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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
リンとレミナと猫とロボ
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【誰の趣味かは】

「あれー? 道が広くなってる?」


 ここは大国ロットの地、ストゥートから橋を渡り、バイクで北に3時間ほど走った所である。

 俺とピピツーはバイクを飛ばし、大橋の上を飛ばし、ページも飛ばしてあっという間にここまでやってきた。


『ここがとーまの店の入り口なのですか? ピピッ』


 バイクの座席から脱出したピピツーは丸い機体で聞いた。

 俺たちの目の前には大きな人工物のような壁に丸く区切られた道のようなものがある。大きな看板までもがデカデカと道の入口の上に掲げられていた。


「そうみたい。俺は一度も来たことはないけどね。でも話に聞いていたのと随分違うなぁ……グレースはすごく分かりにくくて狭い道だったって言ってたのに……」


 俺は首を傾けながら、予想と違った見栄えに少々気後れする。


『WELCOM‼︎ ってめちゃくちゃ大きく書いてありますね。ピピッ』


 ピピツーも答えた。


「っか、めっちゃ派手……なんだ、このキラキラは」


 本当にここでいいのだろうか?少し不安になったが、とりあえず一歩踏み出した。




「あれ? 洞窟じゃ……ない?」


 壁の間の道を5分ほど進むと、開けた場所に大きな建物が建っていた。話に聞いていた洞窟など見当たらないのだ。


『めちゃくちゃ派手なお店ですね! ピピッ』


 ピピツーはそう言って店に近づき、中を覗き込む。


「あ、そうか、アプの両親も一緒にとーまと暮らし始めたから大きくしたのかもしれない。それにしても……うーん、ドナルドさんたちはこれで納得したのかな? とーまの趣味かしら……お菓子の家みたいだなぁ」


 俺はピンク色に彩られたレンガ調の可愛い感じの店舗に思わず笑ってしまった。


『とーまは派手好きだったんですね。ピピッ』


「誰の趣味かは分からないけどね。とりあえず店に入ろう」


 俺はそう言って、やたら大袈裟なドアのノブを回した。


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