~霊石の秘密~
「え、あ、待ってくださいって!」
去ろうとする僕に、すがるような口調で袖を捕んできた。
「行かないで下さい! 私と共に戦ってください!」
「戦うって何を?」
僕が彼女の顔を除き混むと、何故か怒りで震えているようだった。
「・・・り、リオンっ!!! もう良いでしょ!!」
顔を真っ赤にして、肩で息をしてあるかのように彼女は大声で叫んだ。
今まで物静かだった草木の隙間からは、その声と同時に人が現れた。
武士服のような格好をした、青年である。
「ご苦労さんだな、真夏。お前にしてはよくやった。」
「もう疲れるんだから、丁寧な口調は。行かないで下さいっなんて、あぁ気持ち悪い。」
先程まで清楚で可憐だと思っていた彼女は、いっぺんにして変化したように思えた。
「あぁ、ごめんね君、この子は小川真夏で、俺はリオン。ちなみに真夏の教育係である。君の名前は?」
「はぁ、えっと、僕は瀬川隼人です。」
何故か自己紹介をする僕、回りは自然と明るい空気に変わっていた。
「隼人か、よろしくな。話は俺が詳しくしよう。」
リオンはそういうなりまずは真夏の言ったことを説明してくれた。
真夏とは違いとても分かりやすい。
「・・・と言うのが隼人の持った呪い。それをとくほうほうが一つ、天使の封じ込めた霊石を破壊し、天使を復活させることだ。」
「霊石ですか。」
「そう、昔は悪魔も天使も協力しあいながら生きてきた。善と悪がいることで、世界だってバランスよく保たれていた、が、ある日突然悪魔は目覚めてしまった。悪の道への一歩を踏んで・・・。天使は悪魔をもちろん止めようとした。しかし、悪魔の方が先手をうち、天使を霊石に封じ込めた。それが始まりだよ。」
思い空気が一気にただよう。今にでも悪魔が現れそうな雰囲気だ。
ふいに僕の背中から激痛がともなった。
「ぐはぁっ!!!」
口からは大量の血が溢れ出す。
「真夏! 隼人を早く宿に!!」
そう遠くで聞こえた。
コツコツ書いていきますので!! よろしくです!!!