第7話 宴、そして夢の終わり
僕は暗闇の中、どこか懐かしい暖かなぬくもりと、柔らかい感触をを堪能していた。
とても心が落ち着ついていく……
今までは、周りの喧噪に飲み込まれ振り回されていた気がする。
こうやって心穏やかに堕ちていくのも良いものだ。
――とそこで、誰かが僕を呼ぶ声が聞こえてきた。いつものヤンデレ娘の誰かの声だ。
冗談じゃない、もう少しゆっくりさせてくれ。
なんとなく振り回されそうな予感がしたので、ガン無視を決めることにした――が、次の瞬間、その僕を呼んだと思われる人物にガッシリと後頭部を鷲掴みにされた感触が頭全体に響いた。
これ以上無視すると何しでかすかわからない。
しかたなく「い、今起きます!」と言いながら声の主の方に顔を向け目を開いた。
そこは……両頬にエアバッグ挟まれた――ではなくフワフワとした胸の谷間だった。
おまけにいい匂いで何故か安心する。
当然、裸体ではなかったが、Tシャツで姿であり、大事なところが突起しているところを見ると、下着を付けていない様子である。
この谷間は間違えなく――佐那美ではない。
大きさといい、触り心地といい……これは眞智子のものか?
僕は後頭部を押しつける彼女の左腕を振り払い、彼女の顔を見上げた。
「礼君、おはよう。気持ち良く眠れた?」
「あ、はい。気持ち良かったです。ありがとうございます……」
――と思わずお礼を言ってしまったが、この感触はなかなか味わえるものではない。
ラッキー……と思いつつ辺りを見回してみると、そこは何故か僕の部屋だった。
「あれ……僕は自宅で寝ていたっけ? それで、何で眞智子さんが僕の部屋にいるの?」
僕の問いに眞智子は淡々と答えた。
「何言っているの。私、礼君のところにお泊まり会していたんじゃないの」
「……はい?」
確かお泊まり会していた記憶があるが、そこがどこで開催したのかはハッキリしない。
でも、眞智子が僕の部屋と言うのであれば、きっとそうなのだろう。
「あっ、ゴメン……まだ寝惚けているみたい。まだその辺が思い出せない」
そう言って眞智子に謝ったところ、眞智子は不満そうに「えーっ」と声を挙げた。
何かしてもらったのかな……そう思った時、眞智子の奴がとんでもない事を言った。
「昨日はあんなにいっぱいエッチしたのに覚えていないの?」
「それ本当なのっ!」
そう言われてみると、股間の辺りに変な違和感があり、それに何故かぐちょぐちょに濡れている。そして妙に生暖かい。
「うわっ~ナニコレ……すごく気持ち悪い」
僕が気持ち悪そうにしていると眞智子がボソリと衝撃的な内容を告白した。
「あっ、そうか。礼君寝ていたからわからなくて当然か。ゴメンね、実は寝ているところ襲っちゃったんだ♪ それで起こすの面倒だから……そのまましちゃった」
「ちょ、ちょっと――えっ? 僕が寝ている間に?! ほ、他の連中は……? 僕たち56されない?!」
僕は彼女らの誰かと最後の儀式をいつのまにかに済まされたことで、ガッカリしつつも、これが他の連中に知られた際に受ける制裁が脳裏によぎり、一気に血の気が引いた。
「そうよね、私ばかり幸せになって他の子に申し訳ないかしら」
眞智子は元気なくそう呟いた、
そう言えば他の女の子はどうしたのだろう。一緒にお泊まり会をしていたのかな?
