2/2
その2
「京子ちゃん、ごめんね。もう、行かなくちゃいけない。
また明日ネ」
「また、明日。
頑張れ、生徒会書記殿」
慌てて、鞄を持ってすぐに教室をあとにした。
急がないと不機嫌が更に加速して、ねちねちとしつこい程の厭味を言われる。
放送で隠しもしないとなると、余程危険よね。
あぁ、何で今日はついてないのかしら
「そろそろかもしれないな」
ぽつりと京子がこぼした言葉は、誰の耳にも届くことはなかった。
そう、今思えばこの時から私の運命が動きだしていた。
この日見た夢のことを、覚えてさえいれば
少しは違う結末があったのかも。