フロイアン王国建国物語
神々は天界に住んでいた。
そこでは美しい花が咲き乱れ、神々は心穏やかに過ごしていた。
しかし、悪魔はそんな天界全体へ呪いをかけた。
自身の欲を最大限まで増長させる呪い。
神々は自身の欲を求めるようになった。そして、その欲を妨害するものは残らず排除した。
それが、かつて仲間であった神であろうと関係なく。
しかし、神は死なない。
それ故、神々の戦いは徐々に激しくなり、やがて人間界へも影響が出た。
神々の強すぎる力は、とうとう人間界を高密度の魔力で埋めつくした。
人間達は無意識にその魔力を体内に取り込み、やがて狂っていった。
人間同士の殺し合い。
他人を殺すことに優越感を持つ者もいた。
数億人いた人間達は、1人減り、2人減り、やがて最後の1人となった。
最後の1人となった少女は、高密度の魔力を取り込みながらも何とか自我を保っていた。
そんな少女は、自分一人しか残っていないという事実に絶望し、自身に取り込んでいた魔力を放出した。
取り込んだ魔力を急激に放出することに少女の体は耐えられるはずもなく、少女の体は光となって消えてしまった。
しかし、その光は、神々にかけられた悪魔の呪いをも消し去った。
正気に戻った神々は、魔法によって起こる争いを恐れた。しかし、 神は人間界の監視者であるため、人間界を作らなければならない。それ故、神はあらたな大陸を作り、魔力を持たない人々を作った。