表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは人生の仮タイトル  作者: モ虐
2."Unhealed wounds, a new escape, and finding "the same kind.""

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/47

13."Exploring old school buildings"

 旧校舎は2つの棟に分かれていて、主に特別教室と特進科の教室を集めたA棟と普通科と情報科の教室以外にはトイレぐらいしかないB棟があるのだが……


「これ全部“先輩”が独占しているって考えたらヤバいですね」

 水道や電気は止まっていないとはいえ、家庭科室の調理器具や理科室の実験器具、音楽室の楽器に関してはほとんどが本校舎に運ばれているらしいがぶっちゃけそこを使いたいと思うこともないだろう。

「何言ってんの?君も好きに使っていいんだよ?ほら、マスターキーのスペアキー。」

「もうどこからツッコめばいいのか……」

 勝手に校舎を占拠している立場であるはずの“先輩”から許可を得るのは意味がわからないし、それ以前になんでこんな用意周到なんだろう。

 渡されたスペアキーを手に取るが、嬉しい反面持っていていいのかという不安もありかなり複雑な気分だ。


「とりあえず……B棟は教室しかないし見ても面白くないと思うからA棟見て回ろっか」

 そう言って先輩は1階の特別教室を見て唸る。

「保健室……職員室……家庭科手芸室……校長室……用務員室……教室……見たいとこなんてある?」

 確かに、一見何も使い所がなさそうな教室ではある。

 家庭科手芸室や保健室は中身が空っぽなのだからあまり意味がない。

 ベッドがあれば持っていったかもしれないが……いや、運べないかな?分解すればワンチャン……


「保健室からベッドを持ち出すのは無理だよ?ベッドは本校舎だし」

「だから何で人の心読んでるんですか?」

「え?思春期真っ盛りの後輩くんなら先輩と2人しかいない部屋にベッドを置くとか言い出しかねないなと思って」

「そういう意味じゃ無いですよ!?」

 とんでも無いことを突然言い出すんだな、と思わされるがおそらく“先輩”はわかっているのだろう。僕にそういう意図がなくてただ純粋にゴロゴロしたいだけだと。

 それがわかっていて、僕をからかおうとしているだけだ。


 確証たるものはないが、何となく分かる。

 "先輩"には僕が今そんな気を起こすような精神状態じゃないことはどうせ知られているんだから。という理由もあるが、

 "先輩"みたいに人の心を読むほどではないにしろ、"先輩"の考えていることが全くわからないわけではないからだ。


「あ……一応」

「校長室ねぇ……りょーかい」

「だから何で分かるんですか!?」

 慣れた手つきで校長室のドアを開けた“先輩”は校長室の中を物色して、「ほぉ〜、後輩くんなかなかにいいこと考えるじゃん」と笑う。

 そう。僕の目的は校長室にあるソファだ。


 校長室なんてなぜかわからないがソファが2台おいてある部屋だ。

「これなら、1人1個ずつソファが使えるんじゃないすか?

 そうすればベッドがなくても寝っ転がれる」

 そして、校長室においてある椅子は、他のクルクル回る椅子とは格が違う。

 なぜか都合よく予備まであったのでこちらも後で持って帰る。


 荷物を持ち運ぶのは一旦後回しにして、次の教室に向かう。

「職員室、開けるか」

 僕は職員室を開けると、監視カメラの映像を映す用のモニター……テレビがあるのを確認する。

 この高校、もう教室にテレビを置いていない。

 各教室にはプロジェクターが取り付けられており、そこから必要な映像は流せるからだ。


「後輩くんテレビっ子? ちょっと意外かも」

「いや、僕は最近ほとんど見てないっすね。

 朝晩のご飯食べてる時にニュースついてたらそれを流し見する程度で」

「じゃあなんで……あ!!」

 "先輩"はSwit●hを謎部屋に置いていた。

 僕も持ってきていて、もう謎部屋の机においてあるのだが……


「このモニターがあれば厳選作業する時に本体を持たなくていい」

「後輩くん、ポケ●ン厳選するほどのガチ勢なんだ。もしかしたら仲良くできるかもね……色違い厳選が好きなだけなら」

「対戦なんて、小学生の頃に『ぼくのかんがえたさいきょーチーム』でしかしたことないから……多分仲間っすね」



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「あと見たいのは図書室とPC室かな? 両方3階だし2階は飛ばすよ?」

「まぁ合ってるんですけどほんとになんでわかるんですか?」

「えぇ〜? 『同類』の君が考えてることなんて何となくはわかるよ?」


 PC室に入ると、それは想像していた光景とは少し違った。

 PCのほとんどは本校舎に持っていっていて、壊れたPCや教師用PCが残っているかどうかだとしか思っていなかったが……


「ほとんど残っててびっくりしてる感じかな?でも……」

「こんな低スペックなPCじゃパル●もス●レもゼンゼ●もできないですよね?わかります。」

 僕が帰宅部になると決める前にこの学校の部活を探していた時に見つけたパソコン同好会という同好会があったのだが………

 主に、うちの高校唯一の専門科である情報科の生徒がいたらしいが、ここでやっていたのはパソコンいじり。


 ゲーミングPCを1から組み上げたというような記録もあった。

 ただ、その同好会は旧校舎が使われなくなった3年前に解散した。

「この奥の扉……」

 PC室の奥にあったパソコン同好会の作業場所。

 PCを解体して無事なパーツだけ貰っていこうと思っていたが………

「え!?なんでこんなに……メモリもCPUも……未開封?」

「"先輩"の言う通りっすね……未開封品なんて1個か2個あればいいと思ってたんすけど……」

 かなりの量のパーツがある。

 これなら僕と"先輩"の分のゲーミングPCがここのパーツだけで組める、なんてバカなことが成立してしまう。


「あ〜、さすがにキーボードとマウスだけはないか……ま、あそこのPCからもらっていくか」

「逆に他は全部あるのヤバすぎでしょ」

 僕は部品を漁り興奮しながら、

「"先輩"!図書室に先行って、一応……ダメ元で……ラノベとかマンガとかないか探してきて欲し……」

「あるよ。わんさかあるから後でもってきたいの選びな」

「マジすか?」

「マジ。」


 2時間ほど、僕はパソコン作りに夢中になっていて、気づけば教室に帰らないといけないような時間になっていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 次の日、"先輩"はソファとテレビや椅子などの家具をどうやってかこっそり1人で運んでいて……

「椅子とテレビを1人で運べるのはギリ理解できます……

 でもソファはマジどうやって運んだんですか!?」




第13話「旧校舎探索」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