岐路⑵
満を持して、春日野の出番だ。
アイルに「がんばって」とエールをもらい、かわりばんこに着席する。
アイルとは対照的に、春日野のアクセサリーは華奢なものばかりだ。
花柄のブラウスの上に申し訳程度に輝きを放つ、小さなブローチ。おろしたストレートロングに隠れた、草花をモチーフにしたイヤーカフ。
プラチナで合わせたそれらは、あくまで縁の下の力持ちとしてコーディネートを引き立てていた。
「お願いします」
「うん、妃希ちゃん、早速いくよ」
「はい」
位置についての合図。スタートを切るのは、お決まりのシャッター音。ひとたび始まると、規則的な間隔で少女に光を浴びせる。
春日野は一発目から、寒暖差を微塵も感じさせない笑顔を向けた。あまり大きく動かず、微妙な変化をつけてカメラと対峙している。
基本、服を持ち上げブローチを際立たせるか、笑うかのどちらかだった。
さっきの、アイルのほうが上手ではないだろうか。
もしや、表情やポージングのレパートリーが少ないのか? 専属モデルに昇格するのに?
遅咲きの違和感が芽生えていく。
春日野には悪いが、ビジュアルもモデルとしての意識も、アイルのほうが上だろう。年齢、芸歴ともに負けている春日野を、先立って成り上がらせるのはなぜなのか。そんな春日野と仲良くできるアイルの気持ちもわからない。
俺だったら悔しくて、苦しくて、目も合わせられない。実際、同期の選手仲間とは疎遠になった。俺のほうから離れたのだ。それしか自尊心を保つ術がなかった。
「イイッ! いいよ! いいね、妃希ちゃん! 最高だよ!」
スタジオ内に熱気がこもった。カメラマンの興奮が伝染し、スタッフ、モデル、そして俺にまで伝わってくる。
今日イチのテンションだ。いきなりどうしたんだ?
気になってパソコンのモニターを盗み見た。
ブローチを持ち上げていた指が、悠々と下がっていく。長いまつ毛が下を向き、涙をたたえるようにまばたきを1回、2回。
指どおりのよい髪の毛が、はらりと肩からすべり落ち、輪郭を覆う。
――カシャッ。
指がまた上がってきた。細い指先が、顔にかかる髪の毛をさらった。数本取りこぼした黒髪と、まつ毛の影がかぶさる。
――カシャッ。
髪を耳にかけた。顎から首にかけての角度が開け、理想的な骨格をあらわにする。ゆらり、澄んだ瞳がカメラのレンズを捕らえた。
きっと、この場にいる誰もが、どきっとした。
――カシャッ。
背筋をぴんと張る。イヤーカフのなめらかなラインをなぞりながら、うしろ髪を巻きこみ、宙に払った。カメラのライトによって、髪がいっそう艷めく。
ブローチを一度見つめると、赤とピンクのグラデーションに彩られた唇が、まあるくほころんだ。
――カシャッ。
絶好のシャッターチャンス。
ドキドキした。
シャンプーのコマーシャルのような清らかなきらめき。90年代のフランス映画のようなレディのたしなみ。英語のバンド名のイカしたミュージックビデオのような描写の数々。新進気鋭のアート作品のような唯一無二の存在感。どのカテゴリーにも自然とあてはまってしまう力があった。
息を吸うのも忘れていた。完全に囚われていた。蝶も花もたぶらかす、この異世界に。
これは……プロも興奮を抑えられないわけだよ。
春日野。なんてやつだ。
うまいどころじゃない。もちろんさっきの、アイルの画もうまかった。ちょっとした仕草で、アイル自身とアクセサリーの魅力を惜しげもなく披露していた。
しかし、ちがうのだ。春日野はそうではない。
アイルとはまったく異なる魅せ方で、まんまと引きずりこませたのだ。
といっても、素人にはその“魅せ方”とやらが何なのか、具体的には言語化できない。ただ、一挙手一投足から目を離せなかった。離してはいけないと、本能が告げていた。
ああ。この際、はっきり言おう。
俺は春日野に――中坊のガキに、見惚れていたのだ。
「わあ……!」
「すてき! なんてきれいなの……」
「これは決まりだね」
画面に大きく春日野が写った。
最後のシャッターでおさめられた写真に、スタッフの視線が集まる。カメラマン、他のモデルの子までもがそそくさと見届けに来ていた。
引き立て役だったブローチとイヤーカフは、画の中央で光り輝いていた。まごうことなき、主役級の輝きだ。
きれいな体のラインの邪魔をしないよう、黒髪が舞う。気品あふれるお嬢様の風格ある微笑みに、あどけなさをプラスするメイク。それらは陰るどころか美麗さを増しているにもかかわらず、自然とアクセサリーを注目させていた。
モデルというより、名女優を彷彿とさせるオーラがあった。雑誌の1コマではなく、映像の1シーンを切り取ったような。
そっちのほうが春日野は活きる気が――って、マネージャー1日目の分際で、芸能人を推し量るなんて何様だ。アマチュアがプロを語ってんじゃねえ、俺!
