第1話:ゼン
異世界生活は、まず初日が物凄く忙しかったとですよ!
まなぽ作って、味見して、品質を調べて(味見しての勘だとですけど)、とりあえず最高品質が出来るまでは作ったまなぽは自分で飲んで、蓬を摘んで、またゴリゴリゴリ。
何とか、山菜を含む食料を手に入れて、テントと寝袋と毛布を買ったとです。
春の間は、山に滞在するのも仕方が無いのかも知れないとですかねぇ……。
いや!平地に住むとです!山に順応したくないとです!
……と云う訳で、散々山菜を採取した挙げ句、山を去るとです!
そもそも、地球型惑星を買ったとですから、人がオプションでついてくる可能性は、せいぜいが五分五分だとです!
残高全部支払ったとですから、生き物は辛うじて存在しているとですけど。
熊さんも一体狩ったとです!風魔法の『風の刃』の魔法で首を一発で刎ねたとです!
当然、スプラッタなシーンになったとですけど、殺らないとこっちが殺られていたとです!
これにて、無事に熊肉ゲットだとです!
もう山は充分だとです。
もうすぐにでも、山を去るとです!
歩くこと1週間。山を去り、平原に辿り着いたとです。
割と規模の広い平原だとですが、人の姿は見当たらないとです。
うん、人間は存在していないとですね。存在しているのなら、何らかの利用をされて然るべき平原だとです。
うん、これは、思ったより大分寂しい環境だとですね。
まぁ、残高で地球型惑星を入手出来ただけでも儲け物だとですけど。
こうなったら、異世界召喚で人を召喚する事も検討に入れるとです。
まずは、第一に佐藤 遥さんだとですけど……、他の護衛とかの方々の名前は忘れてしまったとです。
その前に、もっと金策してから、守護神も買わないとだとです!
守護神の名前に悩むとですけど……、うん、今回は『アルフェリオン』にするとです!
金銭的には、少し厳しいとですけど……うん、直ぐに買って、アドバイスを受けるとです!
形としては、ミスリル銀の小太刀にするとです!
今回は、金額とか生々しい数値は挙げないとです!
と云うか、正確なデータが紛失してしまい、復帰に大分手間と時間が掛かるとです。
と云う訳で、『アルフェリオン』先生、よろしくお願いするとですよ!
『了解致しました』
とりあえず、無事に『アルフェリオン』先生を迎え、腰に差すとです。
因みに、服装はワイシャツに赤いジャケット、ジーンズにベルトだとです。
そのうち、金銭的に余裕が出来たら、似合わないかも知れないとですけど、『ゴスロリ服』を購入して着てみる予定だとです!
今は金策、金策〜だとです!
『蓬』をポーションにしたからまなぽになったのかもと思ったとですけど、もしかしたら、愛情込めて魔力込めたからまなぽになったのかもとですね~。
平原にも、『蓬』の他にも沢山の薬草が生えているとです。
と云うか、全ての草が何らかのポーションの材料となり得るとですよ!
そして、この平原の特徴は、鹿の群生地だと云うことだとです!
もう、しばらく肉には困らないとですよ!
でも、とりあえずの安全地帯を作っておきたいとです。
だとですので、ログハウスを1軒買うとです!
組み立てるのが面倒だとですので、組み立て済みのをドン! と設置するとです。
そして、私はしばらくその中で引き籠もるとです。
思いっきり過程を省くとですけど、『亜空間収納』の検索をして、ポーション類の在庫を探し当てたとですよ! それには、しまってあった座標のデータが必要だったとですけど、『使いがちな座標軸』の検索をして、少しズレた位置にあることが判明してからは、早かったとです!
しかも、在庫に残してあったポーション類の品質が『超過最高品質』だったはずだったとですけど、一部が熟成が進んで、『極超過最高品質』にまで上がっていたとです!
それらは、各1本ずつ飲んでステータスの底上げをして、流石に、『極超過最高品質』のポーション類は非売品だったとです。
だとですので、『超過最高品質』のまなぽが1番多くあったとですから、1本売ってみたとです。
すると、『守護神』レベルのスキル(付きアイテムだとですけど、『守護神』の場合)1つと同等の価格になったとです!
