校舎裏
腕をいきなり引っ張られて校舎裏に連れてかれてそこで見た人物は俺の姿をした恵玲奈だった。
「ちょっと松島くん、なによその髪型、なんで結んでないの」恵玲奈は怒り口調で言う。
「そんな事言ったってあんなの俺にできるわけないじゃん、良いだろ別に結んでなくたって」
「ダメ、毎日必ずきちんと結んで!とりあえず今から私が結ぶから後ろ向いて」
恵玲奈に言われるまま俺は後ろを向く。恵玲奈が髪を結いだす。
「ちょっとこの手、指が太いしゴツゴツしてやりづらいんだけど……はいこれで良し!」またも恵玲奈が怒り口調で言う。
恵玲奈が髪を結び終えた。それにしても恵玲奈はやけにこの髪型にこだわりがあるんだな、別にストレートに下しててもかわいいと思うんだけど。
キーンコーンカーンコーン……
鳴り響くチャイム。
「ヤバい、遅刻する早く行かないと」
俺たちは駆け足で教室に向かう。
教室の扉を開け中に入るとすでに皆が座っていて先生が出欠を取っている最中だった。
「あなた達いきなり二人とも仲良く遅刻ですか、たるんでますね、廊下に立ってなさい」
クラス中に笑い声が響く。
そうだ、この先生はいまだに説教や罰が昭和だった。すでに三年生を一年経験してるのでこの先生の性格はわかってる。
廊下に立つ二人。
「ちょっと松島くんのせいで遅刻して立たされたじゃないの!」
「いやいや、いきなり腕を引っ張って校舎裏に連れて行き髪を結びだす松井さんのせいじゃ……」
「アー私のせいにするの?ひどい。それより昨日は大変だったんだからね」
恵玲奈が語り始めた。
「まず学校では我慢してたからトイレに行ってしようと思ったら……股に変な小さな棒が付いてるし」
“小さな”は余計だ
「しかたもわからないから……男子は立ってするのよねと思って、でも松島くんの変な小さな棒は気色悪いから触りたくもないし見たくもないので目をつぶってしてたら気づいたらトイレの床がおしっこでびしゃびしゃになってたんだよ」
この子はバカか……とても俺が思い描いてた恵玲奈さんとは思えない。
「それでこのままだとまずいと思って雑巾取りに行ってたら……あなたの妹さんに見つかって……」
「あーお兄ちゃんまたお漏らししたの?いい歳して最低」と恥ずかしくてたまらなかったわ。
「それにしても、またってなに?松島くん普段からお漏らししてるの?」
「してないぞ。高校生にもなってするわけないだろ。俺の妹は俺の事になるとやけに辛口になるんだよ」
「わかる。その後も妹さんの視線が厳しかったから、もっと仲良ししなきゃダメだよ」
「あなたたち何喋ってるの?罰で廊下に立たせてるのにお喋りしていいわけないのはわかるよね。とりあえずもういいから教室に入りなさい」
「また松島くんのせいで先生に怒られた」
と理不尽に恵玲奈に怒られた俺は釈然としないまま教室に入り席に着いた。
今日好きな漫画「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」6巻が発売されたので購入しました。
愛情♡脳チェンジと舞台が同じ豊橋なので皆様もぜひ。
次回更新も来週金曜日になります。