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そして、2人目は負けた。
負けとは、”死”を表している。
3人目は勝った。彼は槍の使い手だった。
神の攻撃を避け、刺し殺した。
4人目も勝った。彼は何千人という人間をナイフだけで、殺した殺人鬼だが、戦闘能力は凄かった。
彼は、手袋を使い、全ての性質を変え、神に傷をつけて、嘘をついて、勝利した。卑怯だと罵られたが、神を倒すと共に、死んだ。
5人目は負けた。
彼女はナックルダスターの使い手で、身のこなしは、とても美しかった。
6人目も負けた。
彼は刀の使い手で、刀が折れた。
その時に、全てを切られて、死んだ。
次はヨハンだ。
ヨハンがコロシアムに行く。
ヨハンは泣いていた。
「なんで…僕の仲間が死ななければならない!
殺すまでやらなくてもいいじゃないか…」
相手はゼウスだった。
「神とやり合う、それはすなわち、殺し合いだ。
泣くな。私と早く戦え。貴様は腕が立つのだろう?まぁいい、無残な殺し方をしてやる。」
合図がなり、ゼウスは、早速ヨハンを倒すために、ヨハンに殴りかかった。
その時、ヨハンの指輪が光った。
ゼウスの攻撃は空中で止まった。
ヨハンの指輪から、72個の魔法がヨハンの周りに蠢く。そして、ヨハンは魔装を覆った。
その、魔法が消えた時、ヨハンの姿は変わり果てていた。
右頭部から角が生え、左頭部の上には半分の天使の輪が、
右半身は悪魔のような見た目で、左半身は天使だ。神々しかった。
ゼウスは驚いていた。
「何故、人間如きが、儂の攻撃を止められるんだ!?おかしい!!!」
「おかしくないさ…僕は強くなったんだ。もう、誰も殺させない。神を止めるんだ!」
「皆…ありがとう。この戦いが終わったら、皆のことを弔うからね…。」
その間も、ゼウスのパンチのラッシュがヨハンを襲っている。ヨハンは全て躱していた。
「何故当たらない!何故だ…!儂は強いはずだ!!」
ヨハンがゼウスに殴りかかった。
ゼウスの頬はへこんで、ゼウスは飛んでいった。
「痛い!!!これが痛みと言うやつか!!くぅ…」
バリバリバリバリ
ゴチュゴキュガリガリ
変な音がなりながらゼウスの姿が変わっていく。
ただの老人のような姿が、筋肉質の体になり、ヨハンの攻撃もビクともしなくなった。ヨハンは魔力が切れたのか、魔装が消えた。
「面白い。どんな、人体の構造なのか、調べてみたい。」
ヨハンはゼウスのパンチをくらい、倒れた。
と思いきや、ヨハンは立ち上がった。
「中々、痛いじゃないか…これは、本気を出すしかないようだ。」
ヨハンの指輪が光る。
ヨハンの姿が変わる。
ヨハンから、神々しいオーラが出ている。
「じゃあ、終わりにしよう。」
ヨハンは全てを消し去るつもりで、魔法を打った。
1Kmくらいある、魔法陣でゼウスに目掛けて攻撃した。
ゼウスは倒れていた。
「人類の勝ち!!」
その瞬間、観客席で人々の声がした。
喜ぶ声や、泣きながらありがとうと言う声が聞こえた。
僕は横を見た。そしたら、生きていた仲間が死んでいた。あんだけの激闘したんだから仕方ないよな。僕も疲れたがまだやるべきことが残っているからまだ死ねない!
