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アレシアは魔力持ち

 そろそろ太陽も降りてくる頃。


「そろそろ夕食の準備をしないといけないわね」


 私は薪を用意しパチンと指を鳴らした。


 ボオッという音と共に薪に火が付いた。


「相変わらず、凄いよな……、無詠唱の火魔法」


 そう、私は魔力持ちで火魔法属性だ。


 幼い頃に判明してからコツコツとコントロールして今は火力も操れるようになった。


 ただ、感情的になるとコントロールが出来なくなるのが難点だけど。


 一回だけ森で野獣に襲われそうになった時、森を全焼させてしまった事があり、あの時は青褪めてしまった。


 私がキャンプをするようになったのも火魔法をコントロール出来るようになる為のトレーニングの一環だったけど私の性格に合っていたみたいだ。


「さぁ、夕ご飯の準備をしなくちゃ」


 取ってきたきのこを串に刺して焚き火の側に置いた。


 更に自宅から持って来たお肉を切り分け塩コショウしてから串に刺して焼く。


「このお肉、親父さんから貰ったんだろ?」


「そうよ、我が家は現金よりも現物支給の方が良いのよ」


「そんな事してるのお前の家だけだろ……」


 まぁ我が家が独特の価値観を持っているのは否めない。


 そんな事を話しているうちに香ばしく美味しい匂いがしてきた。


「ちょうど食べ頃になったから食べましょう」


「そうだな、じゃあいただきます」


 ガブリと肉に喰らいつく。


「うん! 美味いわ!」


「ちょうど良い焼き加減……、味付けもちょうど良いし腕上げたな」


「学院にいた頃も暇を見つけてキャンプをしていたからね、やっぱり経験が物を言うわね♪」


 私も満足だ。


「そういえば、フレイド。 学院卒業後の進路は決まったの?」


「グッ!? 痛いとこつくな……、正直何をやりたいのか決まらないままあっという間に卒業しちゃったからなぁ……」


「お兄さんの元で働くのは?」


「流石に実家を頼るのはなぁ……、そもそも卒業後に即独り立ちするように言われてるから」


「もっと国が援助しないといけないのにね……、都市貴族よりも地方貴族の数の方が多い事忘れてるのかしら?」


 この国の貴族は大きく街を中心にしている都市貴族と地方を中心にしている地方貴族と分かれている。


 そして、都市貴族と地方貴族は仲が悪い。


 お互いに馬鹿にしている節があり『我々こそ国の事を思っている!』と変な張り合いをしているのだ。


 そんな事しても国が発展するどころか後退しかねないのにね……。


 国の運営は一筋縄ではいかないのだ。


 まぁ、その為に地方貴族にも人望がある私と元王太子の結婚が必要だった訳だけど……。


 残念ながらそれもご破産になってしまい国王様にとっては悩みの種だ。  



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