十四話
お待たせしました。
かなりの間、お待たせしてしまい申し訳ございません。
今回の話、切りどころが無くかなり長いです……。
アスランの家から帰る途中。
途轍もない数の視線が俺たちに降り注ぐ。
「あたし、飛んで先に戻るわ……」
「おう、そうしてくれ……」
視線に疲れた俺たちは別々で帰ることにした。
ビュンッと急上昇して家への方向を一直線に飛んでいくシルヴィア。
そのおかげで俺への視線はだいぶ減った。
しかし、旅か。これからも街に行くたびにこういう視線を浴び続けるのだろか。
「そうね」
家に帰ってシルヴィアに相談するとすぐに肯定される。
「何とかエネルギーを抑えられないかなぁ……」
この世界にきて、まだ両手で数えられるほどの日にちしか経っていない。
なので、勿論力を制御することなんてできない。実際、今まで力を発揮してきたのは運の要素が九割だ。
これから旅に出るにあたって自分の力を制御できないというのは死にに行くようなものだ。
マミルクのような危険で強力なやつはなかなか出てこないだろうが、数は増えるはず。
敵と出会うたびに気絶してたら世話ないもんな……。
どこかに戦い方を教えてくれる人はいないものだろうか……。
「そういえばアスランさんはエネルギーのことをよく知っていたし、もしかしたらいろいろ教えてくれるかもしれない!」
そう思い立つと、来た道を小走りで引き返した。
さっき出たばかりのアスランの家まで戻ってきた俺は扉の前でノックをする。
「あの、アスランさん。教えてもらいたいことが……」
「皆まで言わなくても分かっとるよ、エネルギーについてじゃろう?」
急に扉が開いてアスランが食い気味に出る。
「何故それを……?」
「一目でわかっていたよ。君の身体からは主に自然エネルギーが少しずつ漏れ出しているからの」
「漏れてる?」
「そうじゃ、とりあえず中に入りなさい」
「はい……」
そう言って再び先程までいた部屋に戻ってきた。
「それで、漏れ出しているというのは?」
「うむ、シンジ君、君の中の自然エネルギーはまだ自身の中の生命エネルギーとうまく結びついていないようじゃ」
「結びついていない、ですか。でも俺の中には自然エネルギーはあるんですよね?」
「そこが少しややこしいところじゃな。実際取り込んだ自然エネルギーは君の中で生成され循環されている。しかし、一年も経てばまた元の生命エネルギーのみの身体に戻るじゃろうて」
「ええ! それは困ります、シルヴィと旅に出るのに! 何か方法は?」
「方法はある。それが先にも話した生命エネルギーと自然エネルギーの結びつきの強化、すなわち同化、というものじゃ」
「それをすれば消えることは無い?」
「ああ。それに難しいことではない、森の中で一年ほど暮らすだけで同化は勝手に行われる」
「森の中で一年!?」
「旅立つ君には少し厳しいかの、ホッホッ」
「あの、もう少し短く……できれば明日までに同化できる方法というのは……?」
「それも聞かれると思っとったよ。付いてきなさい」
アスランはおもむろに席を立ち、歳の割にしっかりとした足取りで家の奥へ向かう。
俺は一体何をするのかと、期待と不安が混ざり合った感情のままアスランの後ろについていったのだった。
アスランと俺は家の裏口から森へ出た。
「裏口がそのまま森へ繋がっているんですね」
「うむ、この森の守り神を毎日見に行かなくてはならないからの」
「……守り神、ですか?」
新しい単語が出てきて俺はそのまま聞き返してしまう。
「そうじゃ、森の守り神というのは、この森ができた当初から……いや、むしろその神がこの森を作ったという言い伝えもあるほど古から伝えられているこの森の自然を司る神のこと。今から君にはそこで瞑想をしてもらう」
「瞑想か。というか、そんな神聖な場所に来たばかりの俺が入ってもいいんですか?」
「ホッホッ、そうじゃのう。普段は村の人びとも滅多に出入りしない場所じゃ、もしかしたらお怒りになるかもしれんのう」
これまた柔和な笑顔を携えてとんでもないことを言う。
「な、ならやめた方が――」
「しかしこの方法以外に短時間で同化を果たす方法は無いぞ? わしも本当は瞑想よりもただ森の中で暮らす方を勧めたいんじゃ」
「そうですね……」
思わずどっちともとれる返事をしてしまった。守り神のところへ着くまでに覚悟を決めないとな……。
そのまま無言で暫く森の中を三十分ほど歩くと、急に前を歩いていたアスランが立ち止まった。
「ここじゃ」
「ここですか?」
俺はアスラン向いている方向を向くが、
「巨大な木があるだけでは?」
そうなのだ、今目の前には恐らく何千年と生きているであろう巨木が一本、そびえているのみ。社とかは無いのか?
