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神メンテで最強の美女ゴーレムに溺愛される追放錬金術師 ~俺を見下した勇者パーティーは『金メッキの呪い人形』で勝手に自滅中~  作者: さらん


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第4話 伝説の工房(ラボ)で引きこもり生活を ~帰りたくないので最強装備を作っていたら、世界の真実に気づいてしまった件~

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!


 ルビィのハンマーを応急処置した後、俺たちはサフィの案内で、ダンジョンの最深部にある『メイン・ラボ』へと足を踏み入れた。


「……ここが、マスター・ラボ。お父様が研究の全てを行っていた聖域です」


 サフィが操作パネルに触れると、重厚な隔壁が音もなく開く。

 中に広がっていた光景を見た瞬間、俺の思考は完全に停止した。


「う、嘘だろ……」


 そこは、錬金術師にとっての「天国」だった。


 壁一面に整然と並ぶ、現代では絶滅したはずの希少素材の瓶。

 ミスリルよりも高位の金属「オリハルコン」で鋳造された巨大な錬金釜。

 空調は魔法で完全管理され、部屋の中央には、無尽蔵の魔力を生み出す『賢者の炉』が青白い光を放っている。


「すげぇ……すげぇよ!! なんだこれ! 伝説の『賢者の炉』の実物なんて初めて見た!」


 俺は金銀財宝の山を見た時よりも遥かに興奮し、子供のようにラボの中を駆け回った。


「見てくれアミィ! この試験管、ドラゴンの爪を加工して作られてるぞ! 熱伝導率が段違いだ!」

「サフィ! この魔導書、失われた『第五元素』の理論式じゃないか!?」

「ルビィ! その辺に転がってる石、ただの石ころじゃなくて『賢者の石』の欠片だぞ! 投げちゃダメだ!」


 興奮して鼻血が出そうになる俺を、三人の美女は微笑ましく(サフィは呆れ気味に)見守っていた。


「ふふ、ご主人様ったら。まるで新しいオモチャを与えられた男の子みたい」

「マスターのドーパミン分泌量が異常値を記録。……ですが、これほど喜んでいただけるなら、お父様も本望でしょう」

「ねーねーお兄ちゃん! ボクのおやつ、こっちの棚に入ってるよー!」


 俺は震える手で作業台に触れた。

 ここなら……ここにある設備と素材があれば、俺が今まで夢見ていた「理論上のアイテム」が全部作れる。


「……決めた」


 俺は白衣(勇者パーティー時代のボロボロのもの)を脱ぎ捨て、高らかに宣言した。


「俺は、ここから出ない。地上? 勇者? 知ったことか。俺はここで一生暮らすぞ!!」


 ◇


 それから、俺たちの「優雅すぎる引きこもり生活」が始まった。

 朝はアミィが入れてくれた、最高級茶葉(ラボの温室で栽培されていた古代種)の紅茶で目覚める。


「おはようございます、ご主人様。今朝のパンは『黄金小麦』を使って焼いてみましたの。バターもたっぷり塗っておきましたわ♡」

「ああ、幸せだ……」


 フカフカのベッドで、アミィに朝食を食べさせてもらう。

 勇者パーティーにいた頃は、カビの生えたパンを水で流し込んでいたのが嘘のようだ。


 日中は研究三昧だ。

 サフィが完璧な助手としてサポートしてくれるおかげで、開発スピードは通常の十倍以上。


「マスター、第4工程の魔力配合、計算終了しました。誤差修正済みです」

「ありがとうサフィ。愛してるよ」

「……ッ! 言語による愛情表現は非効率……ですが、推奨します。もっと言ってください(小声)」


 素材が足りなくなれば、ルビィが庭(ダンジョンの深層)へ遊びに行き、調達してくる。


「お兄ちゃん! 今日は『フェンリル』っていうワンちゃんがいたから、毛皮を貰ってきたよー!」

「(……それ、Sランクモンスターなんだが)」


 ルビィが泥だらけになって持ち帰った「フェンリルの毛皮」は、即座に俺の新しい「白衣」に加工された。

 見た目はただの白衣だが、その防御力は勇者が着ているフルプレートアーマーの数倍。魔法耐性に至っては無効化レベルだ。


 そして夜は、三姉妹の「フルメンテナンス」だ。

 これが俺にとって一番の楽しみであり、錬金術師としての腕の見せ所でもある。


「アミィ、関節の可動域を調整したよ。これでどんな激しい動き(舞踏)も可能だ」

「あら、嬉しいですわ。……激しい動き、夜の方も試してみます?♡」