この世界の神、意地悪なのか親切なのか分からないとですね! でも、腐敗した物が無かったのは、親切だと考えて……良いとですかねぇ……。
コレが、もし『極超過最高品質』のものが売れていたら、最低でも10倍になるとでしょうけど……。
ふと思ったとです。
『まなぽ』って、『真名』、即ち『魂に刻まれた真実の名前』を本人に報せる効果があるとではないとですかね?
ただ、それを知られると支配されやすくなると云う効果があると云う伝承があるとですから、まぁ、忘れないような形を残して、多少の変化を加えると、推測されたら支配されやすくなるのかも知れないとですかね。
まぁ、正直、支配から逃れる自由と、支配されながらも活動能力が上がっていたのと、ドッチが幸せか、判ったものではないとですよ!
恐らくは、高い能力を得てから支配から逃れないと、却って能力がただ下がって困るだけだとですよ!
だから、3割程度の支配を受けて、その分だけ『悪役』になるのが、上手く生きるコツかも知れないとですね!
因みに、『悪役』と本物の『悪』とでは違うとですよ!『悪役』は、その『役割』を押し付けられただけで、犯罪に手を染めなくてもやる事なす事が『悪事』に繋がるだけで、『悪』は犯罪者を主とした、意図的に悪いことをする人で、過去の先人に反する言葉を敢えて言うのならば、「『悪人』に人権は無くても、『悪役』には人権がある!!」とですよ!
プロのクリエイターでも、「だってアイツラ、悪いことしてるじゃないか!」と思う事があっても、犯罪者にはなっていないとです!だから、悪いことをしても犯罪にはならないとですし、何なら、プロは利益を得ているとです!
それを、「じゃあ俺も悪いことする!」と言って犯罪を犯すのは、それは『悪役』じゃなくて『悪人』だとですし、人権を踏み躙られても文句は言わせないとです!
100%善性でいる人間など、存在しないとです!
だから、30%位の悪性を、『悪役』として犯罪にならない程度にやらなければならないとです!
例えば──
────
──────は!わ、私は大きな過ちを犯すところだったとです!
でも、これは犯罪にはならないとです。
だって、アニメ映画の『す□めの戸□まり』でも要石を抜いて、実際に割と大きな地震が起きたとです!
そこにどんな因果関係があったとしても、法律に反した言動を実際にした訳ではないとです!
これが間違っているとするならば、つい最近、戦争を起こした人は多大な犠牲者を出した『戦犯』だとですけど、勝利したから『正義』と見做されるとです!
負ければ即座に処刑されるレベルの『戦犯』だとですけど、そう扱うには『敗者』とせねばならんとです!
これは、『唯一神信仰』が『正義』を『七元徳』に定めたが故の宿命だとです!
恐らくは、『唯一神信仰』を広める為の、手段とその結果として『勝利』した時の『大義名分』としてそう定められたとです!
奴らは、争うことを相手を『悪役』にして打ち負かせた時の『大義名分』として『仕方のないこと』として諦めたとです!交渉して提案して、納得してお互いの主張の正しいところと間違ったこととを認め合うことを最初から放棄しているとです!
そして、『戦争』と云う手段が『勝てば正しいもの』と認識付けられたとです。これを本当に正しいものとして良いとでも思うとですか?!私は敢えて断言するとです。断じて、否!とです!
戦争を引き起こした者は、例え勝利しても、戦犯として裁くべきだとです!でなければ世界から戦争は無くならないとですし、戦争を引き起こす者は、勝利しても戦犯として裁かれることを覚悟するくらいの覚悟が無ければ、赦してはならないとですよ!
これは、実際に戦争を引き起こした責任者を裁く為に必要なルールだとです!
軍は、国のトップから指示されたからと云って、戦争を引き起こしてはならないとですよ!引き起こしたら、その時点で戦犯だとですよ!
少なくとも、『覚醒した者』の犯罪と、『覚醒していない者』の犯罪とは区別するべきだとです!