そう考えていると、ふと何故かクリオのことが脳裏に過ぎった。
「そういえばクリオはどこにいるの?」
「ああ、クリオね……」
眞智子が寂しそうな声で答える。
「あの子、アメリカに帰国したんだけど、映画大失敗しちゃって……変なクスリに手を出しちゃったの……頭おかしくなっちゃって、拳銃を自分の陰部に押し当てて自慰していた様で――それが暴発してそのまま死んじゃったって」
「はあぁ? そんな死に方ってあるの?」
その瞬間、僕の左手が引っ張られていく。その先を見ると、顔面蒼白のクリオが僕の左手を自分の股間に当て「はぁ……はぁ」と喘ぎ越えをあげていた。
「ク、クリオ?! 何しているの?」
うっとりと悦な表情を浮かべている彼女に声を掛けるが、彼女にはその声は届いていない。挙げ句に眞智子から「だからクリオは死んじゃったって……」と淡々と告げられてしまう。彼女にはエロ狂ったクリオは見えていない様だ。
さらに眞智子が話を続ける。
「そういえば、美子も可哀想な死に方したわよ……」
「はぁ? うちの美子さんがぁ?!」
それは兄の僕としても初耳だ。何を冗談言っているのだろう……そう考えていたところ、眞智子が無表情で淡々と答えた。
「美子ね……電車て死んじゃったの」
そう言えば以前にクラスの出し物で、スプラッター映画を作った際にそんなシーンがあった気がする。
咄嗟にそれじゃないのかな……と思いつつ眞智子に確認すると、そうではなく、それは最寄りの駅で起きてしまったそうだ。
「私が礼君を連れて、東京行きのホームに行った時、たまたま美子が反対の水戸行きのホームにいたのよ。美子が気付いて指差して怒っていたので、ちょっとからかってやろうと礼君にキスしたところ、美子が発狂したのよ……」
「そ、そりゃ、美子さん大激怒しただろうね」
「当然、怒って私に向かってくる素振りを見せたけど、もう、目の前に東京行きの電車が来ていたので、美子はここには間に合わないと思って。そこでそれに乗って『バイバーイ』と美子をからかう予定だったのよ」
「うわ……そこまでコケにしたら、駅で包丁振る舞わす大惨事になっちゃうじゃん!」
「でも、そうならなかったわ」
「なんで?」
「私は美子は階段を使ってこっちにまわってくると思っていたんだけど――あの子、そのまま線路に飛び降りてショートカットしようとしたみたい……そして到着した電車に轢かれて……バラバラになって死んだわ」
――美子らしい凄い最期を迎えたようだ。
……というより、そこに僕がいたという話だが、その記憶は全くない。
だが、彼女に真顔で言われてみると、全く嘘をついているようにも思えないのだ。
ただ言えることは、実の妹が目の前で死んだハズなのに、それを僕が知らないということ事態ありえない。
それにクリオもそうだ。
確かに彼女の場合は心が弱く、いじけやすいが、僕が共演していない映画は尽く失敗しているので、絶対に単独で出演することはない――というか守銭奴プロデューサー佐那美がクリオを単独に出演させることは絶対に有り得ない。
それにクリオが気を病んだとしても、そんな危ないクスリと使うことはせず、僕の脇でずっとブツブツ言って相談してくるハズだ。
そして、自慰に狂う前に確実に僕は彼女に犯されていただろう。
そう考えて導き出されたものは……
……うん、これは夢の中の話だ。そうだ、悪い夢だ。間違いない。
だが、話の内容が妙に気になる。
これでも役者の端くれ、どういう結末になるのか感じてみたいので、そのまま夢の眞智子の茶番に付き合うことにした。
「いくら美子がブチ切れているとはいえ、電車に向かって飛び込むとは……僕も正直思えないのだが……」
「私もゴキブリみたいな生命力の美子が死んじゃうなんて想像していなかったんだけどね」
「そうか……ずいぶん周りが寂しくなったね。そうすると今、僕の周りにいてくれるのは眞智子さんと佐那美さんだけか……」
僕がそう呟くと、眞智子はそれを否定した。
「あぁ、あの馬鹿も死んじゃったわよ。何でも佐那美の会社が役者のギャラが高すぎて、倒産しちゃったの」
「はぁ? ギャラは会社維持に必要な分、返したんだけど!」
「でも、結局会社は潰れちゃったわ」
「それで佐那美さんは……?」
「礼君ちに得意のアポナシ婚姻届持参で乗り込もうとしたみたいだけど……」
「みたいだけど?」
「それを阻止しようとして私がバナナの皮を佐那美の足下目掛けて投げつけてやったんだけど、お約束どおりバナナの皮で滑って転んで……ただその時に頭を強打しちゃったの――結局そのまま死んじゃったわ」
「はあああ?」
――これもまた、佐那美らしい最期である。しかも今回も眞智子が絡んでいたのかよ。
「まあ、あの馬鹿のことは忘れましょう」
「そこは忘れちゃダメでしょ!」
「いや、それは忘れてくれないと私も色々マズいから……」
眞智子はそう言って話を遮った。
そして、再び話を美子に戻す。
「美子の死に方は衝撃的だったわ。電車に轢かれてすぐに警察が駆けつけて確認するため電車を移動させたところ、体はバラバラ……そして頭がゴロリと転がり恨めしそうに私を睨んでいたの――ゴメンね美子……」
そこで眞智子はしくしくと泣き出す素振りを見せるが、どう見ても臭い演技をしている様にしか思えなかった。
ところで何故、手に目薬を持っているんだ?
