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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第3章 ロットにて
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【それぞれの出発】


 景色が瞬く間に変わっていく。


 現在の空は晴れていて、ポカポカと暖かい日差しは風を切って進むこの身にはとても気持ち良い。


 天気が晴天となるのは一年でも数えるほどしかなくロットではかなり珍しいことだとホテルの受付の人は言っていた。


 現在は7人、モーターバイクで橋の上を走行中だ。


 一同はホテルを退館した後、地下駐車場まで降り準備を終えすでに出発していた。


 第二管理所から徒歩では1時間はかかる距離が5分足らずで着いてしまう。モーターバイクさながらといった所か。


 これからは何が起こるか分からない。


 俺はより一層気を引き締めて、昨日の失態を払拭せねば……と考えていた。


 昨日は人の薬を勝手に大量摂取したあげく倒れ騒動になったが、あれから30分と経たずに容態が良くなっていた。


 結局あの後は打ち合わせもできず、みんなに心配をかけ申し訳ないという気持ちでいっぱいだった。


 アプやワイズは悲しそうな顔をしていたし、リリフは最初から泣いていた。


(みんな本当ゴメン。ダメだなぁ、俺って。)


 そうこう考えているうちに分岐点に着いた。先頭を行くグレースから順にバイクの速度を減速…そのまま停止させた。

 モーターバイクはぷすんと大きな音を立てて停まった。

 

「みんな揃ったかな?さて、ここから別行動になるよ」


 ここはもうロットの陸地だ。


 黒みがかった橙色の粘土質な土地のストゥートとは違い、ロットの土は赤褐色のサラサラとした砂が特徴である。


「なんか寂しくなるなぁ。ガッと人数が減るもんね」


 アプは呟いた。


「そうね。でもこれでお別れってわけでもないし、また3日後に会いましょう」


 と、ワイズ。


「気を引き締めてな。そっちは3人だしここからは何があるか分からないから」


「大丈夫さ。俺がついてる!」


 グレースの言葉に俺も意気揚々と答えた。


「俺は主にリンに言ってるからね」


 グレースはそう言ってはぁ…とため息をついた。


「本当だよ、兄貴。みんなに迷惑かけて……」


「あはは、面目ない」


 それに関しては全く否定できない。


「まぁ頭は少し軽いけど、リンの戦闘能力は高いからね。けっこう頼りにしてたりする」


 カヲルの言葉にアプはへ〜っと意外そうな顔をした。


「とりあえず俺たちはヴァレス神殿跡の調査。リン達はメートリーの調査で逆方向。バイクで走ってもヴァレスとメートリー間の移動は6時間はかかると思う。もし何かあったらまず最優先で安全の確保。次にスキャナーで連絡、相談。そして必要に応じて救援要請すること。自分たちの能力を超えた事態が起きた場合は学院の方へ大々的に要請することもあると思う。そして順調な経過でも適時報告はお願い」


 グレ-スはそう言って、一同は頷いた。


「現在午前7:56分。今からBグループの《探索》を開始。各自出発!」


 グレースの号令とともに、みな目的地へ向けバイクを発進させた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 20話まで拝見しました。 悲惨な戦争の過去や、学校という体裁を取りながらもいかにも裏がありそうな機関……といったヘビーな世界観でありながら、そこで暮らす少年少女たちが和気あいあいとしてお…
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