するとアスランが俺の心の声を読んだかのように、
「社は自然には出来ないからの。神様の周りには人工的なものは一切置いていないんじゃよ」
「成る程……」
社が無いのは深い理由があったわけか。
「それじゃ、わしはもう行くぞ」
「ええ!? いくら何でも早くないですか! まだ瞑想の仕方とか教えてもらってないですよ!」
「瞑想にやり方もなにも無い、強いて言えば、自分の中にあるエネルギーに集中するんじゃ。そうすればおのずと見えてくるものがあるじゃろうて。それじゃあの」
「ちょっとー!」
後ろ髪惹かれる俺の声にも動じず、アスランはそのまま森の中に消えてしまった。
「嘘だろ……」
俺は今一度その大木、もとい守り神に向き直る。
「こうしてみると、屋久島の木みたいだな」
大きさは比べ物にならないが。どことなく雰囲気は似ている。
「この世界の瞑想の仕方は分からないから、取り合えず仏教に倣ってやってみるか……」
守り神の木の周りを周り、座りやすい場所を見つけてそこに胡坐で背筋を伸ばし、手は桃の形……。
「……本当にこれでいいのだろうか……」
今すぐにでもアスランに確認を取りたいが、残念ながら帰ってしまったし帰り方も分からない。
「仕方ないか……」
そう割り切って、唯一貰ったアドバイスを実践する。
自分の中のエネルギーに集中する、か。
しかし、日本ではまず雑念を取り払っていたよな。
あいまいな知識をぶら下げて、目を瞑って周りの音に耳を澄ます。
風が優しく木々を撫でる音、聞きなれない鳥の声。
たまに聞こえる雄たけび……。
そうするうちに徐々に自分の中に潜っていく感覚が芽生えた。
深く深く、落ちていくような感覚。
その途中で微かな光が見えた。
そのまま潜っていくと、光は大きくなり自分を遥かに超える大きさとなって俺を包み込んだのだった。
光は心地いいものだった。さらに光の中を潜っていく。
すると今度は緑色の光が見える。明らかに自分を包んでいるものとは質の違うものだ。
それは猛々しく、かつ静かに、ごうごうと燃える火だった。
その火の周りに光は無く、ただ暗い空間に隔離されている。
おそらくこれが自然エネルギー……。
触れるくらいの距離になり手を伸ばしたところで、
「このような神聖な場所で何をしている? 人間」
どこからともなく声が聞こえてきた。急な出来事だったが、自分を包む光が心強く大して動揺もせず、
「瞑想です」
とだけ答える。
「ほう、このような時代に瞑想か。面白いことをするな、どれ興味本位で手を貸してやろう」
その瞬間、目の前の火がいきなり勢いを増し、無の空間を超えて自分を包む光に浸食してきた。
視界は黄色と緑で混ざり合い、コーヒーにミルクを入れた時のような、斑な色合いに染まっていく。
「このくらいで十分だろう。上手く成功させてみよ、人間」
声はそれきりで聞こえなくなってしまった。
しかし、これはどうしたものか。
緑と黄は未だ上手く混ざらない。
というより、緑も黄もお互い反発しあっているのだ。
俺はそれをぼんやりとただ眺めていた。
何となく、心を落ち着けることが一番最良の手だと感じたからだ。
しばらく見つめていると、少しずつだが一部混ざり合うところができてきた。
ここまで来てしまえば……。
それからどのくらい時間が経ったのだろうか。飽きることなく無心でただ混ざり合っていくのを見つめていたが、すべて均一に黄緑色になった。
