第14話:修学旅行3日目・前編
3日目…
この日はとても長く感じた…
朝
「全員そろったな」
北川、雨宮、亮そして俺はリフトの前にいた。
「今日で滑るの最後だな…それじゃあ行こうぜ」
………
「はぁー…」
「どうした? 北川」
俺は北川とリフトに乗っている。
「自信ないんだよね。講習で、ちゃんと滑れたわけじゃないし」
「北川なら大丈夫だろ」
「…それより変わったよね」
「なにが?」
「いや、太陽の性格が前よりも明るくなったっていうか印象が変わったっていうか…」
「そうだな。…印象っていうと北川も変わったな…」
「どういうこと?」
「いや外見だけ見るとおとなしそうで知的な雰囲気なんだけど性格が……」
「なに?」
「…子どもっぽい」
「よく20歳ぐらいに見られるけど一応16歳だからね」
ほんとに容姿だけ見ると年上なんだけどな…
「でも、静ちゃんはさ。外見は幼く見えるけど性格すごく大人びてるよね」
「そうだな」
「性格だけ入れ替えちゃおうかな…」
北川は笑いながら言った…
「北川はそのままでいいと思う…うん。そのままでいい」
なに言ってんだ?…俺
「そうかな? でも、ありがと…」
「…何もしてないだろ」
「後ひとつ…」
「?」
「雪乃って呼んでよね!」
「…はいはい」
もうそろそろ着くな…
………
「高いね…」
「そう? 昨日はこのコースずっと滑ってたんだけど…」
「もう少し低いとこ行くか?」
「いいよ。がんばる…」
「じゃあ、私行くわよ?」
雨宮はいつも通り躊躇なく滑って行った…
「……雪乃、大丈夫か?」
「大丈夫かな…」
「…おい。北川のことなんで名前で呼んでんだ?」
亮が俺の耳元でコソっと言った。
「そう呼ばなきゃ北川が指摘するんだよ…」
「へぇ…じゃあ、俺がこの中で最初に行っちゃおうかな〜」
じゃあの使い方おかしくないか?
「…いや私が最初に行くよ!!」
なんかテレビで見たことある光景だな…
「俺が行くよ…」
「「どうぞどうぞ!!」」
ダ〇ョウ倶楽部か!?
「はぁ…どのみちお前達も滑らないとダメなんだぜ?」
「「あっ…」」
なにやってんだか…
………
……
…
「最初は怖かったけど滑ってみると楽しかったよ♪」
「…よかったな」
それから俺達は夕方になるまで滑り続けた…
「楽しかったな」
「うん。あっ…」
振り向くとそこには天草裕がいた。
「天草裕……」
「裕くん……」
天草裕は俺達に気付いたようだったが、どこかへ行ってしまった…
「…どうしたんだ?」
絡んでくると思ったのに…
………
夕食を終え俺達は亮と俺の部屋にいた。
「それにしても亮はほんとセンスないわね」
「なんだと!? 初めてにしては上出来だったろ!?」
「雪乃の方がセンスあるわ。ねっ? 南くん」
「…あぁ、そうだな」
「だぁ!! センスあんだよ」
「そうかなぁ? あっ、そうだ」
「どうしたの? 雪乃」
「部屋にトランプあるから持ってきてみんなでしようよ♪」
「俺はいいぜ」
「…あぁ」
「わかった。じゃあ取ってくるね」
「待って、私もいっしょに行くわ」
北川と雨宮は部屋にトランプを取りに行った。




