乗り越えられる壁なのか
この物語はフィクションです。
央海歴900年6月29日
13時40分 変態経済特区
バイトのキヨミ君に話を聞くと、家業の借金の返済に窮しているという事だった。
彼の借りている借金の年利が30%、って冗談かと思う数字だ。
ボッタクリもいいとこだけれども、実はこの央海国は金利の制限が一切無い。
当事者間の協議で何%の設定も可能となっている。
だがしかし、それにしても年利30%はえぐいなぁ。
更に話を聞くと、キヨミ君は事前に尻女神教徒の事をよく調べていた。
内容にもほとんど誤りがない。
なので『希望者事前の手順』に従ってステップ①、『簡易テスト』を受けてもらった。
簡易テストは30点満点中の24点、点数としては十分合格だ。
次にキヨミ君の働きぶりを思い返しても、ちゃんと業務に取り組んでくれていた。
だからステップ②、『健康状態・心理状態の安定』も十分合格だ。
続いてステップ③、『掘り搾りの映像』を見てもらったんだけど・・・。
「・・・な、内臓が・・・、舌が・・・奥まで・・・。
おぞましい・・・。あっ、ガルベス店長申し訳ありません。い、今のは。」
「大丈夫だよ。僕は気にならない方だから、それよりキヨミ君に回復魔法かけるよ。回復魔法ドドッ。」
血の気が引いて白くなっていたキヨミ君の顔色が、血が通って本来の肌に戻った。無理もない。
分かっていてもステップ③、『掘り搾りの映像』見た多くの人は、吐く、震える、泣くなんかの症状がでる。
キヨミ君は何とか気持ちで抑え込んでいたけど、女も男もこの症状が出ても不思議はない。
ステップ③は合格だ。彼は特別取り乱したりしなかった。
だからステップ①・②・③の合格を持って、尻女神教徒となる資格はある!。
ただし僕の本心を言うと、尻女神教徒でもおぞましいと言われてしまうと、本心は心穏やかではない。
しかし他教徒のキヨミ君の口から、本音が出るのも無理はないと理解出来る。
ここは我慢だ。
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「キヨミ君、今日はもう仕事休みなよ。
その状態では何にも手に付かないよ。」
「はい、ガルベス店長。今日は休みます。
あ、あのっ、また明日返事をさせて下さい。」
別れ際に尻女神教徒になる事を進めるか、あるいは辞めるかを明日までに決めると言っている。
僕はそりゃあ、信者を増やすのが仕事だから、キヨミ君に尻女神教徒になって欲しい。
だけど、今日の様子を見ると厳しいかも知れない。