そろそろ戻らないと。そう思うが目は一向に覚めない。おそらく心の中で、もっとここにいたいと思ってしまっているのだろう。
どうしたものか……、ぼんやりした思考で考えていると再びあの声が。
「ほう、同化を完成させたか。貴様は思ったより有能のようだな、しかし何故未だに精神世界にとどまっておる?」
「……出れなくなりまして」
「阿呆、深く潜りすぎなのだ。まあ良い、普段なら放っておくところだが手を貸したよしみで最後も面倒を見てやろう。ほれ」
不意に空間から深く濃い緑の手が伸びてきた。
俺はそれに掴まると、その手はそのまま上へと引き上げてくれる。
「森の守り神様、ありがとうございます」
「なに、わしのことまで知っているとは。これは本当に面白い人間だ、目が覚めたらわしの身体に触れるがよい。そうすれば自然エネルギーの使い方を教えてやろう、餞別だ」
「ありがとうございます」
「それは目が覚めてからもう一度言え、ほれ、もう着くぞ」
「ハッ!」
急に目が覚めた。そうか、俺はやっと帰ってこれたんだ。
ということは同化も上手くいったはず。心なしか瞑想する前よりも疲れが取れている気がする。
「そういえば神様が身体に触れろって言ってたな……」
俺は巨大な木に右手を軽く添えた。すると、
『無事帰ってこれたか人間』
木から手を伝って言葉が頭に流れ込んでくる。
「はい、お陰様で……」
精神の中ではあんなに落ち着いて話せていたのに、今は守り神の雰囲気に緊張してあまり上手に言葉が紡げない。
「でもまぁ、ヴィスクよりはマシか……」
『ん? 今何か言ったか?』
「い、いえ! なんでもありません!」
『緊張しなくてよい、これからお前のエネルギーに干渉して、エネルギーを感知しやすくする』
「は、はあ」
『さすれば貴様のような人間でも……』
「どうしました?」
『人間、貴様の名前は何だ』
「は、はい、シンジです!」
『ふむ、シンジか。あまり聞かぬ名前の羅列だな、東の方にそのような名前をつける国があった気がするが……。そこの生まれか?』
「あー、まあ……。ははは……」
『ほう、神にも言えぬ秘密があるか』
「いえ! そういうわけでは無いのですが、その、信じて貰えないし、話す知長いので……」
『神ですら信じられぬ話か! 傑作だな! 安心せい、わしとて昔は天界にいたのだ。どのような話でも信じられるぞ』
「本当ですか?」
『ああ、それに神が直々にエネルギーの同化を手伝てやったのだ、その報酬が土産話なんて安いものだとは思わんか?』
「……分かりました。では先に一つ質問させていただいても?」
『構わん』
「では失礼して。……あなたは本当に神様なのですか?」
あーあ、俺は森の守り神になんてアホな質問をしているのだろうか……。
しかしこれには理由がある。あの時ヴィスクは十柱神と言っていた。恐らく言葉の意味的にこの世界、いやもっと広い意味でこの世界を創造する側では、たった十人しか神がいないということだ。
メイズでさえ神の使いとしてこのウィンズの神を担っている。いわば監視係だ。
そして俺の考えが正しければこの守護神はメイズと同じ立ち位置なのではないか、そう思っている。
ヴィスク以外の十柱神がこのウィンズにいるわけ無いしな。ほぼ正解だろう。
しかし怖いな、神じゃないにしろ相当な力を持っているはずだ。
怒らせて殺されないといいけど……。
『このわしが神ではない可能性があると? 面白いことを抜かすな、シンジよ。所詮貴様はただの人間だったか』
やばい、怒ってる!