「妃希ちゃん! 今のすっっっごくよかったよ!」
「ほんとうですか? よかったです」
「よし! この流れで次もいいの撮っちゃおう!!」
カメラマンのテンションが上がり続けている。春日野は引くことなく大人の対応をし、別室へ移動した。
全員上半身とヘアスタイルを様変わりさせ、またスリーショットをきめる。あと5着だよ、とスタッフに声をかけられ、女の子たちはやる気を出した。かくいう俺は、5着もあるのかと肩を落とす。そろそろ忍耐力が尽きてきた。
「女子会コーデだって」
「妃希ちゃんのキャミかわいいね」
「アイルはポニテにしたの? 似合ってる!」
「ありがとう! あたしも気に入ってるんだあ」
女子会……?
テーマは、かわいいとかっこいいは共存できる。らしい。脳内に疑問符が足された。
アイルは高い位置でポニーテールをつくり、ショートパンツとジャケットのセットアップで着飾っている。
そんな彼女のポニーテールをいじる、キョウカという名の女の子は、三つ編みをし、全身ベージュ系統の古着を身につけている。
そして春日野は、頭に太めのカチューシャを乗せ、首元のしまったシャツにニット素材のキャミソール、下はスキニーでシンプルにまとめている。
これが女だけの集会に参戦するための、イマドキの一張羅なのだという。
かわいい、おしゃれ、良い。それくらいしか判断つかない。知識の乏しい俺には、ファッションはむずかしい。
好みでいえば、身内贔屓なしに春日野だろうか。なんとなく写真の中で目にとまったのが、春日野の恰好だった。
ひとりショッピングコーデも、家族でお食事コーデも、春日野の服装に惹かれた。3人のうち春日野だけが目立っているわけじゃない。逆に控えめなほうだ。
単純に、春日野がタイプ、とか……?
いや。いいや。それはない。と、思いたい。
俺はロリコンではないし、付き合うなら断然年上派。なんなら胸より尻派だし、パンツスタイルよりタイトスカートのほうが個人的にうれしくなる。
だからタイプとはちがう。断固として反論したい。とはいえども、他に理由が見当たらない。
そうこうしているうちに、着回しコーディネート企画は最終局面を迎えていた。最後を飾るのは、意中のカレとのデートコーデだ。
「いよいよ彼ウケコーデだね」
「キョウカ、デコルテきれー!」
「ダイエットがんばってるんだ。聞いて! 今朝測ったら、2キロ痩せてたの!」
「ええ! すごおい!」
俺の好みのタイトスカートは、アイルが履いていた。すらりとした長い足に、ピンヒールがよく似合う。
カメラが光った。
「タイトスカート、いいんだけどな……」
けど。それでも。
なぜか、やっぱり、目につく。引力に誘われるように、視線を奪われる。
カメラを見て笑う、春日野のコーディネートに。
デザイン性のあるフリル付きのリブニット。ビンテージのデニム。ユニークな靴紐が見え隠れするスニーカー。ゴールドの装飾が施されたショルダーバッグ。
好ききらいは、もはやあと付けに近い。どうしてもまず彼女の服が気になってしまうのだ。彼女が、ではない。彼女の服が、だ。
それからじわじわと、好きかもなあ、と思い始める。
タイトスカートもいい。好きだ。けどなあ、なんだかなあ……。
催眠にかかっている気分で、もやもやした。
「あの……いつもこうなんですか?」
たまらずスタッフの一人に問いかけた。
ファッション誌と画面を見比べていた女性は、首を傾げ、愛想よく応える。
「こう、とは?」
「あの、ええっと……春日野の服が……」
「……ああ、なるほど。マネージャーさんもですか」
「も、って」
「ほとんどの方が同じ気持ちですよ。妃希ちゃんの着ているコーデに感心を持たれるんです」
「毎回ですか?」
「そうですね……。先月、先々月ともに、妃希ちゃんに用意したお洋服が群を抜いて売れています。ですが、妃希ちゃん自身の人気とは比例していないんですよ」
「それは……」
「ふしぎですよね。わたしたちにもよくわからないんです。……でも、妃希ちゃんはいつか人気も手にすると思っています。編集者の間では、次期ホープと勝手に呼んでいて。期待、してしまっているんですよね」
次期ホープ。どでかい期待値。
少し前の俺そのものだ。
春日野は俺みたいに堕ちるなよ。せっかく実力があるんだ。だから。どうか。
カメラに向かってかわいらしくほほえんでいるモデルたちを、ぼんやりと見据える。
スタッフからの重圧ある羨望に気づきもせず、春日野は軽やかに動いては、いとおしげに頬をローズピンクに咲かせている。
治ったはずの右半身が、ひりひりと痛み出した。スーツの繊維を縫って冬風がほのかに触れる。妙に生ぬるく感じた。
「――マネージャー? 雪マネージャー」
はっ、と喉を引き締めた。
目の前には春日野の顔があった。目の焦点が合うと、心配そうな表情が力なくほぐれていく。
いつの間にかシャッター音は止んでいた。
腕時計を見やれば、正午を回っている。
スタッフは片付けの作業に取りかかっていた。殺風景になりつつあるスタジオ内で、俺だけがあの焦がれるような衝動から抜け出せずにいた。
