秋から冬
「で?どうだったの?婚活パーティは?」
婚活パーティの成果を連絡するとの事だったけど、中々連絡が来なくてすっごく苛立った。
ただの嫉妬なのに、なのに認められなくて。
「カップリングしたよ。」
声はいつもより明るかった。
正直嫌だって気持ちと、彼の幸せを願えば、仕方ない。という気持ちとあった。
でも、私は彼が好きだったではなく今でもどうしょうもないくらい好きなのだ。
「そっ、そっか?どんな人なの?」
その後はあまり聞けなかった。
ただただ、辛い、ただただ悲しい。それだけだった。
その二週間後ご飯に誘われた。
「久しぶり。」
自分はもう彼女の事なんて聞きたくない!と心が悲鳴を上げてた。
「今日でさ、連絡とったりするのは辞めようと思ってて。」
「うん。私は今でも好きだよ?」
「ありがとう。でも、お互い前に進まなくちゃいけないと思うんだ。だから、ごめん、ね。」
「そっか、婚活パーティの人と付き合ってるの?」
「違うよ。でも、相手に悪いと思ってる。」
私の時もそうやって、女性には会わないようにしてくれていたのだろう。
でも、あの時、同棲していた時に、もっと彼を思いやれていれば違っていたんだろう。
不覚にも涙が溢れ出てくる。
幸せだった時の記憶だ。
これで彼とは最後なのだと、そう思ったら涙が止まらなかった。
昔抱きしめてくれた腕はもう違う人の為にあるのだろう。
でも、私は今でも彼が好きだ。