木に触れている右手を通じて怒気がビリビリとこちらに伝わってくる。
『久々に神の怒りに触れたな、人間。会話をしたよしみだ、一瞬で塵にしてやろう!』
やばい! マジやばいって! どうしよ、どうしよぉぉぉぉぉぉ!
「ヴィ、ヴィスクはこんなことじゃ怒らなかったぞ!」
途端、木の震えは止まった。
『貴様、今何と……』
これはチャンスだ! ヴィスクを知っているということはやはりヴィスクの手下の可能性大!
ここは攻めるのみ!
「ヴィスクだよ、第一柱神の」
『何故人間ごときがその名前を知っている!? あろうことか最も偉大な神の名前を!』
「ふーん? 人間ごときとか言っていいんだ? ヴィスク様は人間のこと大層気に入っていたようだけど」
『んな!? ま、まさか貴様!』
「あ、勘違いしないでね。俺別にヴィスク様の手下? とかではないから」
『それならば何故!』
「ふぅ、一から話してやるから落ち着けって」
『こ、これが落ち着いてなどッ、いられるかぁー!』
再び怒気を高めた守り神。その声に呼応したように森が震え、周りの木々がまるで意志があるように動き始める。
あれ、俺ってば攻略の選択肢間違えた? てへッ!
「とかふざけてる場合かッ!」
いつの間にか俺の周りを木の蔓や根が取り囲み今にも捕縛されそうなのだ。
「俺すっげー大ピンチ!」
『何をブツブツとほざいている! 神の怒りで殺されろ!』
「おいおい、どうしてこうなるんだよ! 最初はすごい友好的だったじゃねーかぁ!」
『知らぬ! 貴様が限度を考えず私はおろか、ヴィスク様をも愚弄したからであろう!』
「うっそん! 被害妄想激しめですねぇッ」
そうやって会話している間にも俺を囲んだ蔦や根は鋭い鞭のように俺に襲い掛かってくる。
「これは絶対勝てないって!」
たいした運動神経すら持ち合わせていない俺は一つの攻撃を避けるので精いっぱいだ。
「しょうがない、最終手段だ。出でよ! メイズさーん!」
ポケットから笛を取り出し、これでもかと吹き鳴らす。俺は聞こえないけど。
しかし、この場で聞こえるものが一人いたようだった。
『何を耳障りな音を奏でておるッ!』
「これを吹けば天から援軍が来てくれるんでね!」
『何を戯言を! そんなどこにでもある笛でッ……その笛はまさか!』
「やっぱり自称神様もこの笛は知ってるのか」
『止めろ、その笛を吹くな!』
その瞬間全方位から木の鞭が途轍もない勢いで迫ってきた。
「メイズさん、早く!」
グングンと俺の身体へ突き刺さろうとする鞭が近づいて……、
「……止まった?」
『んな!? 何故!』
「シンジ君。君は相手の力量を図ることから始めなさい」
「メイズさん!」
『き、貴様は!?』
「グランドさん。あなた大変なウィンズの神に自ら志願していきましたが、こういうことだったんですね。失望しました」
『メイズッ! お前か、この拘束を解け!』
「お断りします」
『何故だ! わしはこれからこの人間を殺さねばならない!』
「それも不可です。ちなみにこの人間、シンジ君ですが、ヴィスク様の正真正銘お気に入りです。それもこの世界の命運を託すほどに」
『そんな! なぜこんな小童に!』
「面白い、本人はそう言ってましたがどうなんでしょうか?」
ちらりとこちらを向いて訪ねてくるメイズ。
「いや、そんなこと俺に聞かれても……」
「はぁ、ですよね……。ですがあなたに秘められている潜在能力は本物ですから安心してください」
「は、はあ」
いきなりそんなことを言われても困る。
「あの、森の守護神を……」
「ああ! そうでした、そうでした。ではあなたは一度天界に帰還していただきます。処遇についてはヴィスク様が直々に下されるでしょう」
『そんな! やめてくれ! 俺はまだこの世界に残りたい!』
「不可です。では行きますよ、クランプ!」
