秋祭り
その知らせは突如舞い降りた雉によって我々に伝えられた。
「伝令、今年の神無月の宴は開催できません。よって、秋祭りに参加してくだされ」
換気で窓を開けたら開口一番の報告を果たした雉、どうやら使いの雉だったようで…
「えっと…勿論その祭りに参加させて貰いますがあなたは神様の使いですか?」
「はいとある神様の命により馳せ参じました」
古事記で読んだことあるな確か…
「1~2回程射たれてませんでしたっけ」
「キエエエッ!」
ビクッ!突然の奇声に鳥肌たった俺、人だけど
「わ、私はもう黙って殺られる都合の良い雉じやありませんよ!」
ああ、彼にとっちゃ黒歴史なのか…
「安心してください。私は神様の使いを射って食べようなんざ考えてませんから」
「じゃが八仙、以前山籠りで雉狩って美味そうに食らっておったのう」
「(いつの間に!?)…シッ!」
どこから湧いたのか東雲さん宅に居た筈の美さんがぬっと背後に現れた。
「な、なんですと!我々同胞を…いえ、食物連鎖です致し方ありません美味かったのなら、なら!同胞多少報われる事でしょう」
「(食った本人が云うのもなんだが報われるかなあ?)」
若干疑問に思った
「そうか、今年は秋祭りが旧暦だと神無月と全国の収穫祭や豊穣感謝祭やらと被るのう。」
「ええ、ですので昨年お約束されていた宴会は見送りになりましたのでそのご報告と我が神主の社では様々な屋台を出すそうなので」
「ほほう…相解った、そなたの神主様には是非他の祭りも回るのでなにか目移りしてしまう催しをお願い致すようお伝えて貰えないかのう?」
うわあ…無茶振り~
「美さん、今回の祭りは人々が催しものを出して人妖神問わず楽しむんですよそんな無茶振りなお願い事を神様に押し付けるのは…」
「あ、いえ大丈夫だと思いますよ。我が神主様は寛大な御柱ですし、おそらく神職の者に夢の中で告げるかと」
夢の中でお祭りの催しをわくわくしながらプレゼンする神様ちょっと拝見してみたいかも。
「…そうですか?じゃあ俺からも催しの件お伝え頂けますか」
「承知致しましたお任せください。では、、」
バサッと羽ばたいていった
雉ってあんな早く飛べるんだ…いや神の使いだからかな。
野生の雉は飛ぶより基本走ってるしなあ
そんなこんなで今年の秋祭りを楽しもうと東雲さん家にお誘いに久しぶりに向かってみたのであった。




