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今日は、明日の旅に向けての、準備をしようと思う。
俺は、ローブを買おうと思う。
俺は王都で1番高い、店に来ていた。
名前は〈鳥の囁き〉という店だ。
貴族ばっかり行くお店だ。
だが、値段は高い代わりに、性能もすごい。
店に入るのに、推薦状がいる。俺の場合はバリオの推薦状だ。貸1つで書いてもらった。
貸しが怖いな…
『どれくらいの値段のものを買うんだ?』
デザインがいいやつなら、値段にケチは付けないぞ。
「ご来店ありがとうございます!!誰の推薦ですか?推薦状を見せてくださーい!!」
「これだ。」
俺は推薦状を渡す。
「バリオさんですか!!ここに書いてある名前は…ロスト?どこかで聞いたことあるような…闘技大会優勝者の方ですね!!」
「そうだ。」
「今日はどんな、品をお求めに?」
「とにかく、デザインが良い、ローブが欲しい。フード付きで頼む。」
「こんなのはどうですか?」
店主が、黄色と青が混ざっていて、派手な装飾が施してある、ローブだ。
派手なのはちょっとな…
「もうちょっと地味なのはあるか?」
「うーん、これならありますよ!」
2着持ってきた。
1つは、白がメインで、赤で模様が入っている。ローブだ。
もうひとつは、黒がメインで、金で模様が入っている。1つ目の、色違いみたいなもんだ。
うーんどちらも欲しい。
『買えばいいじゃねぇか。金は足りるだろ?』
多分な。手持ちは金貨500枚。スタンピードの素材は、全部収納魔法に入っている。
「2着とも欲しい。値段は?」
「ふたつ合わせてると……金貨250枚ですね!」
高ぇ…まぁ、金出すしかないよな…
「金だ。」
「ありがとうございます!!こちらが、品物でーす!!」
「また、利用させてもらうとするよ。」
「またのご来店にて!!」
俺は店を出る。残りは250枚か…50枚は残しておきたい。なら、〈錬金王〉に記されている。物を作るための素材を買うか。
〈錬金王〉にはなんと、スキルスクロールまでレシピがあるのだ!スキルスクロールはとにかく高いし、数が少ない。ダンジョンからしかドロップしないからな。〈錬金王〉には、ランダムスキルスクロールと言う、アイテムがある。詳細には、ランダムでスキルを得れるスクロールです。と書いてある。
これは、いいんじゃないか?
後は”銃”と呼ばれる物が気になるな。
これは、片手で持てるサイズで、弾が回転しながら飛ぶ。魔力を必要しないようだ。かなり強そうだ。
うーん、でも、虚無ノ魔眼を使ってみたら、射程距離が短いから、刀で斬るほうが早いんだよなぁ。
弓よりも遠いところから、狙撃できる銃が欲しいなぁ。後は、弾も大きくして、殺傷力を増やしたい。
弾に術式を書けば、魔術を発動させられる。
弾を何種類も作れば、使い分けることが出来る。
強いぞ。これは。
錬金王の片手銃は、鉄で作れるのか。
じゃあ。オリハルコンで作ろうか。いや、オリハルコンは、ダメだ。
オリハルコンは魔力伝導率が高いため、銃弾の魔術が、銃本体にまで、魔術を及ぼしてしまう。
壊れるな。
『アダマンタイトはどうだ?』
ダメだ。重すぎる。
うーん、銃は厳しいな。
とりあえず、ランダムスキルスクロールで、何かヒントになるものが出るかもしれない。
材料は…魔石、魔力、羊皮紙か。
でも、注意書きにはスキルによったら、魔力をかなり使いますと書いてあるな。
まずは…魔力を固めて、魔石を作ります。と、魔石が透明になって輝くまで、魔力を注いでくださいか。
〜5分後〜
はぁ…はぁ…1億も持っていかれたぞ。
今で言うと、20回しか無理だな。
で、次は魔石と羊皮紙を合成させる。
なるほど。魔力で繋げるんだな。ここの魔力を繋げるのに、スキルによって、使う魔力量が変わるのか。
とても小さい針に魔力の細い糸を通すような感覚だ。
ぐぬぬ。難しいぞ。
『変なスキル当たらないようにな。』
それはそうだが。
ついに繋がった!!
羊皮紙が虹色の輝きを出している。
スキル名は……〈異世界〉
なんだこれは?
意味がわからん。
異世界ってことは、異世界に行くのか?
それおも、異世界を呼び出すのか?
使うしかないか…
体の中に何かが入ってくるような不思議な感覚だ。
暖かいようで、冷たい。何かだ。
〈異世界スキルが手に入りました!〉
〈ここからは、スキルや、称号に関しては全てが、異世界スキルによって、アナウンスされます。〉
?
どういうことだ?
〈はいどうも〜異世界ちゃんだよ!これからは、習得とかは異世界ちゃんがアナウンスするからね!早速、異世界スキルを使ってみよう!〉
意味不明だ。いつもと同じように、スキルを使えばいいのかな。
おっ、なんか画面が出てきた。
どうやって操作するんだ?
〈タップだよ!触るだけで操作できるの!まだ、異世界転移は出来ないからね!こちらで言う、お金や、魔力や、鉱石を使って、異世界の物を手に入れられるよ!〉
なるほど。なら、異世界の食べ物とか食べられるんだな。
〈そうだよ!とっても美味しいよ!この世界の食べ物も美味しいけどね!〉
〈交換にも二種類あって、鉱石や、魔力、お金を直接、交換するものと、ポイントにして、交換するものがあるからね!〉
わかった。じゃあここに、俺が作ろうとしている銃のヒントがあるかもしれない。
交換リストは見れるか?
〈見れますよ!〉
ふむふむ、銃はポイントが高いな…
片手銃:5万Pt
散弾銃:10万Pt
機関銃:15万Pt
小銃:25万Pt
狙撃銃:30万Pt
ふむふむ。ポイントの交換はどうなってるんだ?
〈金貨1枚が、100Ptで魔力が100で、1Ptですね。〉
魔力換算の方が、楽だな。金貨は置いといて、魔力で交換するか。