「サフィ、演算装置に『竜の水晶』を組み込んだ。未来予知に近い計算ができるはずだ」

「……感謝します、マスター。これで貴方の行動パターンを、入浴時間から排泄リズムまで完璧に管理できます」

「(それは管理しなくていいんだが……)」

「ルビィ、ハンマーに『重力制御紋』を刻んでおいた。普段は軽いけど、殴る瞬間だけ重くなるぞ」

「わーい! これでお兄ちゃんにおんぶしてもらっても、重くないね!」


 ◇


 そんな夢のような日々が、一ヶ月ほど続いた頃。

 俺たちはラボのラウンジ(休憩室)で、優雅にティータイムを楽しんでいた。


 装備は全員、最高級素材でアップデート済み。

 アイテムボックスには、一生遊んで暮らせる財宝と、国を滅ぼせるレベルの禁忌アイテムが山ほど入っている。


「……極楽だな」

「ええ、そうですわね」


 アミィが俺の膝の上で、耳かきをしてくれながら同意する。

 だが、俺はふと、ある重大な問題に気づいてしまった。


「……あ」

「どうしましたの?」

「……醤油がない」


 ラボの食料庫は魔法で保存されていたので食材は豊富だが、さすがに調味料、特に俺の好む「醤油」や「味噌」といった東方の調味料の在庫が切れてしまったのだ。


「甘いパンやスープも美味しいけど……一ヶ月も続くと、しょっぱい和食が恋しい……」

「非合理的ですが……味覚の欲求は精神衛生に直結します」


 サフィが眼鏡を光らせて分析する。

 そして、彼女は「ついでに」と言わんばかりに、空中に巨大なホログラム地図を展開した。


「マスター。食料調達の件に関連して、このラボのメインコンピューターから興味深いデータが得られました」

「データ?」

「はい。この世界地図をご覧ください。赤く点滅しているポイントがあります」


 俺はその地図を見て、目を疑った。

 赤い点滅。それは世間で「難攻不落」「死亡率高し」と言われている、有名かつ凶悪なダンジョンの位置と完全に一致していたのだ。


「これ……有名なダンジョンの場所じゃないか。これがどうした?」

「このポイント全てから、ここ(マスター・ラボ)と同様の『古代魔力波長』を検知しました」


 サフィの言葉に、俺の中でパズルがカチリと嵌まった。

 なぜダンジョンには強力な魔物(=警備システム)がいるのか。なぜ奥に行けば行くほど、未知の素材が見つかるのか。


「……おい、嘘だろ。まさか、世界中のダンジョンって……」

「推測通りです。これらは全て、かつての錬金術師たちが築いた『地方研究所サテライト・ラボ』または『資材保管庫』です」


 その瞬間、俺のオタク魂が、かつてないほど激しく燃え上がった。


 勇者たちは、表面上のモンスターと戦ってドロップ品を拾っているだけだ。

 だが、壁の裏にはまだ誰も見つけていない『古代技術ロストテクノロジー』や『レア素材』が、手つかずのまま眠っているということになる。


 それに気づいているのは、古代語を解し、正当なキー(アミィたち)を持つ俺だけだ。


「……くくっ、ははは!」


 俺は思わず笑ってしまった。


「決まりだ。地上へ出るぞ」

「あら、醤油のためですの?」

「醤油も大事だが、目的が変わった」


 俺は地図上の赤い光を指差して、ニヤリと笑った。


「世界中のダンジョンを巡る。そこに眠る技術、素材、もしかしたら君たちのような『家族』……その全てを回収しに行くんだ!」


 それは、実質的な「世界征服(技術的な意味で)」宣言だった。


 勇者たちが苦労して攻略している横から、美味しいところを全部かっさらっていく。想像しただけでゾクゾクするほど楽しそうだ。


「ふふ、素敵ですわご主人様。世界の果てまでお供しますわ」

「合理的です。マスターの資産価値を最大化するプロジェクト、開始します」

「わーい! 冒険だー! 他のダンジョンの壁も壊していいのー?」


 こうして俺たちは、「ダンジョン荒らし(ラボ巡り)」という新たな趣味ライフワークのために、意気揚々と地上へ向かうことになった。


 一方、そんな「魔王」のようなパーティーが放たれるとは知らず、勇者たちは今日も小銭稼ぎに必死になっていた――。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、

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それでは、次回もどうぞお楽しみに!


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