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独軍国の栄光  作者: 加藤 西
大戦の幕開け
2/12

回想

 今、思っても突然のことだった。

いつもと同じように朝5時のラッパの音で起きて、寮を出た時のことだ。

寮長に呼び止められ、学校長に会うように指示されたのだ。

いつもと同じ時間に兵学校に登校した俺は、1階の教室で、同期生の面々がいつもどうりに朝練に行くなか、ただ1人で3階にある学長室へと向かった。

この学校は、日本初の航空隊育成軍学校とは言いながらも、航空機自体の歴史が浅いため、教官は陸海軍関係なく色々な場所から集められてきている。

学校長の関津峰大佐も例外ではなく、海軍の技術厰から来ているとのことだ。

故に、監督責任の所在がうやむやで、多少の問題を起こしてもなんとかなってしまう。

にも関わらず学校長に呼び出されるとは…………何か問題を起こしてしまったのだろうか?

しかし、緊張しながら学長室に入ってみると、予想だにしなかったことを告げられた。


「兵長(階級ではなく本名)、きたか。早速だが、上からの命令でな、お前を東北に派遣することになった。」


 たった一言。

気付けば、1枚の認識番号の書かれた紙っぺらと厚い封筒、目的地である東北三陸近くの田舎駅までの(運賃きっかりの)汽車代のみを持って、学校長室を背に呆然と立っていた。

それからしばらくの間、どうしたものかと悩んでいたが、どうにか決心して東北地方へと向かうことにした。

雪景色を見ながら半日かけて目的地の駅に着いてみると、駅のプラットホームにいた憲兵に呼び止められ、命令書を見せると、駅の外に止めてあった車でそのまま連れて行かれた。

そしてそこでようやく、秘密裏に建造した軍艦の乗組員の駆り集めという命令書の真意を聞かされたのだ。

かれこれ車に揺られ30分。

そして、今に至る。

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