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Episode5 病院へ

CODやってるけどゲームの下手な私には難し過ぎる(汗)

「さぁ、病院に行くわよ」

晃は意気揚々と役場を飛び出てきた。

「恵吾の車はどこなの?」

「死んでた人間に車があるか!それに免許証も失効してるに決まってるだろ」

社会的には死亡している上に免許の更新をしていなくて失効しているのだ……どんな手続きが必要になるのか想像も出来ない。

「まぁ、手続きとかは晃が調べてやれるとこはやってくれるらしいし気にしなくてけどな」

「それも私がやるの!?免許関係は役場じゃ出来ないわよ」

「俺の問題を解決してくれるんだろ?」

実のところ金も無いがそれは晃に頼るわけにいかないし……。

「………………分かったわよ!何でもやるわよ!」

なんで逆ギレされてるんだろう。

「取り敢えず私の車で行くからついてきなさい……文句言ったら殴るわ」

そう言って連れていかれたのは駐車場の隅に隠されたように駐められていた所々錆びた古い軽トラックだった。

「クーラーで壊れているから窓あけて」

乗った軽トラの窓はパワーウインドなど付いてなく手動でハンドルを回してあける古い物だ。

「この車……俺がいなくなった頃を考えても古くないか?」

数十年前に販売されていたはずの車だ。

「近所の人が手放すって言うから頂いたのよ」

「まぁ、田舎は車が無いと生活出来ないしな」

他には何も言わず大人しく助手席へと乗り込む。

「恵吾はここまで誰に送って貰ったの?」

「ん?あぁ、俺は走ってきた。免許ないからな」

「恵吾の家から役場まで4キロもあるのよ」

たかが4キロとは言うかも知れないが普通の40歳のおじさんに4キロ走らせてみて欲しい……多分断るから。

「因みにの10分ちょっとで着いたからな」

「あんた他所でそんな事言わないでよ……化け物扱いされるからね」

お前は俺の母ちゃんか!


「着いたわよ」

晃に連れて行かれた病院は異世界に行った当時は住宅地だった場所。

「あぁ、なんでこんな場所に大きな病院がって思うわよね。なんか研究とかに広い場所が必要で土地の価格が低いここに建てたらしいわよ」

「なのに過疎になってるんだな」

「そりゃあ研究施設は専門家しかいないし中には寮もあって外には出てこないし、一般に開放されている病棟もあんまり人いないし」

それは病院としてどうなんだろうと思うが気にしても仕方がない。

「それでも日本の国土を守る為に国民しか土地の購入が基本的に許されないよう法改正されて購入希望者がいないから助かったって人は多いのよ」


「入るわよ」

そう言って病室の中に入る晃は今まで見たこともない慈愛に満ちた母親の顔をしていた。

「あれ?お母さん、お仕事じゃなかったの?」

「ちょっと今日は早退したのよ。ほら恵吾入って、娘の真理よ」

病室の中にいたのは写真でみた晃の娘の姿ではなく、痩せて疲れたような表情を見せる少女の姿だった。

間違いなく本人なのだが病気に蝕まれて弱るという事が何を奪うのかを痛烈に感じさせられた。

「やぁ、お母さんの友人で夢咲恵吾だよ」

「お母さんとは幼馴染なの、ほら前に話した事あったでしょ?行方不明になった人がいるって」

行方不明になった人として、認知されているらしい。

「今日は君の病気を治しに来たんだ」

「は?」

回りくどい話をしても仕方がないし、万能薬を使う事は彼女に隠してやる事は難しいし、隠すべきではないと思った俺はストレートに話を切り出した。

「君の病気を治して欲しいのお母さんから頼まれた。君の意思を聞きたい」

「治せるの?」

真剣な俺の視線に彼女も真剣な視線を交差させてくる。

「治るよ。その気なら今日にでも」

俺の言葉に彼女は少し俯き、考えて絞り出すように答えた。

「私、治さない……」

ゼルダのティアキンそろそろクリア目指すかな……。

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