「そう反省している割には、その美子の兄の僕を躊躇いもなく犯したんだね……」
僕がそう話を切り返すと、眞智子は今までした嘘泣きをぴったりとやめてこう答えた。
「いや、それはそれ。これはこれだから」
全く酷い話だ。
っていうか――これ夢だったっけ?
段々頭がボーッとしてきた。頭がよく働かない……
そう感じた瞬間、僕の股間に何かがのしかかる感じがした。
恐る恐る覗いてみると……
――そこにいたのは美子の生首だった。
美子の生首は血まみれで白目を剥いて僕の股間をまさぐっている。
「お兄ちゃん……の……お兄ちゃんの……」
そう呟きながら顔をグイグイと僕の股間をまさぐり、やがてズボンのゴムを口で咥え下ろし始める。
「ひっ……ひいいい。美子、成仏してよ!」
そこで眞智子は無表情で「美子は死んだのよ。そんなのいないわよ」と美子から奪還するかのように再び僕の顔を胸元に押しつけた。
なんなんだ? この異様な状態は!
よく見ると眞智子も血色が悪い……ひょっとして、眞智子も死んじゃって、僕は死んじゃった女の子らに取り憑かれてしまったいるのか?
なんだか、頭の回路が完全にショートしている。
ただ、違和感があるのは、眞智子の胸元が妙に生暖かいのと、左手が湿った感じがして、股間にべっちょりと液状のもので濡れている感じがする点だ。
夢ならば早く覚めて欲しい。
「ちょ、ちょっと誰か何とかしてよ!」
僕が必死に声を挙げたところ、いつもどおりの元気な彼女の声が聞こえてきた。
「……ちょっとアンタ、なにしてるのよ!」
声がする方向を顔を向けると、そこには死に装束姿の佐那美の姿があった。
額には何故かおでんの『はんぺん』がくくりつけられ、何故か足がある元気な佐那美の幽霊だ。
いや、幽霊と言うよりここにいる女の子の誰よりも元気で生きがいい霊(?)である。
「あんた、あたしの神守君になにしているのよ!」
そう言って佐那美は右足を眞智子の顔面目掛け蹴る……というより踏みつける様な仕草をした。すると無表情だった眞智子は、急にいつもの様に
「テメエ、その汚い足を私に向けるな!」
と怒鳴り散らしている。
さらに佐那美は
「アンタもいつまでも眞智子のおっぱいに顔埋めないで、とっとと起きろ!」
と怒鳴り散らしており、その瞬間に僕の後頭部に踏みつけられた様な圧力を感じた。
「きゃあ、なんで礼君の頭踏むのよ! 礼君の頭が佐那美の臭い足で穢されるぅ!」
悲鳴に近い眞智子の怒鳴り声を挙げたところで、急に辺りが明るくなった。
ボンヤリと視界が定まっていく。
すると、僕の目の前にはTシャツ姿の眞智子とジャージ姿の佐那美がお互いの胸ぐらをつかみ合ってメンチ切っている状態である。
僕は布団の上でその様子を下から覗き込んでいる状態で、眞智子のTシャツが捲り上がって先ほどまで僕が顔を埋めていたと思われる、たわわに実った母性の塊がゆさゆさと揺れ動き、男子の憧れの突起物がチラリチラリと露わになっているのを確認してしまった。
ラッキー!
