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「バレスさん、貴方のお住いは何処ですか?」
とりあえず私は軽めの質問からします。
「は?お前、何を言っているんだ?この国の王城!そして第2王子にして王太子!それも分からずに俺の婚約者として過ごしていたのか?ありえないな…。」
バレス様は、首を横に振られますが…。
逆にこちらが首を横に振りたいです!!
丁度その時、影から玄関に『かの方』が到着したとの連絡が入りました。
かの方が来てくだされば…この茶番はさっさと終わります。
とりあえずかの方がこの場に到着されるまで…伝えられる限りのことを、私はバレスさんにお伝えすることにしましょう。
「バレスさん。貴方、もう王子ではありせんよ?」
あ…うっかり簡単に言いすぎました!
思わず扇で私は、口を隠します。
そんな私を見て、バレスさんとユーナさんはと言うと…
あら?
言葉にもならず2人とも口をパクパクされています。
仲良しさんなのですね!
このまま終わらせません。
しっかりと事実を伝えるのが、今の私にできる最後の仕事です。
「失礼ですが、バレスさん。新聞は読まれておられますか?」
パクパクされているバレスさんに、私は声を掛けます。
私の声を聞き、肺呼吸を思い出したバレスさんは、
「あんな民度の低い物を読む必要がどこにある?まぁ、民度の低いお前にはピッタリかもしれないかもな!?」
とおっしゃりました。
新聞紙…確かにゴシップは載りますが…政治に必要な事も書かれていますのよ?
それを…全く知らないとのことですね…。
だから未だにこんなに高圧的なのでしょう…。
ならば仕方がありません。
私から簡単説明いたしましょう。
「バレスさんは、3ヶ月前に廃嫡されてます。そして、その点について意義があれば1ヶ月以内に連絡をするようにとの旨の手紙が王城から寮に届いていたと思いますが?1ヶ月以内に異議の申し立てがなかったので、異議が無いものとして、廃嫡が決定し、貴方は現在平民となってます。」
私は淡々と事実のみを伝えます。
事実を伝えるだけですからね?
感情など今ここには必要ありません。
するとバレスさんは、
「お前の言うことなど信用ならない!!何故!?この高貴なる俺が平民になる?俺は王太子だろ!?弟もいないのに何故!?俺が平民になるはずがないだろ!!巫山戯たことをいうのはやめろ!不敬だ!」
バレスさんは、どうやら自分の家族についてしっかりと把握されていなかったようですね。
いえ…聞いていてもこの鳥頭だと…理解出来ていなかった可能性もありますね…。
かの方が来られるまで少しでも話を進めておきましょう。
「バレスさん、まず王太子は貴方ではありません。そして貴方が平民になったのは事実です。そこをこの新聞を見てご理解お願い致します。、」
そう言うと、私はバレスさんに向かって、彼が平民になったその日から今日までの新聞をその場にばらまきました。
そして、バレスさんに追い討ちをかけます。
「バレスさん。貴方は、この3ヶ月の内に1度でも城に帰られましたか?帰られませんでしたよね?この3ヶ月寮では禁止されているお酒を呑み、仲良しの皆様とずーーーっと、貴方にあたえられてた部屋でお酒を呑んで騒いで…楽しくすごされてましたよね?学園生活が最後の自由だから?確かにそれは一理あります。しかし、バレスさん…貴方が1度でも城に帰られていたら…ここまで酷いことにならなかったでしょう…。でももうおしまいです。儚い夢は終わりです。貴方には、バレスさんにはこの3ヶ月の寮費とその他王子の名を語って買い物をしたお金を請求をするとの公文書を預かっております。王子でない貴方の買い物、寮費を払う義務は国にはありません。なので、ご自分でお支払いください。あ、平民になられたばかりのバレスさんにそこまでの出入は期待できませんので、最後の温情として貴方の母君である側妃様が、全てのお金をお支払い下さるそうです。しかし、側妃様の事をしっかりお考えくださいね?そしてなるべく早く返還をお願い致します。側妃様は…正妃様とは違い支給される金額が違います。その点はお分かりですか?もしかしたら…お分かりないかもしれませんね…。貴方の金銭面を支援していたのは、元を辿れば私ですからね…。」
私がそこまで話すと…周囲は黙り込みました。
…どうやらやっと話を聞く気になったようですね。
では、このまま話を続けさせて頂きましょう。




