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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第2章 探索開始!
12/219

【大きな橋だ】


「お、橋が見えてきたぞ。うわー相変わらずなげー橋だなぁ」


 前を歩いていたカヲルが開口1番に感想を漏らした。


 そこには先が全く見えないほど長距離で強大な橋がそびえていた。


 この国と向こうの大陸を結ぶ橋だ。


 いつ出来たのか詳しくは知られていないが、確か400年ほど前まだ人々が船で両国を行き来していた頃、この国と向こうの国の科学者が協力をし歳月をかけて作り上げた伝統建築の1つだったようだ。


 当時はこの橋を使うことによって船を一々用意する必要がなくなり、互いの国に家族がいる者や商人達など人々には大いに喜ばれた。


(ほんの十数年前には、向こうの国とも確かに仲が良かったんだよね)



「いつ見ても変わらないわね。ここは」


 ワイズも口を開いた。


 アプとリリフは初めてまともに見るこの情景に圧倒されているようだ。


「ここから20分くらい行けば第一学院管理所かぁ。グレース今何時ー?」


 聞かれて隣にいたグレースはスキャナーを見る。


「今はだいたい10時5分。ん? 昨日渡したスキャナーはどうした?」


「スキャナー? あれー? カヲルが持ってる?」


「あー俺だよ~。お前すぐ無くすじゃん。最初から渡してない。安心して~」


 カヲルは自分の腕に付いているスキャナーを見せながら言った。


「えーそんなに俺もの無くすっけ……」


 カヲルはいつもだろと目で訴えていた。


「ねぇグレース。今日は第二管理所まで行くんしょ?急がないと着くのが夜になっちゃうかも」


 ワイズの言葉にグレースは頷く。


「そうだな。たどり着く前に疲れてしまうな。今後の予定としては第一管理所まで着いたら一旦そこで食事をとろう。休憩後に出発し第二管理所まで到着したら今日はそこで一泊する。各自で打ち合わせの確認をしてから自由行動だ。明日から4日後の夜に管理所へ戻ってくるまではしばらく別行動になる」


 全員黙って静かに頷いた。


「管理所は色んなお店が入ってるからすごい楽しみだ。ロット名物もあるし! そーいや『ガショット』のおじさんは元気かなぁ。おじさんのこだわりカリーレアうまいんだよなぁ! スパイスの効いたカリーてスープにノアのレア肉が入ってるからカリーレアなんだって言ってた!」


 俺の言葉にみんながゴクっと喉を鳴らした音がした。


 どうやらみな空腹のようだ。

 もちろん自分もだが。


「とにかくもう出発しよう。なんか聞いてたらお腹すいてきた……」


 カヲルの言葉に一同頷いて、再び足を進め出した。

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― 新着の感想 ―
[一言] 12部分 大きな橋だを読んで 外の世界は殺伐としてるのかなと勝手に思ってたんですが、意外とのんびりムード?w でも自由行動に移ってからは何か起こりそうな予感がしますね
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