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リンが紡ぐ〜ある国のある物語〜  作者: dia
第14章 アプの両親
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【博士の武器】

「そういえば、この武器たち喋る機能付いてるって言ってたけど、しゃべってる?」


 俺はフェルテルの街まであと少しという所で、レミナに話しかけた。

 正面に小さく、街らしきシルエットが見える。



「いや? 聞こえない。今までも聞いたことない」


 レミナは答えた。


「もしもーし? もしもし? し◯しも?」


 俺は光線銃に話しかける。

 だが、応答はなかった。

 なんだ最後のは? とレミナは笑う。


 じっくり銃身を見ていると、下の裏の部分に何か指に当たる感触があった。

 ひっくり返して見てみる。


「お、こんな所に小さなボタンが……」


「ほう」


 レミナも興味津々に覗いて、これかもなと答える。


 俺はボタンをポチっと押した。


『二……』


「お?」


『ニャーニャーニャ⁈ ニャーア? ニャアニャニャニャオン⁈ ニャーニャニャン……』


「…………」


「確かに喋ってるな」



 俺はボタンをポチっと押した。

 ずっとニャアニャア鳴っていた音はやっと止まった。


 猫語は分からん。


 というか、この機能はいらんだろう。



「レミナの鞭は?」


「どうせ同じように猫だろう? それにボタンなんてないぞ。……ん?ここ開くな……あ、中にスイッチ」


 カチッ


「ピーーーーーー」


「お、今度は鳥か?」


 レミナは苦笑いだ。


『コノムチ、ハ……呪ワレテイル……ザマミロ、オマエガ……』


 カチ……


 レミナはスイッチを切った。


「時間を無駄に過ごしたこと、この上ない」


「武器に喋る機能なんていらないね。さて行こうか」


 俺とレミナは何事もなかったように歩き出した。

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