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21.終業式


 成実の誕生日に二人で出かけた数日後、今日は答案返却と終業式があるため学校へ行くことになっている。学校のない日が続いたため朝早くに起きるのは久しぶりだ。


「んー、少し眠いな」


 そんなことを呟きながら、学校の準備を進めていく。準備と言っても、今日はほとんど持っていくものはないが。


 朝食を食べ、家の戸締りをし、学校へと向かう。ちなみに、瑠璃の中学は既に冬休みへと入っている。冬休みで受験勉強のラストスパートをかけ、頑張らなければならないので、俺もできる限りサポートしていくつもりだ。


 そして、学校にたどり着く。教室に入ると半数くらいの人数が既に来ていた。成実も席に着いているようだ。俺も自分の席に着き、本を読んでいると晃がやってきて挨拶をする。


「おはよう友也」

「おはよう晃。眠そうだな」

「まぁな、今日から冬休みだが、実質テスト最終日から休みみたいなもんだったろ? 久々に羽を伸ばしてのんびりしてたら今日も朝ギリギリだったんだよ」

「終業式の日に遅刻とかシャレにならんぞ」

「ははっ、そうだな」


 そのまま晃とこの数日間何をしていたか話していると担任が教室に入ってきた。


「よし、全員いるな。それじゃ、講堂に移動だ!」


 担任の一声により教室にいた生徒がパラパラと移動し始める。


「校長の話は絶対あるよな……。長いんだよなぁ」

「そうだな。まぁ、教師が近くにいる前では絶対に言うなよ」

「分かってるよ」



 移動をし、クラス単位で席に着き、校長の長い話を聞き終えた俺たちは教室に戻ってきた。



 その後、担任から答案と通知表、休み期間の課題を渡され、解散となった。帰るために荷物をまとめていると晃から声をかけられる。


「学年順位の結果見に行こうぜ」

「あぁ、いいぞ」

「ちなみに今回のテストはどうだったんだ?」

「俺は結構良かったぞ」


 結構とは言ったが、実際はクラスで二番目であった。ちなみに一番は成実だと思う。


「友也が良かったって言うなんて珍しいな。もしかして一位か?」

「そんなわけあるかよ。二位だった」

「……? 今なんて?」


 ふざけて一位だったのか聞いてきたのだろうけど、実際今回は気を紛らわすために勉強漬けだったために点数がほぼ全て9割を超えていた。


「だから二位だったって」

「は? いや、普通に凄いなおい」


 かなり困惑している様子の晃を連れて順位表を見に行くと、案の定成実が一位だった。


「やっぱり神崎さんが一位か。んで、友也は四位か。凄い上がったな」

「だな。前回は三十位でギリギリ載っていたことを考えると快進撃だな。まぁ、次も維持できるかは分からんが」

「まぁ、友也は何かあるとひとつの事にのめり込んで気を紛らわすきらいがあるからな〜」


 晃は俺のことをよく理解している。だからこそ気を使わずに一緒にいられるのだが。


「おっ、二位はあいつか」

「そうだな。あの人もあの人でいつも二位だよな」

「まぁ、結構頑張ってるしな〜」


 二位に二人の共通の知り合いがいたのでそんなことを話していたが、帰宅することにする。


「まぁ、次に成績が下がったとしてもその時はその時だな。帰るか」

「そうだな。あ、飯でも食い行こうぜ」

「いいな。行こうか」


 そうして俺たちは二人で昼食を食べに行くことになった。



「いやぁ、そういえばもうすぐ年末か。早いなぁ」

「そうだな。お、ここがさっき晃が言ってたところか?」

「そうだぞ。ここのラーメンはめっちゃ美味い」

「それは期待大だな」


 そう言って俺たち二人は、晃おすすめのラーメン屋に入る。注文を済ませ、テーブル席につくと、晃にいきなり質問された。


「それで、どうなったんだ?」

「いきなりだな。なにがだ?」

「神崎さんとだよ。プレゼント渡すとか言ってたろ?」

「あぁ、そういう事か……」


 晃にどう伝えようか迷う。散々心配をかけてしまったので、ある程度は伝えないとなと思い口を開く。


「数日前に二人で出かけて、プレゼントとかも渡したぞ」

「おっ、そうかそうか。良かったな」

「ん?」

「その様子だとプレゼントも喜んでもらえたんだろ?」

「あ、あぁ、そうだな」


 その様子がどんな様子だったのかは分からないが、やはり俺は分かりやすいのだろうか。そんなことを考えていると、注文していたものが出来上がったようだ。


「へい、お待ち!」

「おぉ、来たな。早速食べるか」

「だな! 伸びる前にさっさと食うぞ!」


 そうして俺たちは勢いよく麺を啜っていき、あっという間に完食する。


「ふぅ、美味かった」

「おう! 定期的に食いたくなる美味さだ」

「今日は誘ってくれてありがとな」

「あぁ、こちらとしても友也がどうなったか気になってたし、久々に一緒に外食に行けたしで良いことづくしだぞ」

「そう言ってくれると助かる」



 そのまま店を後にし、少し話しながら帰路に着く。


「あ、もうこんなところか。それじゃ、また休み明けな〜」

「おう。またな」


 しばらく歩いて晃と別れる所まで来てしまった。休みに二人でどこかに行く予定もなく、俺は俺で瑠璃の事が気になるので次に会うのは休み明けになることだろう。



 そうして俺も歩き出し、しばらくして家に着く。たまには一人でゲームでもやろうとパソコンを立ち上げ、AIPEXというFPSのゲームを開く。


 このゲームはプレイヤーがAIになり、他のプレイヤーと最後の一人を決めるまで銃などのアイテムを使い生き残るというゲームだ。背景設定で地球がAIに乗っ取られたというものがあるが、今は別に気にしなくても良いだろう。




「お、今チラッと見えたな。……よし、ヘッショ」


 一人でブツブツと呟きながら確実に他のプレイヤーを屠っていく。しかし、残り数人となったところで他のプレイヤーを探しているときに後ろから一撃で仕留められ、負けてしまう。



「今、後ろに誰かいたのか……」


 そう言いながら相手プレイヤーの視点を見ていると、そのまま残りの敵を仕留めてしまったこのプレイヤーが優勝した。


「えっと、名前は……は? 晃かよ」


 普段、晃はゲームをしないがたまにFPS系のゲームをして、勝ちを奪っていく。


「こいつFPSだけは昔から上手いのな……ん? RICE来たぞ」


『対あり!』

『次は負けん。だがまぁ、たまにはデュオやるか?』

『OK。ルームID送るわ』


 俺を背後から倒してきた晃からのRICEに返事をし、デュオをやることになる。そのままその日は何度か負けつつも、同じくらい一位になることが出来た。



「楽しかったな……。そうだ、成実はFPSとかできるのかな」


 MMO系しかやってきていないらしいが、PSは高いし、センスも良いので早速誘ってみることにする。



『明日とかに時間あればAIPEXっていうFPSを一緒にやらないか?』


 するとすぐに返事が返ってくる。


『ぜひ! やってみたい!』

『了解。明日の昼過ぎにもう一度連絡入れるな』

『うん!』


 彼女から快い返事が返ってきたことに安心しつつ、夕飯の準備をしなければ、と席を立つ。その日は少しテンションが上がっていたのか普段よりも多めに作ってしまった。明日の朝にも同じものを食べることになったな、と考えながら眠りにつく。

リアルの方で事情がありまして、本日は二話更新のみです。

というかこれから夏にかけて忙しくなるので、基本二話になっていくかも知れません。その際には報告させていただきます。

では、本日もありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

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