表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは人生の仮タイトル  作者: モ虐
1."You walk down a stormy road and see the end of it."

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/47

11."Praise for taking back the ugliness"

 

 最後にやってきたのはカラオケ。

 ボウリング、スポッチャ、カラオケと普段なら財布の心配をしないといけないようなとんでもない豪遊っぷりだが今回は里香の全額おごりなので何も気にしなくていい。


「あ、ワンオーダー制なんだ。何か頼まなきゃいけないみたい」

 R●UND1のカラオケは割と安い。

 学生料金であることを考えても安い。ドリンクバーもタダでついてるのは嬉しい。

 ただワンオーダー制。何か食べ物頼まなければいけないのだが、アニメなどとのコラボドリンクなんかを頼んでもそれにカウントされるためグッズ付きならそれを頼んでもよかったのだが今回は興味のあるコラボメニューは無い。


 ならばやることは1つ。

「小腹すいたし、おやつがてら腹ごしらえするかぁ……」

 僕が注文したのはもちろん高額メニュー。

「ショコラ&ベリーのマウンテンハニートースト……注文っと」

 甘いものは嫌いじゃないし、これから歌うならカロリーはないと困る。

 さっきスポッチャでありえないほど体力を使ったから仕方ない。

 それに多すぎたら黒崎さんとかにわけたら喜ばれるだろうし。


 ちなみに他のメンバーはポテトやナゲットなどつまめるものを頼んでいた。


 僕が半分ほど食べ進めた辺りで、餌につられてやってきた犬のように黒崎さんがやってきた。

「隼人くんのやつすごいボリュームだね……おいしそう」

「ちょっと食べる?これおいしいよ」

 甘いもの好きなのか目を輝かせてこちらを覗いている黒崎さんに、山のように積まれているハニートーストを1つ渡す。


「ふぁひふぉへぇ! ふぉいふぃふょはひゃふぉふぅん!」

「食べるか話すかどっちかにしなよ……」

 よほど気に入ったようなので、残りは全部あげることにした。

 甘いものは嫌いではないけど特段好きなわけでもない。


 忘れてはいけないのが、これを頼んだのはあくまで里香への仕返しのためだ。

 里香が金を払わないと言い出さない限りは今日の外出で使ったお金はすべて里香から請求できる。

 お年玉貯金のお金を持ってきて何円でも使う予定だがあとから貰えば実質タダだし。


「で、次誰歌うの〜?あーしと彩葉は歌い疲れたし、

 伺奈の演歌のオンパレードはさすがに飽きたし。

 あと3人全然歌ってないじゃん?小林歌いな」

 と言われマイクとタブレットを手渡される。


 何を歌っていいかわからないし、僕が知ってる曲をみんなは知らないしみんなが知ってる曲を僕が知らない状況なので本当にどうしようかと思ったがもうこうなったら諦めよう。


 すこっぷさんの「アイロニ」を入れてみた。

 歌ってみて、反応見て反応があれだったら割と有名なアニソンとかにシフトチェンジしよう。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ボカロ曲を歌ったら正直かなり場が冷めるかと思ったが、


「隼っちうまくない!?練習してきたん?」

「隼人くんうま……」

「小林が歌上手いとは思ってなかったわ〜」

「もう小林のリサイタルでいいじゃん」

「演歌は歌わないの?」


 僕が思った以上に好評だった。リサイタルは嫌だし演歌は絶対歌わないけど、こんなに喜んでもらえるのはうれしい。


 もっと歌ってと言われたので、

 ナナホシ管弦楽団さんの「抜錨」、の164さんの「1」、夏代孝明さんの「ニア」など………

 どんどんいろんな曲を歌ったら本当に好評だった。


 黒崎さんや里香、他のメンバーにもマイクを渡そうとしたが、全員に断られ、「他なにか歌える曲無いの?」と言われ大量に歌わされた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「隼人くん歌うまいし聴きたいな〜」

「え………5曲目だよ? 5曲連続だよ?」

「伺奈は6曲連続演歌歌ってたし小林がどんだけ歌っても誰も文句言えないよ?

 私も愛香も気にしないって」


「え……? ってか里香!? もう勝手に曲入れてんの!? ……しかも「ロウワー」って……僕に歌わせる気やんなこの選曲!」

「隼人くんはいや?」

「……仕方ないか」

「隼っちチョッロ……」


「高田さん……代わる?」

「「「「それだけはやめて」」」」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 かなり時間が経ったあたりであの電話が鳴った。

「まもなく時間10分前です。ご延長はいかがですか?」

 じゃあ1時間延長で、って言ってやろうかとも思ったがこれに関しては僕の出費(りかのおごり)だけでなく他のメンバーの財布にも関わる話なので、みんなが「しなくていいよ」的な目で見ていると判断して「いえ。大丈夫です。ありがとうございます」と返し電話を切る。


 僕の歌が好評がだったのは僕としても謎ではあるが、ボウリングや屋外スポーツと違ってカラオケはいいなと思えた。

 外に出るなんて、学校と趣味のために必要な買い物以外にはゲーセンにしか行かなかった僕だが、カラオケの楽しさを知ってしまったなら、時々こういう機会にみんなでカラオケに行くのはいいかもしれない。


「………ていうか、黒崎さんも里香もだけど……1曲も歌ってないよね?」

 気づいてしまった。


 加藤さんが僕にマイクを渡した時、僕たち3人が歌ってない事に気がついてマイクを渡したがその時に1番最初に歌わされたのが僕だった。

 そこまではいい。


 何で里香も黒崎さんも全く歌わないんだよ……


「いやぁ……ほら……私ほんとに歌下手だから……」

「私も下手やしな〜……」


 まんまとはめられたわけだ。

 次は絶対気をつけよう。




第11話「醜態を取り返す称賛を」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