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俺の名前はロスト・S・ブロート。 クロム魔法学園に通っていて、第3年生だ。この学園は6年制で12歳から通える、だから俺は15歳。そして、俺にはスキルがない、

普通、生まれた時にスキルを何かしら貰ってるんだ…

例えば、火魔法適正や、剣術、錬金術など

この世界には魔術と魔法がある。魔法は魔力と適性があれば使える。魔術は1から術式を書かなければいけないかわりに誰でも使える。その中でも俺は魔術すら使えなかった…魔力が足りなかったんだ…

職業もあるが、職業は誰でもつける初級職もあれば、才能で決まる上位職もある。俺はそれすら授かれなかったんだ。だから、職業欄には無職と表示されている。

話は変わるけど、俺には片思いの相手がいる。

同い年でその名前は、アリス・B・フローズン

氷魔法の使い手にして、6年生とも戦えて、頭もよく、貴族の中でも上の方の公爵で、見た目もいい、あれ程凄い女性はいないと思う。

今日こそは彼女に告白したいと思う、手紙を出して、彼女を放課後、校舎裏に呼んだ。






〜放課後〜




────俺は失恋した。

彼女はこう言ったんだ…

「君みたいな無能は私に話しかけないで頂戴

君が私と付き合う?笑いが止まらないわ、釣り合いが取れないじゃないの。私は貴族、君は孤児、立場を弁えなさいよ」

心に刺さった…

俺は涙が溢れそうだったが、とにかくその場所から逃げるように去った…俺は確かに無能で、ステータスも雑魚だよ、釣り合うわけがないよなぁ…うぅっ

何もそこまで言わなくてもいいじゃないか…とりあえず家にまで帰った。家に着くなり、俺は崩れた。

そして───涙が溢れた。







どれほど経ったのだろう…もうかれこれ2時間は泣いていただろう…もう何にもやる気が出ない、全てがどうでも良くなってしまった。この感情をなんと呼ぶのだろうか。これこそ、虚無と呼ぶのだろうか…俺にはもうわからない…その時音がした。

〈失恋スキルが変化しました。〉

失恋スキル?俺にはそんなスキルは無いはずだ。

〈失恋スキルが変化して、虚無スキルになりました。〉

どんなスキルなんだろう…。見てみよう。

〈虚無〉

虚無の感情がある限り、強くなれる。

〈虚無が追加されたことによって、不死と魔力が追加されます!〉

魔力が増えた。不死?もしかして死ななくなったのだろうか。ステータスをみてみよう

ロスト・S・ブロート

職業:無職

Lv.1

体力120/120

攻撃20

防御20

魔力 2億/2億

敏捷 15

スキル

〈虚無〉〈不死〉〈魔力増大〉





だいぶ…魔力が増えたな…

不死ってなんだろう。

〈不死〉

どんだけ傷付いても細胞一つさえあれば再生出来る。

強くないか?でも俺は魔力があっても何の魔法も使うことが出来ない。どうしろっていうんだ!このままじゃ何もできないじゃないか!やっぱり俺は無能なんだな…もう、死のうかな…

と、その時、頭の中から声が聞こえてきた。

『おいおい、諦めんなよ。まだ終わったわけじゃねぇ。俺が虚無の使い方を教えてやるから、まだ死ぬな。』

こいつは誰だ?

『おいおい、警戒するなよ…俺は虚無だ。まぁ強いて言うならお前が俺のマスターみたいなもんだ。あっ、ちなみにマスターの心の中の声も聞こえるぞ』

『わかったよ、ところで、お前の名前はなんなんだ?』

『俺の名前は、ヴォイド、今から虚無の使い方を教えてやる。』

『教えてくれ…』

『虚無は自分の感情に揺さぶられるスキルだ。感情によって強さも変わってくる。他に似たようなスキルはあるさ、七つの大罪と七つの美徳だ。聞いたことはあるんじゃねーのか?』

『あるぞ、七つの大罪は世界の敵とも言われてる、魔王みたいなもんだしな。でも、七つの美徳は知らない。』

『七つの美徳は大体、勇者が持っている。』

全く知らなかった…

『そして、虚無はそのどれにも属さない、七つの大罪と七つの美徳は対になる者同士が運命的に惹かれ合い、殺し合うが、虚無は対になるものはない。』

『どうやってこのスキルで戦うんだ?早く教えろよ!!』

『まぁ焦るなよ…このスキルは所持者の想像力が大事なんだ。例えば炎の柱を想像してみろ、そしたら炎の柱が出る。まぁ適正に縛られないのさ。その代わり、魔力消費が激しい。今の魔力はどれくらいだ?』

『2億だ。』

『2億か…今までの虚無所持者の初めよりは多いみたいだな。まぁ、ある程度の魔法は使えるだろう。』

『それだけなのか?このスキルは?』

『いや、まだある。これは七つの大罪と七つの美徳と虚無のみが使える技だが、感情を纏うことが出来るんだ。』

ど、どういう事だ…?

『まぁ火魔法を剣に纏って斬ったりするだろ?あれと一緒だ。虚無の所持者だけは魔力消費は凄いが、纏えることが出来る。纏うまでの努力は凄いことになるがな。マスターには才能がないんだろ?なら、死ぬ気で努力しなければならねぇ。』

死ぬ気で…死ぬ気でさえ頑張れば俺は強くなれるのか、ならば、まだ諦めたらダメだ。

『最後に注意だ。感情に呑まれるな、感情を誤魔化すな、これだけはちゃんとしろ。もし、失敗してしまったらもう、マスターは正気にはなれない。』

『ヴォイド、教えてくれてありがとう。でも、俺は魔力の巡らせることも出来ないんだ…』

『今から、魔力を俺がマスターの内側から操作する。だから感じ取れよ?もうマスターと俺は一心同体だからな。』

体の中に何かを感じる。これが魔力なのか?

体を巡って心地いい……

『魔力を感じれたか?』

『感じれたよ』

『じゃあ1回想像してみろ。とりあえずファイアーボールだ。』

想像…ファイアーボール…炎の玉…

その時、ロストの手から炎の玉がでた。

『やったぞ!ついに魔法が使えた!』

その瞬間、俺は気を失った。





〜次の日〜

────目が覚めた。

俺は一体どれくらい寝ていたのだろう。

『おはよォ。気を失った理由は魔力枯渇だ。魔力操作がろくに出来ないようだなぁ、それもおいおい教えなきゃいけねーようだ。』

今まで、魔法なんて使えなかったからな…

『今日からずっと魔力循環を続けろ、そうしたら魔力の最大値と魔力の効率化が出来るようになるはずだ。さぁ始めろ!』

俺は魔力循環を始めた。昨日、ヴォイドに内側から操作してもらったように、するとちょっとだけ出来た。

今日は休みだから一日中、魔力循環に集中できそうだ。

もう昼か…集中しすぎたなぁ。

『そろそろ魔法の練習を挟むぞ。』

『初級魔法使うのか?』

『ちがう、魔力を固めて動かすんだ。当分は属性魔法なんて使ったら倒れちまいそうだからな。魔力を球の形にするんだ。そしてそれを操る。暫くは魔力循環とこれを続けろ。』

そして、使い続けた結果寝るように今日も気を失った


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