春日野も、衣装から私服に戻っていた。白のニットに、チャコールグレーのオーバーオール。ボーイッシュな服装だ。あ、これは、メンズライク、と呼ぶんだっけか。
「どうかしましたか?」
「い、いや……」
「撮影終わりましたよ」
「そ、そう、ですか。では次の現場に移動しましょう」
はい、と春日野は返事をし、スタッフとモデル仲間に会釈をしながらスタジオをあとにする。
前を歩く黒髪に、巻き跡が残っていた。ふわふわとやわらかくなびいている。光は焚かれない。撮影は終わったのだと、ようやく実感できた。
地下駐車場に停めておいた車に乗りこんだ。事務所から支給された、最新型のハイブリッド車だ。傷のないシルバーの外装に、若葉マークを貼り付けるのはなかなか胸が痛い。
慣れない手つきでエンジンをかける。助手席では、春日野がスケジュールを確認していた。ナビを操作しながら俺は尋ねる。
「次は、六本木でしたよね」
「はい。ウェブドラマのオーディションで……ですが、あの、マネージャー」
「なんですか?」
「敬語じゃなくていいですよ」
「いや、しかし」
「年下に敬語は使いづらいでしょう?」
図星だった。苦笑する彼女に、あー、えー、と声を詰まらせる。うまい言葉のひとつも出てこない。
少し迷った末、お言葉に甘えることにした。
「えっと……で、どんなことをするのか聞かされてるのか?」
「ひとことふたこと言うだけだそうです」
「セリフは? 自由?」
「なんとなくは決まっていますよ。自分を好きになれるとか、隣にいたいだとか。主役の方に自分の思いを切実に伝えるシーンみたいです」
彼女にとって、これがはじめてのオーディションだ。
うちの事務所にスカウトされ入所し、読者モデルとしてデビュー、その後トントン拍子に進んできた。
演技自体、ほぼ未経験。事務所のレッスンを積んでいるとはいえ、春日野自身にも若葉マークが付いている。
緊張しているようには見えないが、さすがにしてはいるんだろう。初挑戦というのは誰でも緊張するものだ。
俺もはじめての大会はそうだったな。スタートからミスしたのが苦くもなつかしい。もう昔の話だ。あのころは、スーツを着て運転することになるとは思わなかった。
そもそもこのドラマのオーディションは、社長から勧められたものらしく、受けるだけ受けてみろと、至って気楽な考えで資料をもらったと聞いた。
スポンサーを持ち上げる企画とうわさされているからこその考えなのだろう。何事も経験だ。受からなくても、その経験が活きるときがいつかきっとやってくる。アレだ、失敗は成功のもとってやつだ。
アクセルをぐっと踏んづけた。おっと、まずい。すぐに足裏の力を抜いた。そうそう、これも経験、経験。冷や汗をかきながら駐車場を出た。
「どんなふうに演じるのか、プランはあるのか?」
「そうですね……」
オーディションで春日野が受ける役柄は、一度自信を失った、健気な少女。趣味を見つけたことを機に、明るさを取り戻し、あらゆる「好き」と出会っていく。
そんな子が自信を持って思いを告げるとしたら。
その子が、春日野だったなら。
きっと……10代ならではの、等身大の気持ちをありのまま届けてくれる。
痛くもやさしい純粋さを武器に、潤いのある眼差しを送り、ひかえめにはにかむ。まぶしいくらいきらきらして、どきどきして、そしてこう言うのだ。
――自分を好きになれる気がした。
――これからも隣にいたい。
と、そこまで想像し、先ほどの撮影にだいぶ引っ張られていることを自覚した。我ながら影響を受けすぎだろう。
くすりと笑う声がした。
「たぶん」
「ん?」
「マネージャーが想像しているとおりの演技になると思いますよ」
「え」
あれ? 俺、今、声に出していたか? いや、出てなかった、はず。
心を読まれた? 顔に出てたか? 運転に集中していたし、とりわけわかりやすいタイプでもないと思っていたけど……。
彼女はただ口角を上げ、オーディション資料に視線を落とす。車窓に反射するその横顔に、色はなく、考えを読み取れない。
ふしぎだ。すべてを見透かしているふうなのに、いやな気はまったくしない。
気づけば意識せずとも、タイヤをすうっと静かに滑らせていた。
途中でコンビニに寄り、昼食を買った。ゲン担ぎにかつ丼を2つ。車に匂いがきつく染みついてしまったことだけが誤算だった。
食べ終えてから車を走らせること30分。六本木にあるテレビ局に到着した。
ここの一室でオーディションが実施される。今回はヒロイン役のみだそうで、規模は思ったよりも小さかった。
書類選考で選ばれし者が、ここに集う。ざっと10名以上はいた。参加者以外はオーディションに立ち会うことはできない。マネージャーたちには別に、待機室が用意されてある。
春日野にはとにかく「がんばれ」とだけ伝えた。それしか言えないのか俺。
1時間半ほどして参加者が戻ってきた。落胆している子、満足気な子、泣いている子までいた。
そのなかで、ひとり、明らかに異質な子がいた。――春日野だ。
周りとは顔つきがちがう。淡々としているようにも、ふてぶてしいようにも見える。しかし、やはり、読めない。いい意味で浮いていた。
「ど、どうだった?」
どうして俺のほうが緊張しているんだ?