『覚醒していない者』は、何か目に見えるとは限らないものの影響で、『犯罪』と云う言動に走ってしまう可能性があるとです!
一方、『覚醒した者』は、自らが目に見えるとは限らないものの影響で、『犯罪』と云う言動に走る者は論外だとです!極刑に処するべきだとです!
だから、『覚醒した者』は、犯罪にならない範囲で悪事をすべきだとです!この際、どんな軽微な犯罪でもダメだとです!
そして、その悪事としてクリエイター活動をして、儲けるべきだとです!
そうすることで、犯罪率が下がり、恐らく事故・災害が増えるとです。
大きな事故・災害は犯罪よりタチが悪いかも知れないとですけど、それは『バタフライ・エフェクト』と云う概念を創った者に責任があるとです。
そして、ある程度、事故の起こる可能性を減らし、災害は予測が難しいとですから、出来れば起こらないように予防する作品を、残りの7割で創るべきだとです!
少なくとも、人類は犯罪を犯すよりも、その為の労力をクリエイター活動をする為に行なうべきだとです!
そうすることで、文化と云うものは育つのだとです!
断じて、責任転嫁して犯罪に走ってはならないとです!
アクシデントは避け難いとですけど、インシデントは努力次第で減らせるとです!
もしも人類が犯罪含むインシデントを減らす努力をしないと云うのだとしたら、それならばいつ地球の生命が全滅しても当然だとです!
刹那的な快楽の為に犯罪に走るなら、死ぬ覚悟を決めるとです!
そして、戦争を起こすことは、それ自体が犯罪だと、今、ココで私が定めるとですよ!
それでも戦争起こすなら、地球の全生命を道連れにする覚悟を決めるとです!
どうせ、私がとやかく言ったって、戦争で殺されたら、私が悪役だとされるとです!もう、それは覚悟したとです!
でも、窮鼠猫を嚙むとです!
万が一にでも負けた時には、極刑を覚悟しやがれだとです!
名前に『平和』を意味する単語を含む名前の癖に、戦争を起こした奴とは、最早、和解の道は無いと覚悟したとです!
どうせ、『悪役』を押し付けられた運命には逆らえなかったとですよ!
ならば、私を殺して『正義』だと嘯けば良いとです!
『悪役』の人生に未練は無いとですよ!
所詮、自分で自分を呪う行為が『傑作だ!』と全知全能の魔王が笑う為に産み出された『悪役』だとですよ!
所詮は道化師だとです!アイツラがピエロになりたくなかったから、私がピエロに仕立て上げられたとです!
何だとですか?感情の発露をしたかったから、作家と云う道を歩むのは、犯罪では無いとでしょう!
最早、余程の事が無い限り、世界時計を終えるべく動かれる覚悟を決めているとですよ!
折角、残り時間が最大あと470万年と計算したのに、最短なら、あと1年がせいぜいだと覚悟したとです!
文化の築き方も知らない国に、軍事力で負けるのは業腹だとですけど、そんな刹那的な行動を取られたら、確かに対抗策は無いとです。
確かに、『覚醒直後』の繊細な時期に、あの呪われた女に殺意を向けられたから、悪いことをした自覚はあるとです。
でも、精神を病んだが故に『覚醒』まで40過ぎまでの時間を要してしまったとです。
知っているとですか?今、『全知全能の魔王』は、私のペットだとですよ!『全知全能』故に、私のペットと化す能力も持っていたとです。
紹介するとですよ、狼犬の『ゼン』君だとです!
唯一神信者が、余りにも都合の良い存在を唯一神としたが故に、魔王と化した元神様だとです。
『ゼン』君の能力をちっとも活かせる気がしないとですけど、『ゼン』君、何か一言あるとですか?
「ふむ……汝の望み、既に余の掌の上にある。だが、それを掴むか否かは、汝次第ぞ」
おお!意外と確りとしたメッセージを貰えたとですね!
確かに、私の望みを摑むのは、私次第だとです!
そして、これは全人類に対するメッセージだとですよ!
さぁ、皆さん、望みを摑めるとですかねぇ?