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いえ、頭を抱えたいし、もう投げ出したいけど、こんなことで投げ出してはダメね…。
これからアル様を支えながら、この国の為に尽力しなければならないのに…。
私が1呼吸おいて発言しようとした所でした。
「あの…ひとつよろしいでしょうか?」
そう言って手を挙げたのは来年度の生徒会長であるトール様でした。
アル様がトール様に発言の許可を出しました。
「恐れ入ります。私は次期生徒会長且つ、このパーティーの主催者兼進行役を務めております。トール・ドルトットと申します。この場において、確認したい事が…と言うよりも、双方…いえバレスさん達に納得していただくべき事が多々あります。なので、その1つ1つを確認させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
アル様は、頷かれました。
「そうだね。こうなってしまってはパーティーが台無しだね。また後日、卒業パーティーは仕切り直させて貰おう。その際は私が個人資産よりお金をだすから遠慮なく請求してもらって構わない。後々この元弟に返してもらうからな。さて、どれから話をしていくつもりかな?」
「はい。仕切り直しのパーティーの話大変有難いお話なので、そちらについては後ほどご相談させて頂きたいと思います。それではまず1点目についてバレスさん及びユーナさんにお聞きします。何故おふたりは規定の制服を着ておられないのでしょうか?入場時にもお伝えしたと思いますが、在校生は本日は制服着用が必須です。」
トール様の発言に対して、周りは大きく頷かれています。
そうなんですよね…。
私も先程から不思議でならなかったのですが…おふたりともなぜドレスアップされているのでしょうか?
…あ…バレスさんは、明日には実質退学になるからですか?
……いえ…有り得ませんよね…。
「お前!王族に対して名前呼びとは何事だ!!それに俺は今日卒業だろ!!ドレスアップして当たり前じゃないか!それにユーナも卒業なんだから当たり前だろ!!」
…だから…バレスさん…廃嫡させているので貴方は王族ではないんですよ…。
数分前の話も忘れてしまうようですが…。
この人本当に大丈夫なんでしょうか?
そんなバレスさんに対して、トール様は淡々とお答えになられます。
「我が国の王子は王太子であられるアルディオス様お1人です。それも3ヶ月前にしっかりと発表されましたし、お二人の足元にある新聞にも書かれてますよね?そして、卒業の件ですが、お二人共授業も受けずに何故卒業できると思われたんですか?バレスさんのお友達の方々もですが…3年になられてすぐの頃から先生方に何度も注意を受けておられましたよね?授業を受け、単位をとり、テストである程度の点数を取り且つレポートを定期的に提出しなければ卒業はできないと…。貴方方は全てにおいてクリアされなかったので、留年ですよ?」
バレスさんは首を傾げながら、
「でも同時に入ったレティシアは卒業なんだろ?なら俺も卒業じゃないか?」
………。
え?
何もしなくても時間が経てば卒業できると思っていたんですか?
え?
ここまでこの方はおバカさんだったんですか?
アル様はと言うと…
頭を抱えています。
側近の方がそっとお水を手渡されています…。
分かります!!
気持ちは本当に分かります!!
アル様は素晴らしい方なのに…同じ遺伝子でここまで違うなんて…。
ほら…周りの皆様もドン引きですよ…。
あぁ…。
本当に皆様すみません!!