「わたしなりにがんばれたかと」
「そ、そうか! よかった! け、け、結果は……?」
「今はまだ。1週間後あたりに連絡がくるそうです」
「そ、そうか……」
よかった、と同じ単語を繰り返しかけ、はっと口をつぐむ。
なんもよかねえだろ。どんだけテンパってんだ。
「マネージャー、行きましょ?」
「っ、お、おう」
これじゃあどっちがサポートしてんのかわかんねえな。
胃がきりりとした。かつ丼が脂っぽかったせいか、それとも……いいや、それしかないだろう。
車に戻ると、油の匂いがむわっと漂った。
「これで今日の仕事は終わりだな。お疲れ様」
窓を半分開けながら、スケジュールに再度目をとおす。
俺の担当はまだ春日野ひとりだけのため、自動的に俺の仕事も終わりということになる。あとは事務所で報告書を書くだけだ。
「家まで送ってくよ。家どこだっけ?」
「あ、いえ、事務所で降ろしてもらえれば」
「遠慮するな。送迎もマネージャーの役目なんだから」
と、マニュアルに書いてあった。
今朝は現場に向かう前に新人研修があり、迎えにはいけなかった。次からはきちんと送り迎えするつもりだ。それが今の俺のすべきことなら。
「本当に大丈夫ですよ?」
「いやいやいや! 最近暗くなるの早いし、もうすでにちょっと暗いし、危ないから」
「……そう、ですか?」
春日野は恐縮そうに折れてくれた。
今までは送迎はなく、電車で行き来していたようだ。小さな事務所で、彼女もまだまだ新人だからか、俺みたいにちゃんとしたマネージャーがついたこと自体はじめてなんだそう。
素直にうれしい。けど、ちょっと怖い。
1日同行しただけでも、彼女がどれだけすごい人なのかわかった。そんな子の初代マネージャーに俺なんかがなってよかったのだろうか。
地に足をつけて間もない、この俺が。
「あ、次は右です」
その声にあわててハンドルを切った。住宅街に入っていく。
夕焼け空がうすく陰り出す。公園では小さな子どもたちが元気よく走り回っていた。
都会すぎず、田舎すぎず。庭の凝った家もあれば、時代を感じる古民家もある。いい町だ。ここで彼女はすくすく育ってきたのか。
うらやましい。すごく。ものすごく。
「あそこです。あの、青い屋根の」
曲がり角の手前、きれいな外観の一軒家。表札に「春日野」と彫られてある。いかにも春日野が住んでそうな家だなと、なんとも語彙力のない感想が浮かぶ。
車を停めると、彼女はお礼を告げ、シートベルトを外した。
「一応ご家族に挨拶したほうがいいか?」
「そんな、そこまでしなくてもいいですよ。それに、まだ親は帰ってきていないでしょうし」
「ああ、それもそうか。じゃあ、明日また迎えに来るから」
彼女は軽くうなずき、車を降りた。窓ガラス越しにわざわざ一礼してくれる。通りかかった近所のおばさんにも一礼し、ようやく家へ入っていく。
開かれた扉から、一瞬、玄関が見えた。赤い陽が差しこむ。
……ん?
玄関に何か物陰がある。空き缶らしき物がいくつか転がり、空の弁当箱らしき物が積み上げられていた。
バタン。扉を閉められた。
今の……そう見えただけで見間違いだった、かも。物陰が変に伸びてただけ、かも。はっきり見えたわけじゃないし、たぶんそうだよな。うん。
あの子の家に限って、んなわけがない。
油としょうがの混ざった匂いが、脳を翻弄している気がした。
「はあ、俺、疲れてんな」