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第七話 覚醒

なんだこれは…?なんだあの光は……?なんだこの魔力量は!?一体奴になにが起きたというのだ!?

あの光、まさかあれは神聖魔力か!?だが、神聖魔力(あれ)は神々が使う魔力のはずだ。もし神聖魔力なのだとしたら、奴の力は神域にまで届いているというのか。

ありえぬ、ありえぬことだ!人間ごときが神域に達するなどありえないのだ!!

光が収まると同時に奴の姿を一瞬見失う。そして、気が付くと肩を切られ奴は背後に抜けていった。振り返ろうとしたとき、また高速で移動する。

速い―。切られたということは、奴は青の形態のはず。ならば、これ程のスピードではないはずだ!一体どうなっているのだ―。

高速移動で切りかかってきたが、今度は目で追えているため黒焰の剣で受け止める。間近で奴の姿を見て驚愕する。龍を施した武器を持ち青の形態ではあるが、さらに白の形態も混じっている。

二つの力を同時に発言しているというのか?なぜ今更―。こいつは我の前に急に現れた転生者、自分の力すら碌に把握せずに戦っているようだった。ならば、この短時間で成長したというのか。


スカー・ブルート「ふん。どうやらレベルが上がり(成長)更なる強さを手に入れたようだが、忘れたわけではあるまい。この剣の炎の恐ろしさを!」


黒い炎は神の武器を侵食し始める。

さあ、また貴様の武器をすべて灰にしてくれる。そして今度こそ息の…!?

黒い炎の浸食がはじまった瞬間、白の形態は消え、赤と青の形態に変化し奴の炎が剣を覆う。そして、我の黒い炎を焼き尽くし始めた。

その炎に危険を感じ、力づくで押し返す。


スカー・ブルート「なんだ、その炎は……」


神「朱雀の炎は浄化の炎。お前らのような存在を浄化することができるのさ」


く…なんと厄介な力だ。だが、一番厄介なのは二つの力を同時に発現することにより、奴の戦闘の幅が広がったことだ。


スカー・ブルート「ふふ、たしかに厄介な炎だ。我が炎すらも焼き尽くすとはな。だが、ならばこちらも戦い方を変えるまでだ」


スカー・ブルート「闇を裂き、虚無を呼び覚ませ。全ての光を飲み込むがいい 虚闇圧壊(ヴォイド・クラッシュ)!」


相手を闇に閉じ込め圧縮破壊する闇の最上位魔法。先ほどまでは、物量で押し込んでいたがあのスピードに他の力も合わせられるのであれば、もはや物量だけではどうにもならない。ならば、空間系の魔法で一気に押しつぶしてくれる。


黒い闇が球体となって神を覆う。圧縮破壊をしようとしたその瞬間、球体に一筋の亀裂が入り爆散する。


スカー・ブルート「なっ…!?」


バカな!?空間魔法を切ったというのか?


すかさず神は魔王との距離を一気に詰め、右の袈裟斬りを食らってしまう。


スカー・ブルート「ぐ…ぐうあああああぁぁ!!」


動揺で一瞬動きを止めてしまった。圧倒的な力―。これが人間の力だというのか。

傷の再生ができていない、我らを浄化する力か―。なるほど、面白いしばらく忘れていた命のやりとり―。その興奮を思い出させてくれる。


だが―。ようやく楽しくなってきたこの戦いも終わりが近い、高位魔法の連発、ダメージの蓄積で消耗が激しい、次の一撃で勝負は決まる。そして、それは奴も同じ考えだろう―。


スカー・ブルート「認めよう。その強さを貴様の存在を―。そして、敬意をもって我が全身全霊の一撃で貴様を討つ!!魂に刻むがよい!我が名は、スカー・ブルート!五大魔王が一人 影の王 スカー・ブルートだ!!!」


はじめて見せる魔王の敬意と覚悟を帯びた一声で空気が張り詰める。


神「…じん、宿樹 神だ―」

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