10月某日 オープン前日
【ローズマリー営業日誌】
10月某日 執筆者:エレン
「な、なんですかこの服は!?」
「何ってローズマリーの制服よ。」
制服よっと言って渡させたのは白と水色を基調としたスカート部分が短いワンピース。
生まれてこの方黒を基調にしたメイド服しか着てこなかった私に、明るい色のワンピースに太ももが見えてるじゃないの? ってぐらいの丈の短いスカート。
どう考えても『これワザとストッキングのベルトが見えるようになってない?』としか思えない。
嫌がる私とは違いエリス様は嬉しそうに着ておられるから私が可笑しいのかとさえ思えてくる。
「ん〜、やっぱ着ないとダメだよね? お嬢様の手作りだとか言ってたし。」
渋々着替えてみると以外と可愛い自分がいてちょっとびっくり。
いつも黒い服ばかりだったから自分は地味な子だと思っていたけれど、鏡の前でクルッと回転してみる。
「っ!」
「うふ、うふふふ。み〜た〜わ〜よ〜。」
「お、お嬢様! いつからそこに!?」
「もちろん、『やっぱ着ないとダメだよね?』あたりから?」
「ってそれ私の着替える前からじゃありませんか!」
「ごめんごめん、エプロンとカチューシャ渡すの忘れてて、まさかまだ着替えてる途中だと思ってなかったのよ。おかげでいいもの見せてもらったわ。」
「もぉ! お嬢様ぁ!」