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6-1 どうしてこうなったのだろう

 どうしてこうなったのだろう。今日はその言葉を何度となく呟いてしまう。というかどうしてこんな大事な記憶がないのか。本気で頭を抱えてしまった。


「ミレーヌ・ジュラバル嬢。我が国に長年巣食っていた《13番目の魔女》との終止符を打つため、力を貸して欲しい!!」

(二度言った!?)


 ブラットリー殿下の目はマジだ。

 これは早急に状況を整理しなければならないと思考をフル回転させる。まずエリザベス様の解呪は成功して、現在エリザベス様の中に《13番目の魔女》はいない。その代わりに国を滅ぼすと宣言。何してくれているんだ。どんだけこの国を恨んでいるのか。


 来年の三月に流星群が落ちてくる。

 結界の消滅と魔物の活性化。

 魔物の暴走。

 称号持ち全員が黒薔薇の呪いを受ける。これは攻略対象キャラなのか、それともこの国においての重要人物全員なのか。それによって解呪する人数が異なってくる。


「まとめると、予言通りの厄災が起こる上に、解呪対象が増えた……と?」

「そういうことだ」


 モルヴァン様は深々と頷いて、急に手袋を外した。手の甲には黒薔薇の紋様が浮かび上がっている。


「エリザベス様の黒薔薇の呪いと同じ……」

「そのようだ。称号持ちの体に同じような紋様がある」


 淡々と答えるモルヴァン様に、私は称号持ちについて尋ねてみた。それに対してブラットリー殿下はちょっと驚いた顔をしていた。


「ああ。ジュラバル嬢は予言書は知っているのに、その名称は知らないのだな」

「はい」

「殿下。称号持ちのことを知っているのは王族と大貴族の一部、それと称号持ち本人だけです。下手に知られるのは厄介でしたので、彼女には伝えておりません」

「なるほど。薄々気付いていると思うが予言書には、関わる者たちの名前が書かれていた。予言が近づくと祝福の鐘が7度、この国中に鳴り響く。そうして予言に該当する一族あるいは適合者は【称号持ち】と呼ばれ、決められた名前を受け継ぐ」

「え、じゃあもしかして……」

「そう。モルヴァン、ブラットリー、ディートハルト、ユリアン、レフ、カーティス、ザシャの名前はそれにふさわしい役回りに与えられる第三の名だ」


 幼少の名、本名とは別の役割のためだけに与えられる名前。

 そうやって擬似的に乙女ゲームに近しい舞台が作り上げられる。そしてその予言は数十、あるいは百年単位で繰り返しているのだ。この国を守る結界を維持するための装置として。


(本当にこの国の予言及びゲームシナリオはクソ過ぎる!!)

「そんなわけで巻き込んでしまって申し訳ないが、君が解呪できる条件を満たすためにも私の婚約者であるエリザベス──に扮したディーの傍にいて学院に通ってほしい」

「ハニーと四六時中一緒に居られて嬉しいなぁ」

「ええっと……」


 薄々感じていたが疑問はここで聞いてしまおう。


「根本的にどうしてディートハルト様がエリザベス様の役をなさるのですか?」

「「え」」


 モルヴァン様とブラットリー殿下が、もの凄い勢いでディートハルト様に振り返った。当人は「あはは」と飄々としている。


「ディー……まさかあれだけ時間があったのに話してないのか?」

「いつもの貴殿らしくない、合理性に欠ける判断ですね」


 なんだか空気がヒンヤリとしてきた。考えてみれば私が目覚めてからディートハルト様と話したのは、ディートハルト様自身の出自と突然の求愛だ。


(てっきり私が転生者(アリス)で物珍しいから、蒐集対象として求婚したかと思ったけれど違う?)


 監禁かつ時魔法で観賞用にされるのは嫌だし、殺されるのも絶対に嫌だ。私への執着は、ゲームのヒロインに向ける思いは違うもののはず。


「あははは~、いやだって称号持ちは全員、ハニーと友人以上になろうとするんだろう? じゃあ、本気でハニーを狙っている僕からすれば、とーーーっても面白くないわけで。先に僕とハニーの関係性を明確にしておかないといけない。そう思ったから婚約の話を詰めていたのさ」

(詰めていたというか、脅迫に近い感じのプロポーズでしたが?)

楽しんでいただけたのなら幸いです。

下記にある【☆☆☆☆☆】の評価・ブクマもありがとうございます。

感想・レビューも励みになります。ありがとうございます(ノ*>∀<)ノ♡

お読みいただきありがとうございます⸜(●˙꒳˙●)⸝!


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