……じゃない。
僕の本能が告げている。ガン見すると他の連中が何をしでかすぞ……と。
とりあえず、周りを見回す。
左手にまとわりつくじめっとした正体は確認できた。
そこには眞智子と同じくTシャツ姿のクリオが僕の左手を抱き枕にして幸せそうに寝ている姿があった。
もちろん、腰を動かして陰部を擦りつけている状況はない。
ただ、普通に抱きついている……のだが、ここでもクリオの発育の良いところが僕の腕に当たり、時折ちょっとコリコリした部分が腕に擦りつけられていた。
ヤバい――平常心……平常心。
股間のご子息様が立ち上がろうとする――が、上部に妙な圧迫感がありそれを拒んでいる。
だが、それに負けじと膨張し続けるご子息様。
このままだと、自立したばかりのご子息様が、問題児の眼下に晒され、彼を巡って争奪戦になることが予想できる。
特に、一番の問題児――美子が色々とヤバいことになる。
あの子の事だから、『頂きま~す』とばかりに皆が見ている前でも行為に及ぶ虞がある。
それって公開レイプじゃん!
僕は慌てて圧迫感がある股間の方を確認する。
目視したところ圧迫感の正体が判明した。
それは美子の頭……というか顔だったのだ。
当然、バラバラになっている訳ではない。
正確に言うと、美子は両手で僕のお尻を押さえて、顔面を股間に埋めている状況であった。
しかも、股間のベチョベチョの正体も分かった。
それは美子の涎と鼻血であった。
美子は幸せそうに僕の股間に顔面を埋めて「へへへっ、超最高~、この匂い溜まらない……」と悦な表情で寝ているのだ。
これには僕も自立しようとしたご子息様もドン引きしてしまい、ガッカリと落ち込んでしまった。
「ちょ、ちょっと皆聞いて。僕、襲われているんだけど、助けてくれない?」
僕がそう眞智子と佐那美に声を掛けたところ、彼女らがようやくその状況に気がついて
「てめえら、何お手つきしているんだ、このっ!」
「ちょっと、そこあたしと変わりなさいよ!」
と眞智子は美子を、佐那美はクリオを引っ剥がしてようやくこの幸せ地獄から解放された。
◇◇◇◇
それからどうしてこういう状況になったのか彼女らに確認したところ、僕の叫び声で目が覚めた佐那美が状況を説明した。
彼女の話では――
僕は眞智子の胸元に顔を埋めて寝ていた。
だが時折、クリオが僕の左腕を引っ張ってそれを抱き枕にしており、引っ張られたことで僕の頭が眞智子から離れると、眞智子がそれを奪い返す様に左手で僕の頭を鷲掴みにして自分の胸元に押し当て……と僕の奪い合いしていた。
それの状況を見た佐那美が怒りだし、眞智子の顔面を右足で踏みつけようとした際に眞智子に気付かれ、咄嗟に右手で足を払われた。
そこで僕が幸せそうに眞智子の胸元で寝ていたのを目につき、腹を立てて今度は僕の後頭部を踏みつけ、それで眞智子が怒りだして取っ組み合いの喧嘩になった。
――とのことであった。
ちなみに美子については、僕に言われて眞智子、佐那美が気がついた様である。
なるほど……夢の内容とリンクしていた訳か。
そこで僕は夢の内容を彼女らに伝えた。
「――って夢見たんだけど」
僕がその時の夢の話をすると、眞智子とクリオが正座して、体を小さくなりながら顔を真っ赤にして背け、
「別に私は意識してやったわけじゃない……」
「抱き枕ないと心地よく眠れないの……」
と弁明した。
一方で美子は「あぁ~っもう、こんな最高の状況でなんで私熟睡していたのかしら!」と己に対して激怒し、佐那美に関しては「何か、あたしだけ損していない?」と意味不明な怒り方で僕に文句を言っていた。
――とりあえず、最悪なお泊まり会でした。
