表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の天使  作者: Aki.
7/23

第7話:深い闇

あれから俺はずっと滑っていた。そして、気が付けば辺りはオレンジ色に染まっていた。


…もう夕方か。


そろそろ終わりだな…


ピンポンパンポン♪


「東高等学校の生徒さん、夕食の時間なのでホテルに戻って来て下さい」


「南くん、帰ろうか?」


「…あぁ」


ホテルに戻る途中、北川と亮に会った。


「亮、滑れるようになったの?」


「あぁ、だいぶ滑れるようになったぜ!!」


「ほんとに? 雪乃どうなの?」


「うん。ちゃんと滑れてたよ」


「…ふーん」


そんな会話をしていたらレストランに着いていた。


「おい見ろよ!! うひゃー!! うまそうだぜ!!」


ホテルの食事はビュッフェ形式でかなり豪華だ。


「どれ食おうかなー!!」


亮がよだれを垂らしながら言った。


俺は適当に選んで1人で食うか…


「太陽くん、あの席で食べようよ」


「………」


「南くん。雪乃がそう言ってるんだから、あの席で食べるわよ」


どう言ってるんだ…


「…あぁ」


俺は北川達と食べることになった。


「もい!! ほのにくふぁいこうばぜ!!」


「食べるか、感想言うか、はっきりしなさいよ」


「静はいつもそういうのに厳しいんだよなー」


「静ちゃんと亮くんってほんとに仲良いよね」


「そりゃ幼なじみだからな!!」


幼なじみか…


「へぇ、だから仲良いんだ!」

「そういうこと!! にしてもここの料理うまいな!」


「そりゃうちのホテル自慢の料理だしね」


「はぁ!? お前ん家のホテルここにも建ってたのかよ!!」


「あら気づかなかったの?」


「亮くん、どういう意味?」


「静の親父はホテルを経営してんだよ。でも、どれだけあんだよ?」


「日本だけでも確か4つは経営してるわ」


日本だけでも?


…本当に正真正銘のお嬢様ってわけだ。


「すごいね。静ちゃんのお父さん」


「…っていうか太陽!! お前も話に参加しろよ!!」


「…もう食べ終わったから部屋に戻るよ」


「太陽くん待ってよ!!」


「?」


「みんなといっしょにしゃべろうよ。…そっちの方が楽しいでしょ?」


「俺は……」


北川は俺にいつも優しく気を遣ってくれる。


…やめてくれ!!


「疲れたし部屋に帰るよ」


あの時も最初はそうだったんだ…


だけど裏切られた。


俺は怖いのかもしれない…


昨日まで優しくしてくれた人が突然消えてしまうんじゃないかって…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