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手を繋いで。  作者: あぶろーら
2/2

10月10日 アイナ

連続投稿です。一区切りつけたくて、妹サイドを書いちゃいました。

これからの展開に大きく左右されると思います。

とりあえずプロローグが終わったということです。

サクサクっと読めると思います。状況変化を一文、かつ最速で書いたので展開が早いです。

おなかすきました 、すいたんです。

 実は転校するのは楽しみだった。友達はたくさんいたが、また友達が増えるとなると、すごくドキドキする。

あたしは寂しがりだがしっかり者だと思う。現に転校して間もなく友達はたくさんできたし、授業だって難なくこなした。お兄ちゃんよりしっかりしてる。そう確信してる。

 アイナは転校したばかりだが友達をたくさん作っていた。学校はあっという間に終わり家に帰ろうとする。

その前に兄と帰る約束をしていたことをおもいだしたアイナは待ち合わせの場所に行った。いつまで経っても兄、シュウは現れなかった。

「きっとお兄ちゃん、緊張してあたしの話を聞いてなかったのね。」

シュウが通う高校はアイナの通う中学と近かった。きっと先に帰ってしまったのだろうと少し寂しくなったアイナはもうとっとと帰ってしまおうと思った。

 そのとき、アイナの前に美しい女性が現れた。「お嬢さん一人?迷子?」とアイナに話しかけた。

「違います、兄を待っていただけです。」ムッとした。子ども扱いされるのは嫌いなのだ。そして大人ぶってる人を見るのも嫌いだ。

「そっか!ごめんなさいね。それじゃ、また。」と言ったのち女性はその場を後にした。なんだったのだ、とアイナは考えていたがどう考えても自分を迷子扱いしていただけであろうと思い、アイナはまたムッとした。

 帰路の途中アイナは面白い話を耳にした。街はずれに廃病院があって、そこには幽霊が現れる、といったありきたりな作り話だったが、アイナはその日転校したばかりで気分上々だったため、何も考えずにそこに行くことにした。小さな街のため廃病院に着くのは割と早かった。「如何にもって感じね。」アイナは廃病院を見てひとりごとを言ってみたりしたが、あたりには誰もいない。

 入ってみようと思ったが正面には鍵が掛かっていた。どこかに非常口でもないかと考えているところ、小窓が開いているのを発見した。入ろうとしたがまた足を止めた。「もうこんな時間・・・」時刻は19時を過ぎていた。また今度にしよう。そう思ったとき後ろに誰かがいることに気付いた。こんなところに?

 いや、あたしはこの町に越してきたばかりだからそんな地域情報などわかりはしない。振り返ってみると誰もいなかった。いや、真っ暗で何も見えなかった。秋になると陽が沈むのは早いのよね。でも右側に街灯が見える。とりあえずあそこまで行こうかしら。そう思ったアイナは体の向きを変えた後ようやく違和感に気付いた。

 左が真っ暗だ。なにも映ってない。目の前に街灯があるのにどうして?頬に生暖かい液体が流れている。アイナはそれが自分の血だということに理解するのに数秒かかった。近くの小窓にうつった自分の顔を見た。左目が、無い。

「え?」きょとんとした、数秒が過ぎた。痛い。痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。

どうして目がない?振り返っただけなのに、痛い。どうして?

 軽いパニックになったアイナだが、気持ちを整えた。とこのようなことが子供にできるわけがない。

「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」自分が置かれた状況が理解できない。目が落ちた?くりぬかれた?誰に?叫ぶ間もなく一瞬のこと、気付くことができない。痛いという言葉しかでてこない。

 この病院、なにかいる。正確にはあたしの近くにいる。人間じゃない何かがいる。

「あははっははははっ」わけがわからないまま、笑うしかできなかった。次第に笑い声も聞こえなくなる。でもあたしは笑っている。音が、聞こえない。耳から鮮血が流れる。その瞬間、何も見えなくなる。右目から何かが落ちた。いや、アイナはすぐ気づいた。「右目が落ちたんだ。」薄れゆく意識の中兄のことを考えていた。「お゛ 、 に゛いちゃ」小さく呟いた。正確には呟こうとしたが、途中で息絶えた。


 


どうでしたでしょうか。自分は続きかくのが楽しみな展開ですが正直初めての物語作成なので読みにくいですかね?


もし見てくださった方がいるのであれば暖かく見守ってほしいです。

投稿頻度はおそらく早いですが不定期だと思います。

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