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これは人生の仮タイトル  作者: モ虐
3."Sealing the creaking heart on the road to turn back."

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7."scream"

 文化祭2日目。

 お店が動き出すのは9時からだが、8時半には登校しなければならないのでそれより少し前に教室に着く。

 満員電車の人酔いから気分を軽くする時間が欲しいのでいつも大体8時には教室に到着しておいて30分からのホームルームに備えることにしている。


 今日は黒崎との約束があるので、絶対に寝坊しないように珍しく目覚まし時計までかけて学校に向かった。

 教室に入ると、珍しく黒崎がもう机に座っていた。

 いつもだと他のクラスの友達……それこそ里香などと絡んでいてホームルームが始まるギリギリに机に座っているイメージだが今日はそうじゃない。


「おはよ。隼人くん」

「おはよ。黒崎」

 僕はカバンを置いて席に座ると、スマホを取り出してLI●Eを確認する。

 和也から「忘れ物あるけど後で届けよか?」というメッセージとともに送られてきた写真に写っていたのは小さな紙の箱。

 中身と意図を察した僕は、そんな物を忘れたつもりな無いので「忘れとらんわ。死ね」とだけ送っておいた。


「ねぇ隼人くん、今日行きたいところとかある?」

「強いて言うなら人混みじゃない場所」

「今日、文化祭だよ…………?」

 真剣な話、昨日回った店は全て"先輩"のために行った場所でしかなくて、自分は1円も使っていないどころか臨時収入ができてしまっているレベルだ。


 割と凝っていると噂のお化け屋敷、

 入り浸って負けまくった奴がいると噂のカジノ、

 胡散臭い事この上ない占いの館、

 無駄に難易度が高すぎると話題の迷路などなど…………

 最初以外まともな聞こえ方なものが一つもないことに少々絶望しつつ、どこにいけば黒崎が楽しめるか(・・・・・・・・)を考える。


 正直どこでも楽しんでくれる気はするが、カジノに連れ込むのは違う気がするし…………占いの館なんてカップルが行くような場所だし…………

 謎部屋じゃないなら僕は正直どこに居ても精神的な負荷はかわらないと思う僕が考えるよりも黒崎に任せたほうがいい気がする。


「私ね、お化け屋敷と迷路と………占いの館とかも気になるな」

「占いの館ってカップルとかが行くイメージ強いけど……僕と行くもんじゃないでしょ」

「そうかな? 友達とのこれからを見てもらいたいんだけど」

 何言ってるの〜?と言わんばかりの目でこちらを見てニヤニヤしている。

 中々に腹が立つ。


 そんなこんなで、今日回るお店はある程度決まったので道中で何か美味しそうなものがあったら食べることになった。

 正直どこに行くでも何も僕はどうでもいいので黒崎の思う通りにさせてあげることにしたり

「そういえば…………里香がメイドカフェいるらしいけどまぁ…………今日はいいや」

「何も良くない。冷やかしに行こう」

 黒崎の好きにさせようと思ったが、これだけはちょっと聞き捨てならなかった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「なぁもう帰って!!」

「里香ちゃんかわいいもーん」

「祥子ちゃんがここにいるって言うなら俺も帰るわけにはいかんしなぁ」

 だる絡みを続ける迷惑客の夫婦を見た僕はくるっと背を向け帰ろうとするが黒崎に肩を掴まれた。

「あれ、お父さんとお母さんじゃないの? 」

「そうなんだけどさぁ…………嫌だよあれ止めに行くの」


 和也は特に何をしているわけでもなく、ずっと里香にダル絡みしているのは祥子だ。

 祥子なら同性なんだし別にセクハラは勝手にしてればいいと思っている。

「隼っち!ボーッと見てんと助けてぇや!!」

「和也が何かしてるわけじゃないしなぁ…………と」

 黒崎は笑いを堪えていた。


 この人でなし!と叫んで助けを乞う里香に「頑張れよ〜」と声をかけて背を向け僕と黒崎は教室を去った。

 去り際に祥子が「萌え萌えオムライス〜かわいい掛け声と特製ケチャップを添えて〜ってやつ2人分!」と注文していたのが聞こえた。

 里香の絶叫を聞いた黒崎は笑いを堪えられていなかった。


「薄情者!!」

「僕はただ、祥子の自由を認めただけなんだよなぁ」

「おぉ隼人!デート楽しんでけよ」

 今更僕に気づいた和也がダル絡みしてきたので「死ね」とだけ吐き捨てて僕達は本当にその教室を去った。




第7話「絶叫」



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