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家での出来事
何かの間違いだと思った。日本国内で普通に生活している限りは、私生活において、本物の「銃」を手にすることはありえないからだ。
そもそもこれは本物の銃であるかどうかも分からない。そもそも、この銃は私に与えられたものなのだろうか?
紙袋の中に、メモが入っているのに気が付いた。メモには「上手に使ってください」と書いてあった。上手に使え、とは誰かを殺せ、ということだろうか。しかし私には殺したい相手などいない。
私は変わりたい。人生を変えたい。しかし、銃は必要ない。
外からパトカーのサイレンが聞こえてきた。来るのが遅い、と私は思った。私はもう家にいるのに。なんだか、私があの警官を殺してしまった気分だ。私は窓を開け、銃を持ち、太陽に向かって銃を撃った。