10.“Jackpot Sad Boy Ⅱ”
思いっきりカジノ回です。
カジノにわかが頑張って調べながらやってるので結構粗い部分あるとは思いますがご容赦ください。
「黒崎、勝負しようか」
「どっちが先に最高記録を塗り替えるか、ってこと?」
「当たり前。VIPルームで待ってるね」
そんなこんなで始まったカジノ対決。
スロット、ポーカー、ブラックジャック、ルーレット…………カジノといえばというものがズラッと並んでいる。
スロットで増やすには今あまりにもチップが無さすぎる。
ルーレットに行って少しずつ堅実に増やしていこう、と決めて僕はチップの入ったケースを持ってルーレットのテーブルに座った。
「ダズンベット。1stでお願いします」
それだけ言うと僕は「1st 12」と書かれた位置に25チップを置く。
ルーレットには0、00、そして1〜36の数字が並んでいる。
ダズンベットはその中で1〜12、13〜24、25〜36の3つに数字を分けてその中のどれかに賭けるというかなり緩いベッドの仕方である。
もちろん他の賭け方に比べかなり配当は少なめになる。
数字一点狙いのストレートアップは賭けたチップが36倍で返ってくるのに対しダズンベットは3倍。正直かなりショボいやり方だが序盤なのでやむを得ない。
僕を見た黒崎は、3rdのところに同じく25チップを置いた。
大雑把にルールを紙に書いて貼ってあったので、僕のやり方を見て同じく堅実に行こうと考えたのだろうか。
「当たるかなぁ」
「大体3分の1くらいだしね……」
3分の1が当たることを願い、ボールを眺める。
転がったボールが落ちた先は26で、僕は思いっきりアウトだ。
しかし黒崎は見事予想が的中。
「やったー! 初めてのカジノで勝ったー!!」
持ちチップが150に増えた黒崎は飛び跳ねて喜んでいる。
確率は3分の1。このままのペースだと僕は後3回外せば終わる。
だがひとまずもう一回1stに25チップ賭ける。
黒崎もそのまま、3rdに25チップを賭けている。
ボールが落ちたのは28。負けが続いている。
「隼人くん危ないんじゃなーい? 私に負けるよ?」
「これ完全に運ゲーだからね。
かける場所をローリスクにしてる時点で褒めてほしいぐらいだけど」
黒崎は再び勝ってちょっと調子に乗ってきている。
ここで僕のチップは50、黒崎は200。
元のチップから2分の1と2倍なので結構な差が開いてしまった。
ここで引けない、というギャンブルの性質もあるが、もう1回当てれば確率的には当たりが期待できる。それにここで負けても少しずつ取り返せばいい。
最悪の場合、2分の1の賭けをしていけばいい。
1stに25。三度目の正直だ。
黒崎は3rdに50とかなり強気な賭け。
ボールが転がり、落ちていく。
落ちた場所の数字は………4。
黒崎の予想は外れ、僕は当たり。
「よし……一旦返ってきたね」
「初めて負けたーー! 悔しいからもっかい!」
「まだ勝ってるでしょ…………あと、黒崎大人になってもガチのギャンブルしちゃダメだよ」
今回初の当たりで、僕は一旦負けた分は取り返せた。
黒崎はまだ勝ったままだ。
僕が100で黒崎は150。
次でもしかしたらリードできるかもしれないという状態。
僕は再び25を1stに。
黒崎は3rdに賭ける値段を25に戻して挑戦。
ボールが転がり、7に落ちる。
「あ、勝った」
「また負けたぁぁぁ」
僕のチップが150、黒崎は125。
若干だが僕が逆転できた。
「黒崎まだ勝ってるじゃん……」
これで勝てば一旦ダズンベットは最後にしようと決め、50チップをbetした。
黒崎は25のままだが、かける位置を3rdから1stに変更。
このまま勝てば僕は黒崎にリードを広げられる。
「1st……流石に来ないだろうな3連続だし」
「ありえないことはないでしょ」
ボールがコロコロ転がった末、落ちた場所は………1
綺麗に予想が的中し、持ちチップは250と175と、かなり離れてきた。
「結構勝ってるね隼人くん」
「ちょっと調子乗って大勝負出てみる」
そう言って僕は150チップ……つまり勝った分全てを持ち上げ、一点狙いのストレートアップに賭けることにした。
12月生まれだから12、と言う安直な理由で今までの努力を無駄にする覚悟を決めた。
黒崎はさっきと同じ条件で賭けた。
これが正常な行動だ。
ディーラーがボールを落とし、運命のルーレットが回りだしたーー
第10話「ジャックポッドサッドボーイ Ⅱ」




