表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

3 雑魚が雑魚とは限らない

 魔術協会は前世で言う大学か専門学校に近いところだった。


 ここでは魔法を汎用的に使える技術、つまり魔術を学ぶ場所だ。


 最初はここへ入学することを目指していたが、予定を変更することにした。


 何しろ学費が高過ぎるのだ。


 孤児院育ちの俺ではどう足掻いても学費が払えない。


 当初は魔術協会で泊を付けた後、冒険者にでもなろうかと考えていたが、その過程を跳ばして冒険者になろうと思う。


 というわけで、街の中央にある冒険者ギルドを訪れた。


 「すみません。冒険者登録したいんですけど」


 この世界は12歳になると半分成人したものとなるため、冒険者登録することができる。


 つい先日12歳を迎えた俺は、満を持して社会人となるのである。

 

 前世と足したら40近いから本当に満を持していると言えるだろう。


 受付のお姉さんが出てきて俺へと対応してくる。


 「では、登録料金として30万円頂きます」


 え? 登録料ってそんなに高いの?


 普通登録ってタダか、あってもせいぜい1万円程度の金額じゃないのかよ。


 そんな金あるわけねぇ。


 ちなみに、この世界の通貨は何故か『円』だった。


 物価もほぼ前世と同じである。


 つまり、30万円はマジで30万円なのだ。


 孤児院育ちの12歳の少年がそんな大金を持っているはずはない。


 「あの、もしかしてお金持ってないの?」


 見かねたお姉さんが俺に優しく話しかけてくる。


 無言で頷く俺。なんだろう、とてつもなく情けない。


 「じゃあ、これはどうかな。会員じゃなくても持ってきてくれれば買い取れるから」


 そう言ってお姉さんは一枚の紙をみせた。


 その紙には様々な植物や鉱物が載っていた。


 この街は人口増加が続いており、あらゆる物資が不足しているのだ。


 そのため色んなモノを結構な値段で買い取ってくれるようだ。


 




 冒険者ギルドでメモを取った俺はまず街の外へ出る準備をすることにした。


 ギルドの隣にある冒険者用具点でショートソードと荷物入れ用の大きなカゴを購入した。


 30万円は持ってないが、10万円くらいは持っていたからな。この日のためにコツコツと貯めていたのだ。


 街の外は魔物が生息し、危険なため住民は滅多に街の外へは出ない。


 とはいっても、外に出てすぐに魔物に遭遇するわけでもない。


 俺は街から3キロ程度離れた森まで足を運び、リストに載っていたキノコや芋類を収穫することにした。


 しばらくすると、遠くに魔物を発見した。


 しかし怯える必要はない。この周辺にはそこまで危険な魔物はいないと本で読んでいたからだ。


 しっかりと準備をして挑めば成人男性なら普通に倒せるらしい。


 遠目で魔物を確認する。


【名 前】エーバー(猪)

【ランク】3

【レベル】1

【体 力】190

【筋 力】105

【知 力】10

【経験値】41

【スキル】突進



 どうみても猪じゃないか。・・・名前にも(猪)って書いてあるけどさ。


 しかも強ぇな。


 筋力は俺より高くて当然としても、体力めっちゃ高いやん。


 ちなみに俺はこんな感じだ。


【名 前】佐倉 蔵之介

【ランク】2

【レベル】2

【体 力】41

【筋 力】49

【知 力】51

【経験値】70

【スキル】ライト ウインド ヒート コールド



 微妙ですねぇ。こんなんで勝てるのかしら。


 年齢を重ねると自然とレベルが上がっていた。


 それでもレベル2だけどな!


 でも特別俺が弱いというわけではない。


 孤児院の子供たちも大体こんな感じだった。


 というか冒険者ギルドですれ違った人たちもみんなレベルは2か、せいぜいが3だったぞ。


 大丈夫なのだろうかあの街は。


 いつか魔物に滅ぼされないか不安である。


 ステータスを見た感じ、とても勝てそうにないので諦めることにした。


 じりじりと移動しながら木の後ろへ隠れる。


 「おい、君。何をしているんだ」


 いきなり声を掛けれてビクッとした。


 驚いた拍子にかごの中の物をぶち撒けてしまう。


 「おっと、すまん。驚かせるつもりはなかったんだ」


 声の主を見ると、20代前半くらいの男の人だった。


 格好からすると冒険者だろう。黒ずくめの服にマント、そして剣を携えていた。


 「ここでキノコや芋を採ってたんです。ギルドに売ろうと思って・・・」


 怖そうな見た目ではあったが、優しそうな雰囲気を感じたので正直に話した。


 「ここは魔物もでる。一人で来るにはいささか危険ではないかな」


 やっぱり優しい人だ。見ず知らずの俺の心配なんかしてくれてる。


 「でも、お金を稼いで冒険者になりたいんです」


 「ほう、冒険者志望か。ならば危険だなどと無礼なことを言ってしまったな」


 「いえ、良いんです。魔物と戦ったことだってないし」


 「そうか・・・。ならちょうど良い、俺がここで見てるからあの魔物を倒してみるといい」


 「えっ?」


 何を言っているのかこの人は・・・。


 見ず知らずの赤の他人のお節介にしたってちょっとおかしいんじゃないか。


 それにこの人のステータス。


【名 前】エーレンフリート・ヴァールブルク

【ランク】2

【レベル】2

【体 力】85

【筋 力】67

【知 力】64

【経験値】655

【スキル】剣術 調理 医療



 うーん。俺よりは強いんだろうけど、あの魔物を倒せるかって言うと微妙な感じだな。

 

 二人がかりならなんとかってレベルじゃないか?


 「俺の名はエーレンフリート・ヴァールブルク。親しい物からはエールと呼ばれている」


 「あ、どうも。僕はクラノです。姓はありません」


 この世界では姓を持つのは貴族がほとんどである。


 きっとこの人も貴族なんだろう。


 「よし、クラノくん。俺はあの程度の魔物であればいつも倒している。だから安心して戦ってきたまえ。危なくなったらすぐに助けに入る」


 本当かなぁ。ステータスを見る限りだと勝てそうにないけど。


 でも本にも準備さえしておけば普通に倒せるって書いてあったしな・・・。


 ええい、ままよ!


 俺は気合を入れ、買ったばかりの剣を抜くと、全力で魔物に向かって駆けていった。


 ちょっと設定適当にし過ぎましたかね。

 次回でようやくステータスの秘密を書けそうです。そのために都合の良いキャラまで出しちゃいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