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枕の下に 希望の上に(5)

オレンジ折線

蜜柑の木の下に

埋められた蜜柑

黒ずんだ色に変われば

捨てられる

起き上がれば

踏みつけられた

一瞬を問う

赤色の夕日は

明日を呼びに行く




氷の結晶が風に混ざる日

かき消された声の中では

神様に選ばれた人から

消えていくのだ

左目が死んだら

右目に映る世界は

変わるのだろうか

血液の流れに

苛々する




空飛ぶ鏡に映る

自分自身の姿に

嗚咽を漏らすなら

息の吐き出し方を

学ぶしかないのだ

次に吸う空気の質を変えるには

それしか方法が無い

そこにあるその箱を

壊すには

それしか方法が無い

外側のあの空気は

白いオーロラに似ていて

誰でも吸える訳では無いのだから




真っ直ぐ飛ぶ鳥が

ある日

飛びながら死んだりする

落ちながら

誰も助けられない

そこまで手が届かないから

蜜柑の木の下に

供えられた菊の花




風に混ざる砂の日

言い訳もそこそこで

涙も流れず

現実を飲み干す

自らの当選番号を確認して

ハズレた事を喜ぶ

持ち合わせた言葉は

有益な事では無い

個々人の書いた

ゴシップ記事だった

口しか無い顔は

月の裏側




空飛ぶ鏡に映る

自分自身の姿に

空白を作るなら

己という人の形を

学ぶしかないのだ

次の時間に存在する為には

それしか方法が無い

そこにあった影を

壊すには

それしか方法が無い

内側のあの空気は

筆箱の中の塵に似ていて

いつの間にか

入っている物なのだから














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