1-3 世界
キャラクタープロフィールその2
シャールイン
種類・片刃剣
性別・男?
エルダのために神が作り出した神剣。銀色の細身の片刃剣。鍔元に羽のレリーフが彫られている刀身の根元には金色の宝石がはまっている。性格は頼りになるがなかなか掴みどころがない。エルダの頼りになる相棒。
リリィ・クレセイン
年齢・17歳
性別・女
身長・150cm
明るく元気な女の子。満月の日に湖で月を眺めようとしてエルダに出会う。エルダが天使だと知る数少ない人物の一人。
風が無い……
静かだ………
私は草原に立っていた。
辺り一面緑のはずの草原は真っ赤に染まっていた。
それは血、大量の血液。
月が真っ赤に染まり辺りはまるで色が抜け落ちたような錯覚に陥る。
その中で私は草原に立つ少女を見ていた。周りには沢山の人の死体がある。
その少女は腰まで届く紫の髪に黒い翼。見た目は天使のようだが黒い翼と返り血で真っ赤になった白のワンピースが異様な気配を見せる。
少女は私に振り返った。
私は思わず両手で口を押さえた。
その少女は自分だった。瞳は真紅に輝き血まみれの口元から覗く牙。それはあきらかに今の自分とは違う。
しかし、それは間違いなく自分だとわかった。
血まみれの私がにっこり笑った。その瞬間私は叫んでいた。
「いやあああああああああああ!!!」
『マスター!マスター!しっかりしてください!』
シャルの声が聞こえる。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
私はベッドで体を起こした状態で肩で息をしていた。
知らず知らずシーツを強く握りしめていた。
『マスター!大丈夫ですか!?』
シャルが心配そうに聞いてきた。
「……大丈夫」
私は深呼吸するとベッドから降りた。全身に汗をかいていた。
(…あの夢は一体なんだったの?)
私は部屋にある鏡を見た。セミロングの黒髪に蒼い瞳をした自分が映る。
私はため息をつくと、着ていたネグリジェを脱いで浴室に入る。
シャワーを浴びながら私はさっきの夢を思い出していた。
血まみれの自分が頭をよぎる。
「嫌な夢見ちゃったな…」
そう呟くと、私は体を拭いて朝食を食べ、白いフリルのついたシャツを着て黒のスカートをはく。
その上から黒い学園のローブを羽織る。ローブといっても感覚的にはマントのような感じだ。
不思議とこのローブは夏は涼しく冬は暖かい。特別な魔法がかかっているようだ。
最後に走りやすい踵の低いサンダルをはく。
「よし、行こうか!シャル!」
私は夢のことを忘れるようにわざと明るく声を出した。
『…はい!』
シャルもちゃんと返事をしてくれた。
私の管理しているこの世界は中央の巨大な大陸と3つの小さい大陸からできている。
まず中央のセイガルント大陸。最も大きく、国家の権力も最大である。しかし、この巨大な大陸を一つの国家がまとめるのは難しく、実際にはあちこちで反乱を考えている者もいる。
そして、北にあるのがカンバライス大陸。一年を通して雪と氷に閉ざされた大陸である。人間ではない種族が大半を占めている。
南東にあるのがロストグラウンド。未開の地と呼ばれており、人間はまだ誰も足を踏み入れたことがないため情報がない。
西にあるのがフランダイト大陸。砂漠と火山があり厳しい環境だが人間はちゃんと住んでいる。
私がいるのはセイガルント大陸の最も東にある街で名前は“アスタル”という。
次に種族について話そう。
種族は様々だが一番多いのは人間、他にも妖精、魔族、エルフ、獸人、そしてかなり少ないがバンパイアもいるようだ。
実は私はこの世界のあらゆる種族の技や肉体的変化を発動させることができる。
最後に魔法についてだが、使うのはあまり難しくない。魔力は誰でも持っており、それを頭でイメージすれば発動できる。
魔力は個人差があり得意や不得意もある。ちなみにリリィは炎が得意でサイは風の魔法が得意だ。私は何でもできるからあまり関係ない。
私は学校の玄関をくぐり、教室へ向かう。
「あっ!エルダ!おはよう!」
リリィが朝の挨拶をしてきたので私も返事をする。
「おはよう、リリィ」
私が笑顔で言うとリリィは顔を少し赤らめた。
「そうだ!ねぇ、エルダ、朝あなたの部屋から叫び声が聞こえた気がしたけど?」
私はドキッとして慌てて首を横に振った。
「な、何でもないよ!ちょっと嫌な夢をみてね…」
「そうなんだ、ふふふ、天使にもそんなことあるんだね」
私は苦笑いをしながら黒板の方を向くと、午前中は森で演習をするらしかった。
「ちょうどいいわね。魔法の練習にもなるし」
10分後、私達は学校裏の森に来ていた。
「いいか!今から演習を行う!この森の中で一時間の間チームを組んで戦ってもらう」
そう言うのは体格のいい先生だ。
「チームは四人一組だ。何でもありだが絶対に相手を殺すなんてことはするなよ 」
おいおい、何でもありなのか。私達のチームは……
「あの…よろしくお願いします!私は“シャーリー・センネル”です!」
「僕は“ルイス・センネル”だ。足手まといになるなよ?」
二人は顔がそっくりだ。おそらく双子だろう。茶髪の髪はシャーリーが少し長い。瞳はどちらも薄い緑色だった。身長は私と同じくらいだ。
「よろしく、エルダ・シャールインよ」
私が二人に挨拶をすると最後の一人がこちらに歩いてきた。
「あら?確かエルダさんでしたわね!」
いかにもお嬢様といった感じの女子だった。彼女は私を軽く睨みながら
「私はフィアナ・ルツ・フレイラルです!貴女には負けませんわよ!」
フィアナはそう言うと髪をかきあげる。背中まで伸びた金髪がさらさらとながれる。少し鋭い茶色い眼差しに整った顔スタイルはいいがおそらく胸は私の方が大きいだろう。身長は165cmと女子の中では高い方だ。
なぜか私はライバルとして見られているらしい。なぜなのだろう?
「私を差し置いての学年トップの容姿と学力なんて認めませんわよ!」
「あ、あはは」
私の笑顔はそうとう引きつっているだろうな。
「頑張りましょうね!」
「ふん、僕とシャーリーで十分だ!」
このメンバーで大丈夫なのかなぁ。
こんにちは、白夜です!
今日からテストが始まりました。私は6つテストがあるのですが最初の一日ですでに半分の3つが終了しました。
大学のテストは下手をしたら一日にいくつもテストが入る場合があるのです。
残りの教科は時間もあるのでこつこつ頑張ります!