おまけに美子の所為でパンツはベチョベチョして気持ち悪い。
「佐那美さん……風呂借りていい?」
「いいわよ。それじゃあ気持ち悪いもんね。そのパンツはうちの洗濯乾燥機で洗って乾かせるけど、ちょっと時間かかるかな」
「えーっ、その間ノーパンでズボン履くのか……」
その瞬間、2人が身を乗り出して興味津々な様子で、もう2人は顔を赤らめながらもジッと耳を澄ましている。
その状況で身を乗り出していた佐那美ある提案をする。
「あ、もしよかったらあたしのパンティ貸してあげようか?」
ご厚意感謝します。でもあなたの下着では僕のご子息様が顔を覗かしてしまいます。
彼女がそう申し出た瞬間、もう一人身を乗り出していた美子に佐那美の頭をひっぱたかれた。
「あんた、その使い終わったパンティで何するの?」
「えっ? 履き終わったパンツのこと? 普通に洗うわよ」
「うそだ! 何か下心あるから貸すんでしょ?」
「いや、ただ善意で貸してあげようと思ったんだけど……」
「そんなのありえない! 私だったら絶対に今夜のオカズにするもん!」
この時の美子の語尾が「もん……もん……もん……」と佐那美の部屋で小さく木霊している。
美子は拳を自分の胸に当て自信満々でそう答えていたが――マジで恥ずかしい。そんなの自慢しないで欲しかった……
美子がそう言い切って数秒後、彼女は眞智子とクリオにゲンコツくらって前につんのめった。
「そういや、美子さんよぉ……美和子さんから聞いたぞ。おまえ礼君のパンツ脱衣所で同じ模様の新品のパンツとすり替えているんだって?」
「今、隠し持っている昨日のレイのパンツあるんでしょ? 出しなさい」
「えっ……な、何の事?」
美子は明らかにしらばっくれているが、全然関係ない佐那美にまで――
「しらばっくれてもダメだから。あたしだって知っているよ。あんたの性癖は神守君のお母さんからよく聞いているもん」
――と追及されて、渋々自分のバックから見覚えのあるパンツを無言で僕に差し出した。
僕は美子からパンツを受け取ると、佐那美宅の風呂を借りてシャワーを浴びて下着を交換した。
僕が風呂からあがって佐那美の部屋に上がると、美子は縄でグルグル縛られて布団の上に転がされ、佐那美が美子を見下ろしながら、まるで汚いモノを摘まむ様に美子の涎と鼻血で汚れたパンツを掲げていた。
「それ私のパンツ! 返してよ」
そのパンツは僕のパンツとすり替えるために美子が買った様だが、佐那美にはそんな言い訳通用しなかった。
「何言っているの? 神守君の為に買ったパンツでしょ、だったら神守君のじゃん。これは洗うわよ! それにいつまでも昨日のパンツ履かせたままじゃかわいそうだから、これ綺麗な状況にして交換させるから」
珍しく彼女にしては正論である。僕はまだ夢の中にいるのか?……と考えてしまうくらいに筋が通っている。
「じゃあ、いまお兄ちゃんが履いているパンツは……じゃあ、それを返して!」
「はぁ? 回収したパンツも洗うに決まっているじゃん。確かに神守君のパンツは魅力は感じるけど、あんたの今晩のおかずにさせるくらいなら、あれも洗って神守君に返すから」
その判決を聞いて美子は必死に取り返そうともがいているが、佐那美は粛々とそれを持って下に降りていった。その立会人として眞智子、クリオが彼女の後に続き、洗濯機に投入して洗濯開始を確認してその作業は終了した。
「おまえら、絶対に許さないからなっ!」
美子は縛られたまま恨み辛みを彼女らにぶちまけていたが、他のヤンデレ娘達はドン引きした表情で
「「「……あれはないって」」」
と自分の事を棚に上げて呟いた。
次回も不定期です




