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必要なのは衣食住

「まずはベースキャンプを作りましょう!」


 リュックサックからテントの材料を取り出し設置を始めた。


 因みにテントは我が家のオリジナルである。


 なんでもご先祖様が発明したのだが詳しい事はわからない。


「相変わらず手際が良いよな」


「幼い頃からやってるからね」


「貴族のお嬢様は普通はやらないんだけどな……」


 うん、それは他の令嬢とお喋りするようになってから知った。


 なんせ我が家は親1人子1人、メイドや執事もいるけど出来る限り自分の事は自分でやって来た。


 部屋の掃除は勿論、炊事洗濯は必須事項でメイド長から教えられました。


 ……改めて考えると我が家って独特なんだなぁ。


 そんな事を考えている間にテントは無事完成。


 手慣れたもので数分で完成しました。


「流石にずっとテント暮らしはしないだろ?」


「そうね、最終的には家はほしいわね」


「……もしかして自分で作るのか?」


「理想はそうだけど流石に一人じゃ無理よ」


 うん、現実的には無理な話だ。


 人を雇って作ってもらう予定だけどまずは整地しないとダメだ。


「まずは近くの散策、そして食料の確保! という訳で出発よ!」


 私は近くの森の中へと入っていった。


「おいおい! 置いてくなよ!」


 テンション上がっててフレイドの事を少しだけ頭の中から忘れていたのは内緒だ。


 森の中へ入ると木の根元にはキノコが生えているのを見つけた。


「これは食べられるやつね、これは食べられない……」


「見慣れてはいるけど見抜くの早いな」


 そりゃ幼い頃からやってるから特技の1つだ。


「そういえば、学園で食中毒騒ぎがあったわね」


「あぁ、王家主催の食事会で毒キノコが間違えて出て何人か食中毒が出たんだよな。 アレってアレシアが対処したんだよな」


「そう、医者もパニックになっていたから仕方無くね、元王太子様も被害にあって一命は取り留めたけど私に救われたのが気に食わなかったみたい」


「子供だよなぁ、いっその事生死の境を彷徨えばあの歪んだ性格もマシになっただろうに……」


 下手したら不敬罪になりかねない発言だけど元王太子だからね、問題はない。


「あれ? 水の音しないか?」


 フレイドの指摘に耳をすますと確かに水が流れる音が聞こえる。


 その音を頼りに歩くと小さな川があった。


「コレ、もしかして源流じゃないかしら」


「ここから大きな川に繫がっているのか」


 まずは飲めるかどうかチェックしないといけないので手ですくって飲んでみた。


「冷たくて美味しいわ。飲み水として確保ね」


 この山、もしかして大当たりなんじゃないかしら。


 内心小躍りしたい気分になっている。     

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