第一章 02 プロローグ2
ヌイはいつものように、高校で友達とエンジョイして、放課後は真っ直ぐ家に帰って、娯楽に浸り、晩御飯を食べて、フカフカのベッドで寝ていた。だから、体の痛さで目を覚ました。
「ぬぅ」
上半身を起こして背中をさすった。そして、いつものように十回ほど自分の巨乳を見ながら揉んだ。ボブカットの黒髪がさらりと揺れた。ヌイは顔は可愛い系の顔をしていた。
「ああ、目が覚める」
そうやって意識を覚醒して行き、違和感に気付く。
「ヌイはベッドで寝てたはず」
辺りを見た。
「異世界召喚という奴かな?」
ヌイは自分の巨乳を揉みながら動揺を必死に落ち着かせた。異世界召喚されたという事実に衝撃があるのはもちろんだが、時が止まっていることにだ。
「夢?でも、もちもちで弾力があるし。うーん。でも、異世界召喚にはきっと違いないんだよね。何か、スタートの条件があるのかな?」
ヌイは変わらない光景を見ながらキョロキョロした。すると、向かい側のベンチで同様にキョロキョロしている少年がいた。無精髭を生やして寝間着姿の少年だ。
「怖っ!」
目付きが鋭く怖かった。だが、ヌイはその少年に、同じように異世界召喚されたであろう少年に頼るしかないと思った。
だから、恐る恐るゆっくりと歩いて少年に近づいた。少年も驚いたようでヌイを見て目を丸くして驚いていた。
「「どうやら、君も異世界召喚をされたみたいだね」」
ヌイとコウは握手してニッコリと引きつった笑みを零した。