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プロローグ
第一条ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危害を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条ロボットは第一条および第二条に反するおそれのない限り、自己を守らなければならない。
以上は、かつて、SF作家のアイザック・アシモフが考え出した『ロボット三原則』と呼ばれるものである。彼の描き出した小説世界の中では、この原則に伴い、ロボットたちは生み出されている。
今から綴る物語は、今から何世紀も未来の話。この原則に従い、ロボットが生み出されるようになった時代の話である。