─信頼の強さ─
「緊急入電、緊急入電、」
「また、ですか・・・」
「瑠璃クン、又の異常事態だ」
「今回は撤退する事をお奨めする」
「この艦は撤退はしません」
「何も君やクルー達に言ったのではない
これは、基地の民間人の為の言葉だ 」
「それは・・・」
「決断が出来ないのなら、今・・・
私が決める。艦に民間人を乗せて
今、逃げれば 被害は抑えられる」
「分かりました」
「君や私の決断に幸福を祈る」
「では、失礼する」
「皆さんも聞いていた通りです。
先程よりも多数のマザーシップ及び
UFOが確認されました。この艦は 」
「撤退します・・・」
「ですが瑠璃艦長、問題があります
彼が一直線に向かって来るとして──
民間人が逃げる時間がありません 」
「はい そうでしょう
ですが、出来る事はあります」
「例えば、どんな事です。 艦長」
「何時に無く真面目ですね 林道さん」
「艦長、作戦は? 犠牲がない
そして、逃げる先は? 艦長、」
「考えてあります」
「先ず、隊長方には隊長機で出撃
そして、前線に線を敷きます・・・
それを越えられる、もしくは・・ 」
「民間人の避難が完了直後
我々は2128年へと撤退します」
「撤退完了コードはメビウスです」
「分かりました 瑠璃艦長」
「了解です。艦長」
「ひとつ良いかな?」
「なんでしょう。アランさん」
「僕が行けばいいんじゃないか?」
「いえ、貴方は艦に残ってもらいます」
「どうして、何か理由が有るのか?」
「貴方は唯一 ──2128年への
タイムスポットです。貴方が死ねば
我々には逃げ延びる場所が在りません」
「・・・・うーん」
「安心してください」
「え」
「貴方はまだ、彼らの強さを知らない
だから、安心出来ないのでしょう? 」
「まぁ・・・ 言いたいことは」
「そんな事でしょうね」
「ですが、彼らはエリートです
並みの訓練ではなれない隊長ですよ
その強さは理解しています。安心を」
「彼らはこの数百年を生き抜いた
猛者なのです。そう簡単には死なない」
「なるほど、凄く信頼してるんですね」
「でないと戦場には行かせません」
「そこまで言われたら信じますよ」
「───彼らをね」
信頼と言う言葉に意味があるなら
きっと、その意味はこの瞬間を
例えているのだろう・・・
人の信頼と繋がりを──
「兄さん、ねぇ・・・てばっ!」
「光希、どうした?」
「俺、信じられないよ・・・・」
「アア、正直に言うと俺もだ・・」
「だって、あの鴨さんがなんて──」
「想像出来ないよな、でもあの人には
俺らが想像する姿があるから辛かった
かも知れないよな? 光希はどう思う?」
「分からない けど、ムカつくけど・・・
アイツの言った向き合ったてのは本当で
それに今、冷静になって正しいと想うんだ」
「俺も、そう想う・・・・」
「兄さん・・・ 戻ろう」
「そうだな、グダグダ考えても・・
あの人は戻らない。なら背中を追うだけだ
少しでもあの人に近づける様にな、光希」
「そうだね、俺達は生きてる・・・
なら、必死で生きてる意味を捕まえないと」
「これは約束だ、俺と光希・・ 二人だけの」
「うん、兄貴」
「兄さん・・ 光希・・ よかった...
私も、私も頑張るから・・・ 泣かないから」
「ずっと、兄と弟で居てね...」
約束は人を変えていく・・・
愛と共に幸せを連れて──




