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俺が敵を蹴散らしながら、歩いていたら、

気付かない内に、もう、周りが暗くなっていた。

今日はここで野宿か。


タスクに行ったら、錬金を学んで、

学園に向かい、

学園を卒業したら、俺は何をしようか。

ダンジョン攻略もいいな。

それとも、魔王討伐か?

俺が魔王討伐してしまったら、

勇者っていらなくなるよな…

でも、俺は自由に生きるって決めたからな!


『魔王討伐なんてしちまったら、ダンジョンじゃ、物足りなくなるぞ?』


そうなのか。

じゃあ、ダンジョンだな。

錬金の学ぶ場所も決めないとダメだなぁ。











〜翌日〜


今日中にタスクにつきそうだな。

俺は今日も歩く。

先の方に誰かいる?


『馬車が倒れてるぞ。』


よく目を凝らして、見てみると、馬車が何かに襲われている。

助けようか。


馬車は熊に襲われていた。

熊か、誰が助けたかわかるように、刀で斬るか。

俺はその場から、瞬足で抜刀した。


ズバァァァァン!!


強烈な音と共に、熊の首から上は綺麗な切断面を作っていた。

俺は後ろを振り返ると──


「あーあ、何助けちゃってくれてんだい。

何か、礼をしなくちゃならなくなるだろうが!!」


俺は怒鳴られた。何で?俺が怒鳴られるんだ?


「助けなくてよかったのか?」


「いいわよ。別に、私、石から賢者の石作れるしね。」


『石から賢者の石!?そんなの、ありえないぞ!』


賢者の石ってあれか?錬金術の中でも、最上級の物。

賢者の石があれば、何とでも、等価交換できる。

最高の物質だ。


この人に錬金を学べばいいんじゃないのか?


「礼が嫌なら、俺に錬金を教えてくれないか?」


これで、どうだ?


「えーーめんどくさいなぁーーそもそも、なんで錬金術を学びたいの?君は見たところ、近接職でしょ?」


「近接も魔法もできるが、錬金でも、戦いたいんだ。」


「なるほどーーそもそも、錬金術は戦うためにあるものじゃないよ?分かってるの?」


「分かってるさ。だからこそ、錬金で戦えるようになりたいんだ。」


「アハハハハ。君、面白いね!錬金術を教えてあげよう!!ただ、私は厳しいからね?」


「ああ。分かってる。厳しい鍛錬はやってきたからな。」


こいつ、最後に言葉を発する時の目がぎらついていた。

こいつも只者じゃない。

そもそも、石から賢者の石は意味不明だ。


「まずは、私の家に来て。」


俺は彼女の後を歩く。

この日から、俺は錬金術を学ぶことになった。


「まずは、魔力の上限、これは、君は超えてるから大丈夫。だから、明日から早速、錬金にはいるよ。で、学べる期限はある?それによってメニューが変わるのよ。」


彼女になら言っても大丈夫だろう。

「俺は、一ヶ月後に帝国の学園に行く。だから、3週間で頼む。」


ここから、帝国の帝都までは、俺が本気で走って、1週間くらいだからな。


「うーん。中々ハードになるけど大丈夫?3週間ってかなり、短いよ?普通なら2年とかかけるからね。」


ん?その割にはこいつは若い気がするぞ。


「私の年齢には触れちゃダメよ?レディーに年齢聞くのはマナー違反よ?分かった?」


「分かったよ。」


全く目が笑ってなかった。触れないでおこう。

寒気がした。


「そろそろ、街に入るよ。君、犯罪とか犯してないよね?犯していたら、街に入れないんだけど、大丈夫?」


「犯罪なんて犯していない。」


犯罪なんて、起こさないさ。そんなことしたら、牢獄行きだろう?俺は、牢獄から脱獄も出来るだろうがな。

いや、俺は犯罪を起こしている!!

学園から禁忌書を盗み出している!どうしようか!


街の門についた。

魔道具がある。


「あれは、嘘発見器と、犯罪を犯したかが、わかる魔道具だよ。通るだけでわかるのさ。」


なるほど。

すごい魔道具だな。

隠蔽も聞かないのか。

危ない。一応死んだ身にされているから、大丈夫なのか。


「これは!クリスティーナ様!お通りください!!!」


クリスティーナ?この女の名前か。

クリスティーナって言うのか。


「そんなに畏まらなくてもいいのに…まぁいいわ。さ、行きましょ!」


彼女の家に着いた。

彼女の家は、デカい。

お城よりも広いかもしれない。


「ここが私の家よ!入りなさいよ!!」


ドアを開けて、俺は入る。

周りには派手で豪華な装飾が施されており、

錬金で使うものもあれば、

鉱石が沢山ある部屋もある。

錬金にはもってこいの家だろう。


「これが!世界一の錬金術師のクリスティーナ・アダムスよ!!さぁ、君も名を名乗るんだ!!」


「俺の名は、ロスト・S・ブロートだ。今日から世話になる。」


アルファベットを名乗っても大丈夫だろう。どうせ、

アルファベット持ちを見たことがないから、珍しく思うだけで済むはずだ。


「えっ!()()アルファベット持ちなの!?」


ん?他にあったことがあるのか。


「ああ。そうだ。」


そう俺は言葉を発した時、目の前からナイフが飛んできた。

間一髪の所で避けれた。


彼女は小声で言葉を発している。


「アルファベットは、余程のことがない限り、名乗らない方がいい。今回は私だったからよかったけど、次からは気をつけなよ?ちなみに、私もアルファベット持ちよ。」


ドスの効いた声で、俺に言ってきた。

最後になんか聞こえたぞ。アルファベット持ちだよとか、


アルファベット持ち!?もしかして、七つの大罪か七つの美徳か!?


「君は何故、アルファベットを持っているのかな?」


「俺は…」


なんと答えればいいのか、言葉が出てこない。

どうしようか…


『こいつからは七つの大罪の気配がする。大丈夫だ。』


「俺は…七つの大罪でも七つの美徳でもない…」


「!?七つの大罪と七つの美徳の名は、王族や、重要人物にしか、知られていないはず…どうして君が…」


「それは…俺が禁忌書を盗んだ大罪人だからだ。」


俺は禁忌書を読んでいなくても、七つの大罪と七つの美徳の存在を知っていたがな。


「君は!!犯罪を起こしていないって言ってたじゃん!!」


「すまない…こういうしか無かったんだ…世間からは、死亡扱いされているからな…」


俺は申し訳なさそうに言う。


「そういうことね。なら仕方ない。そこまで知られたなら、教えてあげよう。私は七つの大罪の傲慢のクリスティーナ・G・アダムス。」


やはり、七つの大罪はアルファベット持ちか。

少し、謎に近付けたと思う。


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