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社会では変人な俺は仙人見習い  作者: tukumo
ドキドキキョンシーレース開催の裏話
50/86

続 ドキドキキョンシーレース

時がゆっくりと進む感覚に苛まれながら無我夢中で走ってあと1時間程で朝日が昇るであろう時間帯…



「ぜぇぜぇ…」


「アーウーアー!」


 全く持って後ろからの脅威からは振りきれてはいなかったが、、、

 此処で諦めたら命は取られなくとも病院ルートまっしぐらなもんで懸命にただひたすら前を向いて走る。




「おっ八代目の坊主、いい調子じゃあねえか!」


 そう言って俺の走りに並走…いや並歩するこの爺さん(仙人)


「ハアハア…クッ何故、全力で走っている時に声を掛けますか!佐藤さん!」


 佐藤一(さとうはじめ)さん


 第二次世界大戦真っ只中で敵の捕虜となり各地を転々とし、とある牢屋で脱獄

 なんやかんやあって無事帰国したものの故郷で一さんは土地の私有権を全て次男に譲って浮浪者生活をしていた頃に師父に出会い道教の知識を学んで修行し、10年くらい前に仙人になったらしい。



「大将と呼べぇ!…まあ、俺もまだまだ仙人になって日が浅いがお前んところの師直々に弟子をとったと聞いた時はまた怪我人か死人が出るかと思ったがどうやら坊主ならなんとかなってるな」


 と染々と歩みながら笑う


「いや大将、なんですか昔語りならもう耳にタコなので走りに集中しても良いですか」


「うむ、つれないな今時の若者はどうしてそう生き急ぐのかやれやれ俺らが無能な上官から言われたことでもな--」


 どの時代でも後ろから僵尸(あれ)が追いかけてきたらゆっくりと話している場合ではないでしょう…と言いたかったが口に出せばあー言えばこう言うから黙々と走った。



「おおそういえば坊主、お前さんに差し入れをと思ってこうして来たんだった!ほれ、梅酒。」


「あ、ありがとうございます…」


 そこはアルコール抜きでお願いしたかった!


「なんかな?娘や孫や玄孫がな?俺の為に浸けておいてくれてな?なんと!3年物で頑張って作ってくれたんだぞお爺ちゃんは嬉しい!!」


 いえない!そんな幸せな笑顔な人に文句言えるわけがない!


「それはなんて贅沢な物を僕にもお裾分け頂けまして光栄です有り難く頂戴します。」


「うむ!俺はこの近くに孫の1人の一家が住んでおってな暫くそこに泊まるんだそれでな--」



 あーもうお孫さん方がかわいくて仕方ないんですな…そういえばこんな人だったな。


 八仙は暫く佐藤さん(大将)の惚気話を聞かされながら走り続けた



「お、ここら辺で俺は一端退くわあとは頑張れよお前に俺の有り金賭けたからなもし僵尸に病院送りにされたら俺が介錯してやるからな」



「…うっす」



 ヒェッ…あれは本気で介錯する目だった


 そんなこんなで走ること何時間経ったのやら


「お--い八仙!あと少しでゴールだぞ」


「師父!」


 おお、小学生の頃の運動会の様な光景が目の前に繰り広げられる。



 (なんであんな道のど真ん中にテントとテーブルに椅子設置してるんだろう…あ、本部って書かれてる。)


 あんなの一般人に観られたら通報で済まないよねこれ…だから一般人の誘導や術を使用する為に関東全域の仙人が集まってるのかあ

 賭博もしてるからそらそうか、、

 

 こんなに堂々と街中も挟んで催し出来るのはまあ、流石としかいえないがそんなに娯楽に飢えてましたっけ?




 そしてゴール!





 深夜から約三時間掛けて無事五体満足で無事殭屍から逃げきり、敷金と信用が保証された!

 が、慣れない競走をしたため俺はゴール直後に意識を失った、、

 だから走るのは嫌いなんだよ。



 目の前の視界が真っ暗になる直前何か心地の良いそして、何処か死臭漂う某に倒れそこからは目覚めるまでぐっすり眠った。




「あのうなんであの子は八仙さんを膝枕してるのですか?」


「なんだ?私の使役している僵尸だぞ忘れたか?」


「…いえ御存じなのですが人形()でもさちえちゃんと同感でして何故あんなに--」





 次回、新しい居候は…

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