僕はヨハンに近づく、
「早く帰って、仲間たちを弔なければいけない。」
ヨハンはそういい、僕の肩に体をのせる。
「さぁ、帰ろう。」
僕達はとある山に、仲間達のお墓を作った。
僕達はとある洞窟に行った。
そこで、ヨハンが言った。
「今までみんな、ありがとう。皆とはさよならだ。新しい、主を探すんだよ。ここには指輪と鉱石を置いていく。」
ヨハンの指輪が光る。72個の光が散らばる。
「フレディ…今までありがとう…僕はもう疲れた…先に逝くよ……また、向こうで話そう…」
ヨハンは力尽きた。
僕はヨハンの遺体を持って、新しい国を作った。
ディフィレント王国という名前だ。
僕が国王だ。
僕は学園を作った。
その学園の地下に禁忌とされる書物や、僕やヨハンが書いた書物、強大な力を封じ込めている書物も全て、保管した。
僕はここに、この本も保存する。僕はもう死ぬだろう。この部屋には立ち入ることが出来ないように、魔法をかけた。
最後に1つ、あの僕らが神と戦った時の武器と、神々が使っていた武器は感情を持っていたようだ。今も行方不明だ。でも、僕の武器は神々しさを放っていたが、仲間の殺人鬼の武器は禍々しい、色をしていた。
ヨハンの持つ武器はなにかおかしかった。2つに別れていた。ひとつは僕と同じく、神々しかったが、もうひとつは何も感じなかった。
神々しさも禍々しさも感じなかった。
一体なんだったのだろうか。
ヨハンは死んだし、僕は知る由もない。
〜フレディ・リキッド〜
この本には色々と書いてあった。
恐らく、行方不明の武器が、七つの美徳と七つの大罪のことだろう。でも、ヨハンの持っていた武器のひとつは分からない。それは後々だ。
この洞窟に指輪もあるのか?
「勝手に出てきてすまねぇが、その本を持っていたのか。なら、指輪の位置もわかるな?」
「ああ、この洞窟だろう?」
「そうだ。もう1つヒントをやる。ヨハンは虚と愛の持ち主だった。」
そう言い残して、バアルは消えた。
俺は金属全てを探知し、取ったら、指輪がでてきたら指輪にバアルを入れる。
『マスター、わかったか?これが、七つの美徳と七つの大罪の、生まれた理由だ。』
でも、虚無は分からない。
ヒントはヨハンは虚と愛の持ち主か…
俺は失恋というスキルを持っていて、失恋をしたら、虚無に目覚めた…
ヨハンも失恋したのか?
いや違う、ヨハンは二重人格か?
分からない。まぁ、ヨハンについての書物は他にもあるだろう。
『ヨハンの時代に生きていた、産物はいっぱいあるってこったな。』
ああ、そうだ。
他にもヨハンの本を見てみると、
色んな、兵器があった。魔力を使わなくても使える兵器だ。これがあれば無能の立場は変わる。
『人間は組織を作るために、虐げられる者がいなければ組織として成り立たない。だから、その本は禁忌なんだろ。』
そんなの間違ってる!!
『だが、綺麗事ばっかりじゃ、マスターが壊れるぜ?』
そうか。でも、今はこのままでいさしてくれ。
とりあえず、ヨハンの魔法兵器を探そう。
禁忌書を読んだところ、ダンジョンにあるものが多いみたいだ。
『マスターは戦う時以外、武器を持ってないが、武器は作らなくていいのか?』
それも作らなければならない。
どの鉱石で作ろうか。でも戦う時に無駄になるよな…
『武器に虚無を纏わせればいいだろう?』
それもそうか。
『鉱石もな、オリハルコンとアダマンタイトとミスリルを先ず固めろ、そしたら、そこにら虚無を注ぎこめ、そしたら、虚無の鉱石ができる。それで武器を作れば虚無ノ武器と同じようなもんだ。見た目はオリハルコンだが、効果は虚無ノ武器だ。』
そんな手があるのか。
俺は魔法鉱石を固める。そこに、魔力と同じように、虚無を流し込む。魔力も一緒にだ。
どんどん鉱石の色が変わっていく。赤黒い色に変わった。
『まだだ!もっと虚無を突っ込め!』
俺は虚無をひたすら注ぎ込む。
色が戻った。
「それでいい。」
さぁ武器を作ろう。