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008、お勉強します

 2週間後、私はすっかり元気になった。なかなか外に出して貰えず、ずっと部屋にいたし、私も早く魔法の勉強をしたかったから、沢山寝た。その結果、すっかり良くなったので、今日から魔法のお勉強。でも、今日は初日だから座学。魔法を使いたかったけど、魔法の基礎を知っておかないと、後々困ることになるかもしれないから、仕方ない。

 

 勉強はロバートがしてくれることになった。


「それでは、お嬢様、勉強を始めていきましょう。」

「はい!おねがいします、ロバートせんせい!」

「はい、良い返事です。」

「えへへ」


 ロバートに褒められて頭を撫でられたので、つい、口元が緩んでしまう。


「では、まず簡単な勉強から。お嬢様はまだ文字を習っていませんので、口頭で教えられる内容にしましょう」

「はい!」

「ではまず、魔法とは自身で作り出すものではなく、大気中に漂う魔力を、精霊の力を借りて魔法として具現化するものです。つまり、精霊がいなければ私達は魔法を使うことは出来ません」

「せいれいって、このあいだ、わたしがあったこたちだよね?」

「はい、そうです。精霊は水、火、風、地、緑がいます。自分の適正にあった魔法しか使えません。お嬢様も知っている通り、精霊は普通は見えませんが、魔力循環を終えると見るようになります。それでも、絶対に見えるわけではありません。一定以上の魔力を持ち、精霊に認められた人が魔力を研ぎ澄まして、集中しないと見えません。しかし、多くの魔力を消費するので、しようと思う人も中々いませんね」


 精霊って、皆同じじゃないんだ。種類があるのは知らなかった。水、火、風、地、緑の精霊ってことは、この中のどれかの魔法を使えるってことなのかな。


 あれ、でも?


 ふと周りを見渡すと、キラキラと漂っている光を感じる。私の周りには6種類の光がある。青、赤、水色、茶色、緑、白。精霊は5種類なのに、どうして光は6色あるんだろう?


「ねえ、ロバート。せいれいは5しゅるいしかいないのに、どうしてまわりには6しょくのひかりがあるの?」

「…!よく気が付きましたね。精霊は、青が水、赤が火、水色が風、茶色が地、緑は緑の精霊です。残りの白は、光の魔力です。」

「ひかり?でも、せいれいにひかりはいないよ?」

「その通りです。現在でも、何故光の魔力はあって、光の精霊は居ないのか分かっていません。光の魔力はあっても、精霊がいないので、光の魔法が使えるものは一人もおりません」


 そうなんだ……。あれ?でも、小説では、ヒロインは光の魔法使ってた気がする。それで、聖女ではないけど、そんな感じで崇められてた気がする。


「魔法の適性検査は10歳です。お嬢様も10歳になったら教会で検査を受けます。そこで、水、火、風、地、緑の魔力を扱えるのかが分かります。もちろん、それ以前に魔法を使って、自分で発見することも出来ます。適正検査はあくまで補助です。魔法を上手に発動できない子は、適正でない魔法を使っているか、魔力が足りていません。適正検査では、自身の魔力量も知ることが出来ます。魔力は生まれてから徐々に大きくなっていきますが、だいたい10歳頃に限界が来ます。それ以降は、ほとんど魔力は伸びません。ですので10歳で適正検査をします。」

「ひかりのせいれいはいないから、けんさしないの?」

「はい、その通りです。」


 でも、ヒロインがいつ光の能力を開花させたか思い出せない。適正検査で光の魔力を検査しないんだったら、いつ気づいたんだろう?小説では、もう既に開花してたから、自分で気づくのかな?でも、そもそも光の精霊が居ないから魔法を使えないし、気づくこともないはず。もう、よく分からない!なんだか、頭が混乱しそう。でも、取り敢えず、自分が何の魔法が使えるか早く知りたい。

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