メイズは声高々にその呪文のようなものを叫ぶと、大木から守護神の魂だけが取り除かれた。
『頼む! これからは人間にも慈愛をもって接することを約束する! だから! 頼む、連れて行かないでくれ!』
「はぁ、もういい年こいて駄々こねないでくださいよ……。それでは、シンジ君。次に呼ぶときはもう少しスパンを開けてくれることを願います」
「はい、すいませ――」
「ま、待ってくだされ!」
不意に後ろから声が聞こえた。振り向くとそこにはアスランが息を切らせて立ち尽くしている。
「アスランさん!? どうしてここに!」
「森の怒りを感じたんじゃ! もしかしたらシンジ君がs守り神様を怒らせてしまったのかと思って急いで来たら……」
「ええ、申し訳ありませんがこの森の守り神は交代となります、おそらくあなたがこの森の守り神の場所を管理していてくれたのでしょう? 感謝します、それでは」
メイズさんは短くそう告げると目線を上に向けた。
「思いとどまってはくださらぬか!」
「何故です? おそらくこの森の自然エネルギーを下げたのもグランドさんの怠惰が原因でしょう。この森の守り神などはもう務まらないとは思いますよ」
あくまで冷たく突き放すメイズさん。
「そ、それは!」
「グランドさん、何か言い分はありますか?」
『ハハ、人間ごときに引き留められているとは。そうだ、わしの怠惰でこの森は生気を失った。もうよい、連れていけ、覚悟はできた』
諦めたように乾いた笑いを零すグランド。
「ふむ、反省できれば次がありますよそれでは今度こそ」
「ちょぉっと待ってください!」
思わず声を掛けてしまった。本来なら自分を殺そうとした相手など早々に消え去ってほしいものだが、それほどまでにアスランさんが不憫だったのだ。
「なんですか? もう時間が押しているので早々に連れ帰りたいのですが」
「いや、今回、森の自然エネルギーが減ったのは黒の魔獣使いのせいでは?」
「それもありますが、それだけでここまで森を辟易させる要因にはなりえなかったでしょう。やはり――」
『そうだ、人間。俺が原因だ、というか何故貴様まで引き留める? わしは貴様を殺そうとしたのだぞ』
「そうですね、殺されそうになった。だからこそ森の守り神、あなたに罰を与えようと思ってな」
『罰、だと?』
「そうだ、今この森の自然エネルギーは著しく低い。それを元通りにするという罰だ」
「しかしそれは次の者の役割です、ここに残らせる理由にはなりません」
「でも就任直後から自然エネルギーの復活は少し厳しくないですか? それに自然エネルギーが元に戻ったら再び守り神を変えればいい。どうせさぼっていたんだから力は有り余っているはずだ」
「ふむ、それは一理ありますね。ですが、元通りまで戻すというのは本人の力の入れ次第です。そこはどのように解決するのですか?」
『そうだ、俺がさぼったら終わりじゃないか』
「偉そうにお前が言うな! はぁ、それはノルマを決めればいいんです」
「ノルマ、ですか」
「ええ、一年で三分の一とか、そんな風に。それでノルマが少しでも達成できなかったら即交代、これでどうですか?」
「なるほど、これは検討してもいいかもしれないですね。……とりあえずはグランドさん、あなたはここに留まって森の自然エネルギーを回復しておいてください。私は一旦指示を仰ぎに天界へ戻ります」
「それでは!」
今まで黙って見ていたアスランさんが飛びつくようにメイズに迫る。
「いいえ、まだ残留が確定したわけではありません」
「そうですか……」
「では、グランドさん。結果を楽しみにしておいてください」
「それとシンジ君」
「は、はい!」
「もうこの世界の神とは喧嘩しないように」
「ゴメンナサイ……」
「よろしい、それでは!」
今度こそメイズさんは光に包まれ天界へ消えていったのだった。
クリスマスに長文書いて投稿とか、終わってるよな……




