37.4度
西條と横川の静かな冬至の日のお話
「……あつい…」
体が暑い気がして目が覚めた。
でも…
頭はなんか霞がかったようにぼんやりとして、なんでここにいるのか思い出せない。
自分が吐く息も…なんでこんなに熱いんだろう…
「あれ?ここ…先輩の家だ…」
場所がわかった瞬間、どうしてここにいるのか、なんでこんなに熱いのか…だんだんと思い出してきた。
「昨日、はしゃぎすぎたな…」
でも、初雪で積もるなんて珍しかったし。
寝室のドアが開いているから、リビングの明かりが漏れてきてる。
今何時なんだろう…
"トントントン…"
先輩は…キッチンかな?
先輩の家でいつも聞く音だ。
料理をしてる音。
リズミカルで、どこか温かくて、ホッとする音。
遠くから聞こえるこの音が…今の俺にはとっても心地よくて…
また眠くなってきた。
ふぁ〜…。もう少し眠ろう。
ごそごそと布団に潜り、先輩の気配や音に身を委ねる。
「…西條?西條、起きれるか?」
優しい声と、髪をすく温かい手が気持ちよくて目を開けると…上から覗き込んでくる先輩と目が合った。
「…先輩?」
「ご飯、食べれそうか?」
そう言われた瞬間、お腹の空く美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。
こくんと頷くと、ベッドサイドのテーブルの上に湯気の立つスープ皿が。
食欲なんて感じてなかったはずなのに、急にお腹がご飯を催促してくる。
「美味しそう!」
早速、スプーンですくって口に運ぶ。
温かいリゾットが…その優しい甘さに、心がほっこりとした。
「これ…かぼちゃ?珍しいですね」
「今日は12月22日だからな」
一瞬、言われてることがわからなくて、行儀が悪いと思いながらもスプーンを咥えたまま首を傾げた。
「あっ!冬至!
先輩…ありがとうございます…。
とっても美味しいです…」
「…そうか」
じんわりとした温かさを感じていただけたら嬉しいです♪
この二人で話が浮かぶのは久しぶりで楽しかったです




