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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第5章《探索》終了!学院に帰還する!
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【何があった?】


「リン、教授から手紙を預かって来た。あと、夕方6時に管理官のいる建物に来てくれってさ。今回のことを色々聞きたいのかな? 《探索》の課題の方は今回免除で良いってさ」


 カトレアと食事をした後、一度別れた俺は自分の寮の方に戻ってきていた。


 グレースは俺たちの部屋の前でそう言うと、教授からの手紙を渡した。


 カヲルはまだ留守である。


「手紙? なんだろ。ありがとうグレース。先生元気だった?」


 俺は聞いた。


 グレースが入ってきてパタンと扉を閉める。


「教授は元気。相変わらず美人だ。リン、その手紙、俺にも見せてくれないか?」


 グレースは真顔だった。


「えーいいよ。今開けるね。え〜っと……」


『リン君、今回の任務お疲れ様。帰ってきてそうそうすまないが今、学院の方に軍の偉い人が昨日から来ていて君に話があるそうだ。気が進まないと思うが、管理官のいる建物まで来て欲しい。夕方の6時と言伝を受けているので、その時間に行ってほしい。時間厳守でお願い。チームの方にはグレース君に言っておくので気にしなくていいよ。

コロア教授より』


「軍の人?」


「なんか呼び出しに身に覚えある? リン」


 俺はドキッとした。


 まさか……


「リン。グリル村で夜中外出してなかったか? 確か村に来て2日目の夜だよな手紙もらったの。課題を終えて寝室に来たら部屋にいなかったし、しばらくして村の外の方から帰ってくるのを見た。てっきり村の女の子の件だと思ってたんだが、次の日にも何も言わないし、たまに考え込んでる様子を何度か見たから気になってた。告白じゃなかったんだろ?」


「う……」


「何かあったんじゃないのか?」



 気づかれていた。


 そういえば、戻った時にグレースは寝室で寝ていた。朝は何も言ってなかったが自分が不在だったことは分かっていた。


 ホント俺は相変わらずツメが甘い。




 しかし、口止めされている。





 言うべきか?





 それとも黙っているべきかなのか。



 もちろんユナは大事だ。


 でも、大事な人たちは他にもいる。


 何か大変なことが起こるかもしれないというのはユナの言葉で感じた。


 そうなった時、じゃあ俺はどうしたいのかと、あれから随分と考えた。


 考えたが答えはでなかった。


 あの時までは、ただいなくなったユナに会いたいという気持ちだけだった。


 生きててほしいと、それだけだった。


 ユナに「連れて行きたい」と言われた時、「それはイヤだ」と言いそうになっていた自分がいた。


 全てを捨ててユナについていく選択は無理だと。



 今、再び考えている。



 俺は学院が好きだ。



 そこにいる仲間も好きだ。



 何かあれば絶対に仲間を助けたい。



 じゃあ、仲間を信じない理由はなんだ?



 ……何もないじゃないか。



 俺は腕に付けている石を無意識にさすりながら覚悟を決めた。


「グレース、黙っててごめん。俺、あの時ユナに会ったんだ」


 俺はそう言ってあの時のことをグレースに語り出した。

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