神社の幽霊
宮本ほの子と莉子に迫る、
神社の幽霊とは…?
自分の目でお確かめ…。
私は宮本ほの子。普通の高校2年生。
私の住んでいる町には、幽霊が出るという心霊スポットがある。
しかも、一つではない。5つも6つも、それ以上あるという噂だ。
そして、ある日、見てしまったんだ…。
今日も部活が終わり、小佐野莉子(友達)と2人で夜の町を帰っていた。
帰り途中に、大きな木がある神社がある。
そこは、心霊スポットの一つで、夕方6時をすぎると、買い物をしに
お母さんの霊が現れるという噂で、実際に目撃した人もいる。
今は7時半。もう暗くなっているが、街灯があるのでそんなに暗くはない。
莉子と、この神社の霊のことを話していた…。
そして、現れちゃった…。
噂の神社の前を通っているとき、神社の方から
赤ちゃんの泣き声が聞こえるのだ。
霊かもしれない…。
私と莉子は、ゆっくりゆっくり階段を登る。
足音をたてないように歩く。
でも心臓の音は隠せない…。
ドクン… ドクン…
階段を登りおえたとき、ぴたりと鳴き声が止まった。
「え、鳴き声やんだよ…。ほの子…。」
「莉子…。まさか…。」
まさかは当たった。
肌がやけに白く、髪が長く、口が裂けているかのように見えるのは、
気のせいだろうか…。
目の前に立っている。
友達でも知り合いでも人間でもない。幽霊だ。
「ふふふ…。今日もあらわれたあ!!!」
「キャアアアアアア!!」
幽霊は、口が耳までさけて、目玉が飛び出して、牙がある。
そして、大きなカマを持って追いかけてくる。
「今日もおいしそうな小娘が手にはいるよお!!」
ぐさっ…。
あ…。目の前には、血まみれになった莉子が倒れていた。
ああ、私もこのまま…。
「ぅぁぁぁ…。」
翌日
「ねえ、知ってた? 3組の小佐野と宮本がね、神社で血まみれで倒れてたんだって…。」
「ええ、怖っ!!まさか、幽霊のせい?」
「まさか〜、通り魔だよ〜。」
もう噂が広がっている。
今度は、私と莉子が誰かを殺さなきゃ行けない…。