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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第17章 リン…そして僕の物語は進む
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【まずい……】

(犯人はえーあい? でも、そんなことある?)


 俺は人がいない公園の所まで走ってきた。


 そして慌てて通信機を取り出す。


 ボタンを押そうとふと指が止まる。


 でも誰に話そう……


 教授?


 ユナ?


 マラカナ?


 まだ分からない。


 そんな『えーあい』が犯人だなんて……馬鹿げた話、まだ信じられない。


 とりあえず、ユナの家にコールを鳴らす。

 こういう時は彼が頼りだ。


『はい? リンだよね?』


「あ! ユナ! あのさ、カヲルは無事? 実は今ラマダンで機械が2人を……」


 ブチ……


 通信がいきなり切れた。


「えっ、ユナ? ウソだろ……」


(妨害された?)


 嫌な気配。

 見られている?


 誰だ……


 なんだ……?


『リン、気ヅイタ。ショウキョ、カイシ……』


 機械の声。


 目の前には四角い機械が空中に漂っている。


 俺は身構えた。

 しかし……速い。


 銃に手を伸ばす暇もなく、俺の利腕が落ちていた。


「マジかよ‼︎ 痛いし!」


 俺は腕を慌てて拾ったが、その間も光線銃のような光で攻撃される。


 俺は超加速で避けながら、急いで腕を付けた。もちろん腕は一瞬で戻るが、超加速で対応しないと、機械の攻撃は避けきれない。


『リン、キヅイタ……兵器……シナナイ……危険因子……ショウキョ……不可能……バラバラニシテ……持チカエル』


「げっ! それはヤダ!」


 俺は光線銃を向ける。


『モシクハ……トリヒキ』


「はっ?」


 空中に浮いた箱の機械が喋りだす。


『キーン……トイウ、ニンゲン……会イタイカ? 来ルカ?』


「なっ……んで、そんなこと知ってるんだ!」


 アプの両親の名前……俺は寒気がした。


『……通信……電波……当然ワカル。盗聴……シテイル』


 盗聴……されていたのか。

 もし、黒幕がえーあい……機械ならそれも可能かと俺は焦る。


「お前はえーあいのマナなのか⁈」


『違ウ。マナハ……壊サレタ。来ナキャ……コロス……コロス。ユナ……コロス。ハカセ……コロス。アプ……コロス……』


 何もかも筒抜けなのか、俺の大事な人の名前や博士の名前まで唱えだす。


「何が目的なんだよ! マーシャとウィルを……なんで殺したんだ⁈」


 俺は大きな声で叫んだ!

 武が悪い相手にどう振る舞っていいのか分からず…かなり混乱していた。


『マーシャ、キーン夫妻カクホ……ノタメ利用シタ。シカシ……強化薬ヲ悪用……シカモ落トシタタメ、始末。ウィルハ……マーシャヲ殺ス所見ラレタカラ……始末シタ。コレハ人類……ハッテン……ノ阻止……ソレガコノ星ノ救イダ…』


 そう機械が告げた瞬間、急に眩しい光に覆われ俺は体の衝撃とともに意識を失った。



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